第36回ベルリン国際映画祭
第36回ベルリン国際映画祭は1986年2月14日から25日まで開催された。
概要
編集コンペティション部門には24本の長編、16本の短編が出品され、西ドイツのドラマ映画『Stammheim』が金熊賞を受賞した。
審査委員長であったジーナ・ロロブリジーダは銀熊賞を受賞した『ジュリオの当惑』を金熊賞に推していたが、『Stammheim』と『ジュリオの当惑』の投票数は僅かの差であったため、記者会見において、この結果は以前から決定していたと発言して不快感を表した。
受賞
編集- 金熊賞:『Stammheim』(ラインハルト・ハウフ)
- 銀熊賞
上映作品
編集コンペティション部門
編集- 長編映画のみ記載。アルファベット順。邦題がついていない場合は原題の下に英題。
題名 原題 |
監督 | 製作国 |
---|---|---|
A hora da estrela (Hour of the Star) | スザナ・アマラル | ブラジル |
若き作曲家の旅 Akhalgazrda kompozitoris mogzauroba |
ゲオルギー・シェンゲラーヤ | ソビエト連邦 |
Anne Trister | レア・プール | カナダ |
ロンリー・ブラッド At Close Range |
ジェームズ・フォーリー | アメリカ合衆国 |
カラヴァッジオ Caravaggio |
デレク・ジャーマン | イギリス |
Das Haus am Fluß | ローランド・グラフ | 東ドイツ |
Elso kétszáz évem | ジュラ・マール | ハンガリー |
愛の逃避行 Flucht in den Norden |
インゲモ・エングストローム | 西ドイツ フィンランド |
キルソドム 길소뜸 |
イム・グォンテク | 韓国 |
Heidenlöcher | ウォルフラム・ポールス | オーストリア 西ドイツ |
Hiuh hagdi (The Smile of the Lamb) | シモン・ドータン | イスラエル |
L'aube (Dawn) |
ミクロシュ・ヤンチョー | フランス ハンガリー イスラエル |
ジュリオの当惑 La Messa E Finita |
ナンニ・モレッティ | イタリア |
ファンタジック・ゾーン/マニア Mania |
ポール・リンチ デヴィッド・D・ロバートソン ジョン・シェパード |
カナダ アメリカ合衆国 |
Mon beau-frère a tué ma soeur (My Brother-in-law Killed My Sister) |
ジャック・ルーフィオ | フランス |
Pas în doi (Passo Doble) |
ダン・ピタ | ルーマニア |
ルージュ・ベーゼ/15才の恋 Rouge baiser |
ヴェラ・ベルモン | フランス 西ドイツ |
Скъпа моя, скъпи мой (Skupa moja, skupi moj) (My Darling, My Darling) |
Eduard Zachariev | ブルガリア |
Stammheim - Die Baader-Meinhof-Gruppe vor Gericht | ラインハルト・ハウフ | 西ドイツ |
Teo, el pelirrojo | パコ・ルシオ | スペイン |
卍/ベルリン・アフェア The Berlin Affair |
リリアーナ・カヴァーニ | イタリア 西ドイツ |
トラブル・イン・マインド Trouble in Mind |
アラン・ルドルフ | アメリカ合衆国 |
殺意の絆 Un complicato intrigo di donne, vicoli e delitti |
リナ・ウェルトミューラー | イタリア |
鑓の権三 | 篠田正浩 | 日本 |
Älska mej! (Love Me!) |
ケイ・ポラック | スウェーデン |
コンペティション外
編集- 愛と哀しみの果て – シドニー・ポラック (アメリカ)
- L.A.大捜査線/狼たちの街 – ウィリアム・フリードキン (アメリカ)
- ジュリア・ザ・レプリカント – ジェリーム・ディアマン・ベルジェール (フランス)
- ジンジャーとフレッド – フェデリコ・フェリーニ (イタリア・西ドイツ)
- ナティ物語 – ジェレミー・ケーガン (アメリカ)
- Heilt Hitler! – ヘルベルト・アハテルンブッシュ (西ドイツ)
- Karins ansikte – イングマール・ベルイマン (スウェーデン、短編)
日本映画
編集コンペティション部門に出品された篠田正浩の『鑓の権三』が芸術貢献賞(Silver Bear for an outstanding artistic contribution)を受賞した。
審査員
編集- ジーナ・ロロブリジーダ (イタリア/女優)
- リンゼイ・アンダーソン (イギリス/監督)
- オタール・イオセリアーニ (ソ連/監督)
- イェジー・テープリッツ (ポーランド/監督・俳優)
- ヴェルナー・グラスマン (西ドイツ/プロデューサー)
- ロザウラ・レブェルタス (メキシコ/女優)
- ノルベルト・キュッケルマン (西ドイツ/脚本家)
- ルディ・フェアー (アメリカ/映画編集)
- フランソワーズ・モーピン (フランス/批評家)
- 登川直樹 (日本/批評家)
- オーガスト・コッポラ (アメリカ/)
外部リンク
編集- 公式サイト (ドイツ語・英語)