笠原美智子
笠原 美智子(かさはら みちこ、1957年10月13日[1] - )は、美術評論家・写真評論家、学芸員、キュレーター。東京都写真美術館事業企画課長、(公財)石橋財団 ブリヂストン美術館 副館長を経て、長野県立美術館館長。また、明治学院大学非常勤講師でもある。
長野県茅野市生まれ。1979年長野県諏訪二葉高等学校卒業。1983年に明治学院大学社会学部社会学科を卒業。1987年にはシカゴのコロンビア大学修士課程を修了(写真専攻)。
1989年に東京都写真美術館学芸員、2002年に東京都現代美術館学芸員、2006年には写真美術館に戻る。極めて積極的に写真展の企画を継続しているほか、講演等もおこなっている。
企画した主要な展覧会
編集- 東京都写真美術館の企画
- 私という未知へ向かって 現代女性セルフ・ポートレイト(1991年)
- アメリカン・ドキュメンツ 社会の周縁から(1991年)
- 発言する風景(1993年)
- はるかな空の下から 日本の現代写真(1993年)
- ジェンダー 記憶の淵から(1996年)
- アルフレッド・スティーグリッツとその仲間たち(1997年)
- ラヴズ・ボディ ヌード写真の近現代(1998年)
- ポラロイド・コレクション アメリカ 写真の世紀(2000年)
- 手探りのキッス 日本の現代写真(2001年)
- 風景論 日本の新進作家(2002年)
- 第51回ヴェネツィア・ビエンナーレ美術展日本館コミッショナーとして「石内都 マザーズ 2000-2005 未来の刻印」展を開催。2006年10月には「石内都 マザーズ」として東京都写真美術館でも開催。
著作
編集- 共著『名画への旅 第24巻 絵画を超えた絵画 20世紀3』(講談社、1993年) 他の共著者は、木村重信、南雄介、新関公子、尾崎信一郎、太田泰人
- 共著『美術とジェンダー 非対称の視線』(ブリュッケ、1997年、新装版、2003年)他の共著者は、鈴木杜幾子、ノーマン・ブライソン、馬渕明子、池田忍、吉城寺尚子、千野香織、天野知香。
- 『ヌードのポリティクス 女性写真家の仕事』(筑摩書房、1998年)
- 『写真、時代に抗するもの』(青弓社、2002年)
- 共著『従軍のポリティクス』(全11名の共著、青弓社編集部編、青弓社、2004年) 執筆部分は第5項目の「戦争報道写真」。他の共著者は、加藤哲郎、金平茂紀、橋本晃、和田伸一郎、笹川慶子、田中雅一、大越愛子、宮西香穂里、村松伸、野嶋剛
- 共著『美術と展示の現場』(新宿書房、神戸芸術工科大学レクチャーシリーズ2、2008年) 他の共著者:秋元雄史・増田玲・中原佑介
- 『ジェンダー写真論 1991-2017』(里山社、2018年)
翻訳
編集- ジョージ・レヴィンスキー『ヌードの歴史』(伊藤俊治との共訳、PARCO出版局、PARCO PICTURE BACKS、1989年)
- デヴィッド・ベイリー『光と影の住人たち』(JICC出版局、1992年)
- ジョン・バージャー『見るということ』(飯沢耕太郎監訳、笠原美智子訳、白水社、1993年/ちくま学芸文庫、2005年)
- ロバート・A・ソビエゼク、デボラ・イルマス『カメラアイ 写真家たちのセルフポートレイト』(安田篤生との共訳、淡交社、1995年)
脚注
編集- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.476