神田山陽 (3代目)

日本の講談師、ドラマー

三代目 神田 山陽(かんだ さんよう、1966年1月14日 - )は、日本講談師北海道網走郡女満別町(現大空町)出身。落語芸術協会会員。NPO法人じっとく理事[1][2]。本名:稲荷 啓之

三代目 神田かんだ 山陽さんよう
三代目 神田(かんだ) 山陽(さんよう)
本名 稲荷いなり 啓之ひろゆき
生年月日 (1966-01-14) 1966年1月14日(58歳)
出身地 日本の旗 日本北海道網走郡女満別町
師匠 二代目神田山陽
三代目神田松鯉
名跡 1. 神田北陽
(1990年 - 2002年)
2. 三代目神田山陽
(2002年 - )
出囃子 清正の虎退治
活動期間 1990年 - 2007年
2017年
2022年
活動内容 講談師
家族 稲荷卓央(実弟)
所属 落語芸術協会
主な作品
『レモン』
『地球の栓』
受賞歴
国立劇場花形演芸会銀賞受賞(1998年)
備考
現在は北海道で活動。

人物・芸歴

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女満別小学校・女満別中学校・北海道網走南ヶ丘高等学校卒業。高校卒業後、様々なアルバイト等を経て、1990年2代目神田山陽に入門。「神田北陽」を名乗る。趣味はドラム演奏。

1994年4月に二ツ目昇進。2000年11月、師匠・2代目山陽死去により同門の3代目神田松鯉門下へ移動。2002年(平成14年)8月に真打となり、「3代目 神田山陽」を襲名する。当時の講談界では、17年ぶりの男性真打だった[3]唐十郎の劇団「唐組」で活動する稲荷卓央(いなり たくお)は実弟。

2005年9月から翌年8月まで文化庁の文化交流使としてイタリアに滞在し各地で講談を披露した[4]2006年、NHKの番組「ようこそ先輩」において、廃校になる母校で小学生講談ワークショップを行う[5]

2007年1月、妻子を東京に残し少年時代を過ごした大空町に移住。

2007年4月、大空町東藻琴小学校の特別聴講生として二度目の小学生生活を6年間送る[6]。イタリア滞在時できた友人の「子供の未来のために働かなければ芸術家ではない」という言葉が転機となる[7]。このころ「SWA」を脱退。以後、講談師としての活動を停止、講演やテレビ、ラジオ出演のみ行うようになる。

2015年11月、文化講演会で訪れた北海道標茶町で、会場に訪れた人が誰も講談を聞いたことがないことを知り、同会場での独演会の開催を約束。翌2016年5月に無料での公演が行われた[8]

2017年12月、上方の講談師、旭堂南湖の会にゲスト出演。拠点を郷里の北海道に移してからは、久々の高座ということで大きな注目を集めるなか「鼠小僧とサンタクロース」を演じた[9]

2021年現在も演芸界への本格的な復帰はしていないが、網走市にあるコミュニティFM局からの番組出演依頼をきっかけに、子供たちと番組を作ることを提案。同年4月に「ラジオしょうねん団」を結成した。番組は月に1本30分間の放送で、山陽と子供たちとのトーク番組となる[10]

2022年2月12日、札幌市のかでる2・7北海道文化財団の主催により8年ぶりの新作『非現実の報告で』の初演独演会を開催[2]

2024年7月12日、横浜にぎわい座での「ポカスカジャン新作お披露目発表会±1.0」にサプライズゲストとして出演[11][12]

2024年10月29日・11月5日、東京都の阿佐ヶ谷・よるのひるね(ライブハウス)で「喰始プロデュース なにわのてつ⭐︎神田山陽ふたり会」に出演[13]

評価

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山陽活動休止後の弟弟子にあたる神田松之丞(6代目神田伯山)をして天才と言わしめるだけの講談界屈指の実力派。そのこともあって失踪を惜しむ声も多い[14]

受賞歴

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  • 1998年(平成10年) - 国立演芸場花形演芸会銀賞受賞。
  • 2002年(平成14年) - 文化庁芸術祭演芸部門新人賞受賞。

備考

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  • 三遊亭小遊三率いる6人での落語家デキシーバンドにゅうおいらんず」で、ドラムスを担当していた事がある。脱退時期は不明。
  • 2004年(平成16年)に、林家彦いち春風亭昇太柳家喬太郎三遊亭白鳥と共に「SWA(創作話芸アソシエーション)」を旗揚げしたが、山陽は2007年脱退。SWAは2011年に活動を休止、その後2019年に活動を開始したが、山陽は参加せず、割り当てられた背番号「3」は欠番のままとなっている。
  • 2020年現在、「子どもの探検と対話の支援」を目的としたNPOじっとくの理事になっている[15]。活動状況を伝える写真にも神田山陽の姿が確認でき、2006年のイタリア滞在を機に子ども支援へと活動の軸足を移したようである[16]

出演

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テレビ

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ラジオ

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映画

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テレビドラマ

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過去

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脚注

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  1. ^ 設立メンバー及び事務所所在地”. NPO法人じっとく. 2022年2月3日閲覧。
  2. ^ a b 岡高史「講談師の三代目・神田山陽さん、8年ぶり新作発表 聞かせる意味探し 流れに乗らぬ決意」『北海道新聞 電子版』2022年2月1日。2022年2月3日閲覧。
  3. ^ https://twitter.com/kumamonsuki2/status/1549379863206735874?s=20”. Twitter. 2023年2月24日閲覧。
  4. ^ 平成17年度文化庁文化交流使(海外派遣型) 神田 山陽”. 文化庁. 2020年5月4日閲覧。
  5. ^ 神田山陽独演会の開催について | お知らせ | 北海道文化財団”. haf.jp. 2023年2月24日閲覧。
  6. ^ 神田山陽独演会の開催について | お知らせ | 北海道文化財団”. haf.jp. 2023年2月24日閲覧。
  7. ^ 『「ラジオしょうねん団」を結成した講談師 神田山陽(かんだ・さんよう)さん』”. 北海道新聞 (2020年4月23日). 2020年4月28日閲覧。
  8. ^ いよいよ明日、標茶町(しべちゃちょう)にて、神田山陽さんの独演会が開催されますよ”. ひらた家具店のブログ (2016年5月18日). 2020年4月28日閲覧。
  9. ^ 旭堂南湖 [@nanko_kyokudou] (2017年9月19日). "『山陽さんを捕獲しました』@動楽亭". X(旧Twitter)より2017年9月25日閲覧
  10. ^ FMあばしり [@lia_abashiri] (2020年2月11日). "「あばしりラジオ少年団始動!」". X(旧Twitter)より2020年4月25日閲覧
  11. ^ ポカスカジャン、横浜にぎわい座で「新作お披露目発表会±1.0」開催 新曲「横浜市」発表」『日刊スポーツ』2024年7月14日。「ゲストは講談の神田山陽(58)。」
  12. ^ 横浜にぎわい座 (2024年7月12日). “【ポカスカジャン新作お披露目発表会±1.0(プラスマイナスイチ)】本日(7/12)のお題です。”. X. 2024年8月1日閲覧。
  13. ^ ワハハ本舗 (2024年10月10日). “【喰始プロデュース「なにわのてつ⭐︎神田山陽ふたり会」】”. X. 2024年11月3日閲覧。
  14. ^ 淳, 生島. “「いまの僕の不安は、打ち上げと体重と物販です」 講談師・神田松之丞が語る真打昇進”. 文春オンライン. 2023年2月24日閲覧。
  15. ^ NPO法人じっとく”. NPO法人じっとく. 2023年2月24日閲覧。
  16. ^ NPO法人じっとく”. NPO法人じっとく. 2023年2月24日閲覧。
  17. ^ 北海道の名曲を9時間にわたって紹介するNHK FM『今日は一日“北海道のうた”三昧』が4月30日放送”. amass.jp (2018年4月3日). 2018年6月29日閲覧。

外部リンク

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