祝融 夫人(しゅくゆう ふじん)は、小説『三国志演義』に登場する架空の人物。南蛮の王として登場する孟獲の妻。伝説上の祝融神の末裔とされる。『三国志演義』の第90回にのみ登場する。

祝融夫人

夫である孟獲が諸葛亮との戦に何度も負け、不甲斐なさに怒った祝融が夫の代わりに蜀軍と対峙することとなる。

彼女は男勝りの性格で飛刀(投げナイフ)の名手とされ、蜀将である張嶷馬忠一騎討ちの末に捕らえる。これに困った諸葛亮は魏延趙雲馬岱に策を与えることにし、魏延の挑発に乗ってしまった祝融は、魏延と馬岱の連携により落馬させられ捕らわれてしまう。その後、張嶷・馬忠との人質交換として自軍に戻される[1]

最終的に、「七縦七擒」の策で蜀への忠誠を孟獲と共に誓うこととなる。

ちなみに、『三国志演義』でも珍しい女武将であるためか、日本ねぶた祭り山車として祝融夫人が題材にされることがある。

脚注

編集
  1. ^ 渡辺精一『三國志人物事典』(講談社)- ISBN 4-06-202202-8