田口興輔
田口 興輔(たぐち こうすけ、1941年(昭和16年)2月8日[1] - )は、日本の声楽家(テノール・カウンターテノール[2])・オペラ歌手・音楽教育者。息子はチェリストの田口裕[3]。
田口 興輔 | |
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生誕 | 1941年2月8日(83歳) |
出身地 | 日本 鳥取県 |
学歴 | 国立音楽大学 |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 |
声楽家(テノール、カウンターテノール) オペラ歌手 音楽教育者 |
経歴
編集鳥取県出身[2]。鳥取県立境高等学校卒業[4]。1963年(昭和38年)国立音楽大学卒業。1965年(昭和40年)[1]同専攻科修了。武岡鶴代、渡邊高之助、疋田生次郎に師事[1]。
オペラ初出演の記録は1969年(昭和44年)藤原歌劇研究所レオンカバッロ『道化師』ペッペ[5]。出演6本目のオペラ1971年(昭和46年)オッフェンバック『ホフマン物語』ホフマンに抜擢される[5]。1972年(昭和47年)にはプッチーニ『ラ・ボエーム』ロドルフォを務め[5]、以降は、特にイタリアオペラの第一人者として今日に至っている。
1975年(昭和50年)からイタリアに文化庁派遣在外研修員として留学し、ミラノ[1]でマリア・カルボーネ、ジュゼッペ・パタネに師事。本場で体得したベルカントを駆使した歌唱を得意とする[2]。
オペラではプッチーニ『トスカ』カヴァラドッシ、ヴェルディ『シモン・ボッカネグラ』ガブリエレ、ビゼー『カルメン』ドン・ホセ、ヴェルディ『リゴレット』マントヴァ公爵などを当り役とし、ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』マンリーコ、プッチーニ『トゥーランドット』カラフなど、次々に主演を務めた[2]。
1996年(平成8年)2月には、イタリア・トリエステのヴェルディ歌劇場において、カルーソー記念テノールガラコンサートにニコラ・マルティヌッチらと共に共演している[2]。
1997年(平成9年)二期会『道化師』カニオ、同年新国立劇場開場記念公演 團伊玖磨『建・TAKERU』忍代別天皇、1998年(平成10年)新国立劇場・藤原歌劇団共催ヴェルディ『ナブッコ』イズマエーレと続けて出演[5]。
2000年(平成12年)新国立劇場・二期会共催リヒャルト・シュトラウス『サロメ』、2001年(平成13年)新国立劇場・二期会共催『リゴレット』マントヴァ公爵で出演[2]。2009年(平成21年)3月、びわ湖ホールと神奈川県民ホール、2011年(平成23年)7月には東京文化会館で二期会創立60周年記念公演プッチーニ『トゥーランドット』アルトゥム皇帝に出演している[5]。
コンサートにおいても、1989年(平成元年)6月14日『情熱のテノール 田口興輔リサイタル』と題してサントリーホール大ホールでソロリサイタルを開催した(指揮:ヤノーシュ・アーチス、オーケストラ:新日本フィルハーモニー交響楽団)[6]。オーケストラとの共演でも、ヴェルディ『レクイエム』、モーツァルト『レクイエム』、ベートーヴェン『第九』、マーラー『大地の歌』など、ソリストとして評価が高い[7]。
音楽教育者としては、国立音楽大学教授を務め、門下生をきわめて数多く育成している。「田口メソード」は多くの優秀なオペラ歌手を世界に輩出する結果を生んでいる。国立音楽大学教授を退官後もオペラの本場イタリアから「イタリアベルカントを教えられる数少ない指導者」として招かれ、オペラ歌手の育成にあたっている。日本においても東京・札幌・大阪・高松を拠点に後進の指導に貢献している[7]。門下生には、錦織健[8]、藤川泰彰[9]、森口賢二[10]、髙橋絵理[11]、村上達哉[12]、半沢健[13]、荏原孝弥[14]、山田大輔[15]、高畑准子[16]、与儀巧[17]、山内真理子[18]、吉田知明[19]、岡崎正治[20]、菅野敦[21]、椿山芳[22]、吉見佳晃[23]、菅野敦[24]、鈴木美根子[25]、川西祐毅[26]、渡邉公威[27]、渡辺文智[28]、草尾文隆[29]、大間知覚[30]、鈴木誠[31]、北嶋康子[32]、吉澤壮一[33]、大野雅子[34]、勝又晃[35]、工藤夏子[36]、大田翔[37]、野村光洋[38]、田島秀美[39]、麻田健洋[40]、浅原孝夫[41]、竹永久男[42]、髙原史乃[43]、小谷弘幸[44]、鈴木文[45]、渡邉かれん[46]、齋藤祥子[47]、本田ゆりこ[48]、櫻井美由紀[49]、渡部純子[50]、依田浩[51]、中川京子[52]、兼子知恵[53]、伊藤 潤[54]、河野あい[55]、那須一彦[56]、穂積磨矢子[57]、下川慶子[57]、兎束康雄[58]、小林由樹[59]、渡辺理香[60]、松岡薫[61]、矢崎裕加子[62]、高柳圭[63]、鹿野由之[64]、吉川健一[65]、津金久子[66]、六角美華[67]、冨平安希子[68]、西島定一[69]、豊永久美子[70]、牛津佐和子[71]、安川忠之[72]、中村はじめ[73]、藤井泰子[74]、田中雅純[75]、草尾延子[76]、渡邉寛智[77] 寺田宗永、などがいる。
2018年(平成30年)6月30日には、田口興輔のイタリアオペラ15周年を記念して、イタリア文化会館にて門下生たちによる『イタリアオペラ研究会 記念コンサート』が開催された[78]。
また、秩父ガラコンサート音楽監督・指揮[79]、Teatro-G 関西(神戸市)音楽監督[80]、大分県別府市のドルチェペーラ第1回公演ドニゼッティ『愛の妙薬』公演監督、札幌サンプラザホール『ときめき オペラ・コンサート』芸術監督[81]を務めるなど、地方芸術の振興にも貢献している[7]。
主な受賞歴
編集楽界活動
編集- 二期会会員(元幹事)[1]
- 公益財団法人日伊音楽協会理事[83]
- イタリア声楽コンコルソ審査員[84]
- イタリア Ismaele Voltolini 国際声楽コンクール審査委員[7]
主なディスコグラフィー
編集- DVD 田口興輔テノール・リサイタル - 情熱 - 2018/06/30 Florestan
- CD 田口興輔: Tenor Recital-声の芸術 Florestan
- CD オペラ・アリア集 中沢桂、田口興輔、朝比奈隆、東京交響楽団 1988/7/21 ビクターエンタテインメント
- CD 林康子オペラ・アリア集 林康子、田口興輔、ニコラ・ルッチ指揮、東京交響楽団 1989/8/21 ビクターエンタテインメント
- CD ベートーヴェン:交響曲第9番 山田一雄、京都市交響楽団 、秋山恵美子、荒道子、田口興輔、勝部太、京都市立芸術大学音楽学部合唱団、ベリョースカ合唱団 2008/5/16 ビクターエンタテインメント
- CD8枚組 NHK名曲アルバム 世界の愛唱歌 オムニバス 2014/8/22 NHKサービスセンター
放送出演
編集作曲作品
編集脚注・出典
編集- ^ a b c d e f g “田口興輔”. 日本人オペラ名鑑. 2020年4月19日閲覧。
- ^ a b c d e f “田口 興輔”. 二期会21. 2020年4月19日閲覧。
- ^ “チェリストの田口裕さん”. クライス音楽事務所. 2020年4月19日閲覧。
- ^ Wikipedia「鳥取県立境高等学校」の項目を参照
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外部リンク
編集- 田口興輔 - L'Arte della Musica - (tenore.gucchi) - Facebook
- 田口興輔 公式オフィス・グッチ - YouTubeチャンネル