生成行列
生成行列(英: Generator matrix)とは、符号理論における線型符号の基底であり、全ての符号語を生成する。線型符号 C の生成行列を G とすると、
- w=cG
となり、w は線型符号 C の1つの符号語、c はある行ベクトルである。このとき、w と c の間に全単射が存在する。(n, M = qk, d)q-符号の生成行列の次元は k * n となる。ここで n は符号語の長さ、k は情報ビット数、d は符号における最小ハミング距離、q はアルファベットにおけるシンボル数(例えば q = 2 なら、バイナリ符号)である。冗長ビット数は r = n − k で表される。
生成行列の標準形式は次の通りである。
ここで は の単位行列であり、P の次元は である。
生成行列は、その符号のパリティ検査行列の構築に用いることができる(逆も可能)。
符号の等価性
編集符号 C1 と C2 が等価(C1 ~ C2 と記述)であるとは、以下の2つの変換を使って、一方の符号からもう一方の符号を生成できることを意味する。
- 要素の入れ替え
- 要素の拡大縮小
等価な符号はハミング距離が同じである。
等価な符号の生成行列は以下のような変換で相互変換可能である。
- 行の入れ替え
- 行の拡大縮小
- 行の追加
- 列の入れ替え
- 列の拡大縮小