牛久沼
牛久沼(うしくぬま)は、茨城県龍ケ崎市にある一級河川利根川水系の小貝川支流に含まれる沼。沼に近い牛久市と同じ名前であるが、全域が龍ケ崎市の区域内である。かつては太田沼とも言われた[2]。
牛久沼 | |
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牛久沼大橋付近からの眺望 | |
所在地 | 日本茨城県龍ケ崎市 |
位置 | 北緯35度56分45秒 東経140度7分48秒 / 北緯35.94583度 東経140.13000度座標: 北緯35度56分45秒 東経140度7分48秒 / 北緯35.94583度 東経140.13000度 |
面積 | 3.49[1] km2 |
周囲長 | 25.5 km |
最大水深 | 3.0 m |
平均水深 | 1.0 m |
貯水量 | -- km3 |
水面の標高 | -- m |
成因 | -- |
淡水・汽水 | 淡水 |
湖沼型 | 富栄養型 |
透明度 | -- m |
プロジェクト 地形 |
地理
編集小貝川下流部の小貝川低地と呼ばれる低地にあり、筑波・稲敷台地(常陸台地)の末端に位置する[3]。周囲長は約25.5km、平均水深約1m、最深部でも3m程度である[3]。
牛久沼周辺には浮田が散在する風景がみられたが、茨城県により河川改修と農地整備が進められた[3]。
沼の東岸に沿ってJR東日本常磐線と国道6号(水戸街道)が通る。最寄り駅は龍ケ崎市駅・佐貫駅。市の鳥である白鳥が毎冬約40羽近く飛来する。また、オオクチバスが生息しており、食性調査が実施された[4]。
流入河川
編集流出河川
編集周辺の自治体
編集故事来歴
編集牛になった僧侶伝説
編集金竜寺には「牛になった小坊主」という昔話が伝わり、牛久沼の名称はこの伝説に拠るとも言われる[5]。
金竜寺のあるなまけ者の小坊主は、毎日の勤行(ごんぎょう)を怠ってゴロゴロ寝てばかり。とうとう小坊主は本当に牛になってしまいました。初めて恥を知った小坊主は、沼に入水(じゅすい)しようと決心して岸へ向かいました。しかし寺の住職は小坊主に同情し入水を止めようとして、水の中に入る牛のしっぽを握り引き戻そうとしました。ところが、しっぽはぶっつりと切れてしまったのです。牛はそのまま水底に沈んでしまいました。がっかりした住職は、手に残されたしっぽで払子(ほっす)を作りました。その払子は、今も寺宝として保管されています[5]。
河童伝説
編集牛久沼には昔から河童伝説(UMA)の伝説があり、牛久沼沿いの遊歩道は「牛久沼かっぱの小径」と命名された[6]。牛久市では愛称に河童を付けたものがいくつか見られる。
北畔に住んでいた日本画家の小川芋銭は多数の河童画を遺している。
うな丼「発祥の地」
編集うな丼は「牛久沼が発祥の地」と言われており、牛久沼の周囲には現在でもウナギ(鰻)料理店が多く、特に東畔の国道6号は最盛期には8店のウナギ料理店が軒を連ねており、「うなぎ街道」として人気が高い[7][8]。
縁のある有名人
編集映像作品
編集- 男はつらいよ 寅次郎真実一路 - 渥美清が主演し、山田洋次が監督した日本映画のシリーズ34作目。沼畔の稲敷郡茎崎町(現在のつくば市)森の里団地やその近くにある龍ケ崎市の茎崎橋がロケ地となった。
脚注
編集- ^ 国土地理院 (2015年3月6日). “平成26年全国都道府県市区町村別面積調 湖沼面積” (PDF). 2015年3月22日閲覧。
- ^ “広報うしく 再発見・牛久第一話”. 牛久市. 2012年6月1日閲覧。
- ^ a b c 磯部一洋「茨城県牛久沼の生い立ちとその周辺の自然を探る」『地質ニュース 1986年4月号 No.380』、産業技術総合研究所地質調査総合センター、1986年。
- ^ 新谷一大、渡邊精一「茨城県牛久沼におけるオオクチバスの食性」『水産増殖』第38巻第3号、日本水産増殖学会、1990年、245-252頁、doi:10.11233/aquaculturesci1953.38.245。
- ^ a b “金竜寺のお話|龍ケ崎市公式ホームページ”. www.city.ryugasaki.ibaraki.jp. 2020年5月16日閲覧。
- ^ “牛久沼 | 牛久市公式ホームページ”. www.city.ushiku.lg.jp. 2020年5月16日閲覧。
- ^ “牛久沼”. 観光いばらき. 2020年5月16日閲覧。
- ^ “うな丼発祥の地 龍ケ崎市の牛久沼(市内うなぎ専門店一覧)|龍ケ崎市公式ホームページ”. www.city.ryugasaki.ibaraki.jp. 2020年5月16日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 鬼怒川・小貝川の紹介 - 河川管理者の国土交通省下館河川事務所HP
- 牛久沼 - 茨城県霞ヶ浦環境科学センター
- 牛久沼漁業協同組合 - ワカサギのふ化放流とヘラブナなどの釣り場管理