樫村晴香
日本の哲学者
樫村 晴香(かしむら はるか、1956年6月21日[1] - )は、日本の哲学者。男性。京都大学文学部哲学科卒業、京都大学大学院経済学研究科理論経済学専攻単位取得退学[1]。雑誌『現代思想』などに寄稿。妻は社会学者の樫村愛子[2]。
概要
編集- 小説家の保坂和志は栄光学園高校での同級生で友人[3][4]。保坂の公式ホームページ内に「樫村晴香のページ」が設けられている[5]。
- 浅田彰は「アルチュセール派イデオロギー論の再検討」(『思想』1983年5月号)で、「アルチュセール派イデオロギー論の研究」を評価している。
- 稲葉振一郎は「『装甲騎兵ボトムズ』雑感」(1997年)で、ニーチェついて「面白いコメントをしています」と紹介している[6]。
- 東浩紀は『存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて』(1998年)、千葉雅也は『動きすぎてはいけない―ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』(2013年)で、ドゥルーズのニーチェ解釈を批判した内容の「ドゥルーズのどこが間違っているか?」を検討している。
著作
編集- 「アルチュセール派イデオロギー論の研究―後期アルチュセールの理論的活動への探索」(『流動』1980年7月号、1980.7/昭和五十五年優秀論文 京都大学文学部哲学科卒業、1981.3)
- 「革命の諸要素」(『GS』2、1985.3)
- 「汎資本主義と〈イマジナリー/近しさ〉の不在――マルクスのレクチュールではなく、マルクス主義をまもるために」(『クリティーク』1、1985.10)
- 「存在の犬――物象化論と弁証法*唯物論」(『クリティーク』3、1986.4)
- 「彼岸の強者と此岸の死者――法と自然」(『GS』3、1986.4)
- 「サイエンス 清水博」(粉川哲夫・高橋敏夫・平井玄編、『思想のポリティクス 反キーワード集』、亜紀書房、1986.6)
- 「挑発座談会 “ポストモダン”を超えて――〈物(ブツ)〉が全て,この陽気な目茶苦茶」(浅田彰・関曠野との座談、『Asahi journal』28巻30号、1986.7)
- 「第一部 文化」(今村仁司編、吉田憲夫・星野智共著、『ワードマップ 資本主義』、新曜社、1986.11)
- 「嘘の力と力の嘘――大島弓子と,そのいくつかの政治学」(米沢嘉博編、松枝到・加藤幹郎・四方田犬彦・竹内オサム・宇波彰・市田良彦・渡辺直己共著、『マンガ批評宣言』、亜紀書房、1987.2)
- 「断固たる退却への意志――金塚貞文著『人工身体論』書評」(『週刊読書人』1987年3月16日号)
- 「新しい時代――テクノロジーと主体の壊乱が非啓蒙的な倫理と力を準備する」(『クリティーク』8、1987.7)
- 「エコノミーの終了」(『現代思想』15巻9号、1987.8)
- 「生井英考著『ジャングル・クルーズにうってつけの日 ヴェトナム戦争の文化とイメージ』書評」(『週刊読書人』1987年9月21日号)
- 「性的不能」(『現代思想』16巻5号、1988.5)
- 「オーウェル,ジョージ」、「オーウェン,ロバート」、「ソレルス,フィリップ」、「トロツキー,レオン」、「ファノン,フランツ」、「ルフェーブル,アンリ」(今村仁司編、『現代思想を読む事典』、講談社現代新書、1988.10)
- 「所有する君を所有する,頭の後ろの自動人形の死について」(『現代思想』18巻9号、1990.9)
- 「書きたいテーマ、出したい本」(『出版ニュース』1639号、1993.8)
- 「対談 静かな生活、静かな小説 新芥川賞作家特別インタビュー」(保坂和志との対談、『文学界』49巻9号、1995.9)
- 「研究手帖 人肉レストランでの体験」(『現代思想』23巻10号、1995.10)
- 「ドゥルーズのどこが間違っているか?――強度=差異,および二重のセリーの理論の問題点」(『現代思想』24巻1号、1996.1)
- 「アトリエの毛沢東――その精神病的=分析哲学的表象システムと上下反転運動の論理的解明」(『現代思想』24巻10号、2000.10)
- 「アインシュタインはなぜサイコロが嫌いだったか?――量子論理はなぜ日常言語と衝突し,精神分析的知とは重なるのか」(『現代思想』24巻11号、1996.9)
- 「言語の興奮/抑制結合と人間の自己存在確信のメカニズム 人工知能のための人間入門――その精神神経言語学的概要」(『現代思想』25巻2号、1997.2)
- 「自閉症・言語・存在」(保坂和志との対談、『現代思想』25巻12号、1997.11/保坂和志著、『言葉の外へ』、河出書房新社、2003.2)
- 「ストア派とアリストテレス・連続性の時代」(『批評空間』Ⅲ-2、2002.1)
- 「Quid ?――ソレハ何カ 私ハ何カ」(『ユリイカ』36巻7号、2004.7)
- 「哲学」(『文學界』2019年12月号)
- 「自分が死ぬとはどういうことか?――の変遷」(『群像』2020年7月号)
脚注
編集- ^ a b “立命館大学生存学研究センター主催企画「この20年の思想を思想化する」”. arsvi.com (2012年12月10日). 2016年8月23日閲覧。
- ^ aikokashiの2011年10月3日5時38分のツイート- X(旧Twitter)
- ^ 「対談 静かな生活、静かな小説 新芥川賞作家特別インタビュー」(保坂和志との対談、『文学界』49巻9号、1995.9)
- ^ 保坂和志とは - コトバンク
- ^ “サイトマップ”. 保坂和志公式ホームページ「パンドラの香箱」. 2016年8月23日閲覧。
- ^ 稲葉振一郎. “『装甲騎兵ボトムズ』雑感 『ポップ・カルチャー・クリティーク 0. 『エヴァ』の遺せしもの』青弓社(1997年12月)掲載”. 稲葉振一郎のホームページ - 明治学院大学. 2016年8月23日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 樫村晴香のページ
- 樫村晴香 - Arsvi.com
- 樫村 晴香 (haruka.kashimura.3) - Facebook