松村克弥
松村 克弥(まつむら かつや、1963年3月19日 - )は、日本の映画監督。東放学園映画制作科講師。妹は東京都議会議員の上田令子。
まつむら かつや 松村 克弥 | |||||
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茨城県大子町での『天心』上映会にて | |||||
本名 | 同じ | ||||
生年月日 | 1963年3月19日(61歳) | ||||
出生地 | 日本・東京都 | ||||
職業 | 映画監督 | ||||
ジャンル | 映画・オリジナルビデオ | ||||
主な作品 | |||||
『オールナイトロング』 | |||||
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来歴
編集東京都港区西麻布出身。明治学院高等学校卒業。成城大学文芸学部国文学科卒業。大学在学中、映画研究部で自主制作映画の制作に携わる。卒業後、毎日映画社演出課に入社[1]。同社にてTVドキュメンタリー、短編記録映画など100本近くの構成や演出に携わる。1988年、ニュース映画『今なお苦悩は続く~土呂久公害70年~』で毎日映画コンクールの短編映画部門グランプリ受賞。その後、1991年にフリーランスへ転進。映画監督として活動を開始する。日本映画監督協会所属。
人物
編集大学時代は国文学科に学び、卒業論文では『奥の細道』について研究していた。「おっかない映画しか撮らない男ではなく、学生時代は『奥の細道』を研究していた男だ」とファンの間では言われている。
映像作品
編集得意とするジャンル
編集スプラッタ、バイオレンス系の映像作品を以前は多く撮っていた。1992年、平凡な少年が突然狂気にとりつかれる『オールナイトロング』でデビューする。カルトファンに高い評価を受け、ヨコハマ映画祭の新人賞を受賞した。1994年の『オールナイトロング2』はサイコホラー仕立てで、多くのカルトファンを惹きつける。
作品におけるテーマ
編集常に時代の暗部に焦点を当て、暴力性や変態性といった極部をクローズアップすることで、タブーに挑戦し、人間の内面に潜む闇、狂気、愚かさ、切なさ、悲しみなど心の深淵を描くなど、あらゆるテーマで映画を撮っている。
2013年、竹中直人主演『天心』では岡倉天心とその弟子たちの実像に迫り、新境地を開拓[2][3]。
テレビ演出作品
編集テレビにおいては青春・人間ドキュメンタリーを中心に多数演出。
1993年、テレビ東京の『ドキュメンタリー人間劇場』で、映画のモデルにもなった、1人の部員しかいない大学相撲部の主将を追った『シコふんで!たった1人の慶大相撲部・北見主将の青春』(ナレーション:紺野美沙子)を演出。1993年度の同番組の年間代表作の一つとして、ATP作品賞の選考に出品される[4]。
1997年2月、『ドキュメンタリー人間劇場』で3本目の作品、柴又の駄菓子屋で展開する80歳の女性店主と子供たちとのふれあいや泣き笑いを追った『柴又駄菓子や~10円玉の愛と夢物語~』(ナレーション:倍賞千恵子)を演出。1997年下半期の代表作に選ばれ、ギャラクシー賞の選考に出品される[5]。
復興支援映画「天心」
編集- 地元での上映会
- 六角堂
受賞歴
編集フィルモグラフィ
編集劇場公開作品
編集- 『オールナイトロング』 1992年11月14日
- 『き・れ・い?』 2004年8月21日
- 『ダーク・ラブ 〜Rape〜』 2008年3月1日
- 『天心』 2013年11月16日
- 『サクラ花 -桜花最期の特攻-』 2015年11月4日
- 『ある町の高い煙突』 2019年6月22日
- 『祈り 幻に長崎を想う刻』 2021年8月20日
オリジナルビデオ
編集- 『女子高生コンクリート詰め殺人事件 -壊れたセブンティーンたち』1995年
- 『オールナイトロング2』1995年
- 『オールナイトロング3 最終章』1996年
- 『オールナイトロングR(リターンズ)』2001年
- 『オールナイトロング イニシャルO』2003年
- 『オールナイトロング 誰でもよかった』2009年
ノンフィクション・ドキュメンタリー演出作品
編集- 『シコふんで!たった1人の慶大相撲部・北見主将の青春』1993年(テレビ東京「ドキュメンタリー人間劇場」)
- 『バレーがくれた明日へのアタック~早大主将・涙の最終戦~』1994年(テレビ東京「ドキュメンタリー人間劇場」)
- 『柴又駄菓子や~10円玉の愛と夢物語~』1997年(テレビ東京「ドキュメンタリー人間劇場」)
- 『東京下町人情食堂物語』1997年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『新宿末廣亭に生きて』1998年(テレビ東京「ドキュメンタリー人間劇場」)
- 『大衆食堂エレジー』1998年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『新宿・男と女の哀愁物語』1998年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『時の旅人~テレビが記録した日本~』1999年(NHK)
- 『東京下町ガード下・酔いどれ人生』1999年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『離島の熱血先生~たった1人の診察日記~』1999年(テレビ東京「ドキュメンタリー人間劇場」)
- 『明日がある!リサイクル男たちの夢』2001年(テレビ東京)
- 『平成大不況!新宿・再起にかけた女たち』2001年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『家族がうつ病になった時…』2002年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『春待つ島に吹く風は…』2002年(NHK「にんげんドキュメント」)
- 『東京下町ガード下・酔いどれ人生』(完結編)2002年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『元ミス日本・その後の波乱万丈物語』2003年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『心が壊れる~リストカットに走る女たち~』2003年(日本テレビ「NNNドキュメント」)
- 『ニート~働けない若者の憂鬱~』2005年(日本テレビ「NNNドキュメント」)
- 『オーバードーズ~若者に広がるクスリ依存~』2007年(日本テレビ「NNNドキュメント」)
- 『マキさんの老後』2008年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『人生の勝どき橋を渡りたい』2009年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『あの頃に戻れない~30年後のザ・ハンダース』2010年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『美の宴の果て~昭和のミスコン女王たちは今』2012年(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)
- 『若鷲に憧れて〜元予科練生の回顧録〜』2021年(茨城県阿見町プロモーション映像[8])
- 『名医死す〜感染症と闘った藤野昌言物語〜』2021年(広島県府中市プロモーション映像)
脚注
編集- ^ a b 日本映画監督協会 - Directors Guild of Japan 松村克弥
- ^ a b c 美術年鑑
- ^ ぴあ関西版
- ^ 荒川区芸術文化振興財団
- ^ 番組制作社セブンティ
- ^ 映画『天心』
- ^ ご支援のお願い|復興支援映画『天心』
- ^ “阿見町のプロモーション映像を公開!”. 阿見町 (2021年8月18日). 2021年10月11日閲覧。