天心
『天心』(てんしん)は、2013年11月16日に全国劇場公開された日本映画。製作は映画『天心』製作委員会、配給はマジックアワーが担った。カラー/デジタル/ビスタ/5.1chサラウンド。上映時間122分。インターナショナルタイトルは『Tenshin』。
天心 | |
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監督 | 松村克弥 |
脚本 |
我妻正義 松村克弥 |
製作 |
星加正紀 河本隆 木下裕二 |
出演者 |
竹中直人 平山浩行 中村獅童 木下ほうか 橋本一郎 |
音楽 | 中崎英也 |
主題歌 | 石井竜也 |
撮影 | 瀬川龍 |
編集 | 川島章正 |
配給 | マジックアワー |
公開 | 2013年11月16日 |
上映時間 | 122分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
概要
編集法隆寺や興福寺を復興し、東京美術学校、日本美術院創立に携わったのち、日本人初のボストン美術館東洋部長に就任。世界的ベストセラー「茶の本」を著すなど、日本近代美術の父といわれた岡倉天心。その華やかな活躍の影には、天心と若き弟子たちとの、壮絶な葛藤と創作の日々があった。明治初期。廃仏毀釈の嵐が吹き荒れ、仏寺や伝統美術が失われようとするなか、“アーネスト・フェノロサと岡倉天心”は「日本の美」を救おうと奔走していた。その後天心は、東京美術学校(現在の東京藝術大学)の校長に就任。横山大観、菱田春草、下村観山ら若き才能を育成し、美術界のエリートコースを歩んでいたが、西洋画派との対立により辞任。日本美術院を立ち上げるも、天心が提唱し大観、春草らが編み出した新画法が「朦朧体」と揶揄され、次第に苦境へと追い込まれる。新天地を求めた天心は、茨城県五浦に「六角堂」を建て、日本美術院を移転し、新たな日本画の創造を目指し、壮絶なまでの創作活動に没頭していくのであったが。100年前に「クールジャパン」を創った男たちの、魂の物語がここに誕生した[1]。
ストーリー
編集昭和12年、北茨城、五浦海岸。第一回文化勲章を受賞した横山大観(中村獅童)は、取材に訪れた新聞記者(石黒賢)から、ある写真を見せられる。そこに写っていたのは、絵筆を取る若き大観と、菱田春草(平山浩行)、下村観山(木下ほうか)、木村武山(橋本一郎)の四人であった。記者に問われるまま、大観は五浦で過ごした青年時代と、師である岡倉天心の生涯に思いをめぐらせていく。
明治15年。岡倉覚三(大和田健介)とアーネスト・フェノロサ(イアン・ムーア)は、廃仏毀釈の嵐にさらされ、壊滅の危機にある日本の伝統美術を守るため、東奔西走の日々を送っていた。急激な西洋化で困窮に陥った狩野派の絵師・狩野芳崖(温水洋一)の類いまれな才能を見出したフェノロサは、芳崖に救いの手を差し伸べ、やがて日本美術史上重要な作品となる《悲母観音》を生み出すことに成功する。
明治23年。東京美術学校(東京藝術大学の前身)の校長に就任した岡倉天心(竹中直人)のもとで、横山大観、菱田春草、 下村観山ら学生は、互いに切磋琢磨し、創作活動に励んでいた。美術界のエリートコースを歩んでいた天心であったが、勢力を増す西洋画派との対立が激化、上司である九鬼男爵(渡辺裕之)の妻・波津子(神楽坂恵)と道ならぬ恋に落ちた天心を中傷する怪文書がばらまかれ、東京美術学校を排斥されて辞職へと追い込まれる。
新たな日本画の創造を目指し東京・谷中に日本美術院を立ち上げるも、彼らの画法に対する国内での評判は芳しくなく、経営難に陥る。天心は、新天地を求め茨城県の五浦に「六角堂」を建設し、翌年日本美術院も移転。志を共にした大観、春草、観山に武山も加わり、五浦の地で創作活動を開始する。しかしそれは同時に、新たな日本の美を生み出すための、苦難の日々の始まりでもあった[2]。
キャスト
編集スタッフ
編集- 監督:松村克弥
- 脚本:我妻正義、松村克弥
- エグゼクティブ・プロデューサー:宮本昭行、宮本澄江
- プロデューサー:星加正紀、河本隆、木下裕二
- アシスタント・プロデューサー:谷田部智章
- アソシエイト・プロデューサー:城之内景子、榊恵美子、川崎直也
- ライン・プロデューサー:戸山剛
- プロダクション・アシスタント:新井美香
- 撮影:瀬川龍
- 照明:佐藤宗史
- 美術:池谷仙克
- 録音:西岡正己
- 編集:川島章正
- 音楽:中崎英也
- 効果:小野川浩幸
- 助監督:杉田満
- キャスティング:梅本竜矢
- 装飾:谷田祥紀
- 衣装:目代博昭
- ヘアメイク:新井みどり
- 制作担当:高橋誠喜
- 主題歌『亜細亜の空』:作詞・作曲・歌/石井竜也、編曲/TATOO/ソニー・ミュージックレコーズ