有難や節
『有難や節』(ありがたやぶし)は、守屋浩の歌謡曲。1960年11月5日に日本コロムビアレコードからSP盤(78rpm)シングルレコード(規格品番:SA-489。A-3238 併記)が発売された。B面は「便利節」。添付の歌詞カードには両曲の振り付けが載っている。
「有難や節」 | |
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守屋浩 の シングル | |
B面 | 便利節 |
リリース | |
録音 | 1960年9月22日[1] |
ジャンル | 歌謡曲 |
レーベル | 日本コロムビア |
作詞・作曲 |
浜口庫之助(作詞) パブリックドメイン(作曲) |
概要
編集1960年代に流行した[6]。この曲を原作として日活映画『有難や節 あゝ有難や有難や』(監督:西河克己、主演:和田浩治)が1961年に公開されている[7]。この映画には守屋も出演し、劇中で本曲を歌うシーンがある。
1960年10月21日に日本教育テレビで放送された『大学は花ざかり』の劇中で、守屋によって歌われた[8]。
1968年時点での累計売上は38万枚[9]。
もともとは四国地方のご詠歌であったとする資料もあるが[10]、はっきりはしておらず、名古屋市で俗謡として歌われていたと言われている[10][11]。1960年8月、日本コロムビアの坂田哲郎が名古屋を訪れた際に、地元で歌われていたこの曲を発掘したとされる[8]。神戸の三宮から大阪・名古屋へ広まったという説もある[12]。元歌は「ひわいな歌詞」であったという[8]。
採譜した森一也は「アーリガタヤ、アリガタヤ」の部分のメロディーが1896年(明治29年)に小山作之助が作曲した唱歌「四条畷」に類似していることを指摘している[12]。
「ARIGATAYA節」 | |
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KAJA&JAMMIN' の シングル | |
B面 | Sa Sa Sa |
リリース | |
レーベル | CBSソニー |
作詞・作曲 | 作詞:浜口庫之助(補:藤巻直哉)、作曲:不詳(採譜:森一也) |
KAJA版
編集「アマチュアバンドの時に、『有難や節』をレゲエにしたらオモロイな、と思ったのがきっかけ。その曲を入れたデモテープを作ったら松竹芸能からハングマンのプロデューサーの手に渡って、すぐに『これを使いたい』となった」[13]。
結果、テレビ朝日系列で1984年に放映された『ザ・ハングマン4』のエンディング曲として使用された。
歌詞の1/3は藤巻直哉による改詞で、他にも部分的に守屋版とは順序が入れ替わっている箇所がある。
現在CD音源化で聴けるのは、「ザ・ハングマン 燃える音楽簿」のみ。
A面
- ARIGATAYA-BUSHI
- 作詞:浜口庫之助(補:藤巻直哉)、作曲:不詳(採譜:森一也)、編曲:カジャ
B面
- Sa Sa Sa
- 作詞・作曲・編曲:カジャ
カバー
編集有難や節
出典
編集- ^ a b 『決定盤 青春の大ヒット大全集』(日本コロムビア、2007年発売、規格品番:COCP-34097〜8)収録のブックレット(ノンブルなし)より。
- ^ “000-0894-0 有難度や節”. 日本音楽著作権協会. 2018年8月1日閲覧。
- ^ 『全音 歌謡曲全集』 11巻、全音楽譜出版社、1998年、42-43頁。ISBN 978-4117691115。
- ^ 『昭和流行歌史』毎日新聞社、1979年、234頁。
- ^ 古茂田信男、矢沢寛、島田芳文『日本流行歌史 下 1960〜1994』社会思想社、1995年、234頁。ISBN 978-4390501965。
- ^ 園部三郎『日本民衆歌謡史考』朝日新聞社、1980年、210頁。ISBN 978-4022592644。
- ^ “有難や節 あゝ有難や有難や”. 日活. 2018年8月1日閲覧。
- ^ a b c 「『有難や節』を分析すれば 行政管理庁の調査班の診断」『読売新聞』1961年2月26日付夕刊、4頁。
- ^ 堀内敬三『音楽明治百年史』音楽之友社、1968年、346頁。NDLJP:2518791/190
- ^ a b 国立国語研究所 編『国語年鑑』(昭和36年版)秀英出版、1961年、附録10頁。
- ^ 米川明彦 編『日本俗語大辞典』東京堂出版、2003年、33頁。ISBN 978-4490106381。
- ^ a b LPレコード『懐かしのメロデー 日本歌謡史 第17集 昭和33〜36年』(国際情報社)付属ライナーノーツ、19頁。(同ページの著者は森一也)
- ^ “「ありがたや節」で二度目のブレイクをしたレゲエ界のレジェンドKAJAがノーギャラでライブハウスを支援(加藤慶) - エキスパート”. Yahoo!ニュース. 2024年9月19日閲覧。