月 (浜松市)

浜松市天竜区の地名 (大字)

(つき)は静岡県浜松市天竜区の地名 (大字)。

「月まで3km」の標識
「月まで3km」の標識
月の位置(静岡県内)
月
月の位置
北緯34度55分1.6秒 東経137度48分27.0秒 / 北緯34.917111度 東経137.807500度 / 34.917111; 137.807500
日本の旗 日本
都道府県 静岡県
市町村 浜松市
天竜区
地区 天竜地区
面積
 • 合計 4.626646 km2
標高
61.6 m
人口
2018年(平成30年)12月1日現在)[3]
 • 合計 86人
 • 密度 19人/km2
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
431-3763[4]
市外局番 053(浜松MA[5]
ナンバープレート 浜松
※座標・標高は浜松市天竜林業体育館(月957番地の1)付近

地理

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天竜川支流・谷沢川にかかる月橋
(「ここは浜松市月」と書かれている)

浜松市天竜区の中部に位置する。地域内には136から990までの番地が散在している[6]

天竜川船明ダム湖の一部がこの地域に属しており、湖に沿った形で国道152号線から分岐した静岡県道360号渡ヶ島横山線が敷設されている。この道路を通り船明伊砂から横山町へ通り抜けることができる。地名の珍しさから、「月旅行へ行ける」との惹句もある[7]

河川

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湖沼

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世帯数と人口

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2018年(平成30年)12月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[3]

大字 世帯数 人口
46世帯 86人

学区

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市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[8]

番・番地等 小学校 中学校
全域 浜松市立横山小学校 浜松市立光が丘中学校

かつて、公立高等学校全日制普通科に学区があった時、磐周学区の区域だった。

交通

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浜松駅から自動車で約1時間、新東名高速道路浜松浜北ICから自動車で約15分を要する[9]

道路

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バス

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  • 浜松市自主運行バス北遠本線『伊砂入口』バス停(月集落への最寄りバス停。なお上記にある『月まで3キロ』の道路看板もこのバス停が最寄りとなる。)
  • 浜松市天竜ふれあいバス大白木線月島バス停(火・木のみ運行で祝日と年末年始は運休。事前予約制。月の集落に最も近い。)
  • 全国高等学校選抜ボート大会の開催期間中は、船明ダムよりシャトルバスが運行される[10]
  • 遠鉄バス秋葉線 月バス停(かつて、朝に西鹿島駅方面1本のみの運行[11]していた。月の対岸[12]の相津に所在し、月の集落まで徒歩1時間程度を要する。なお、前記の自主運行バス北遠本線は停車しない。秋葉線の唐沢~山東間の廃止[11]に伴い、2022年に廃止された[11][13]。)

歴史

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「月」の由来が書かれた石碑(月の形をしている)

南北朝時代鈴木左京之進によって月と名付けられた[14]遠江国豊田郡の一部として、江戸時代には幕府領月村であり、石高は幕府領内で121石であった[15]。その後、明治時代には月村は浜松県豊田郡に属し、1889年明治22年)4月1日には、町村制の施行により横山村、西雲名村、大嶺村、戸倉村、谷山村、佐久村、相津村、山中村、小川村、東雲名村、伊砂村と合併して豊田郡龍川村の一部となる[16]1896年(明治29年)4月1日には、郡制の施行により所属郡が磐田郡に変更された[16]。その後は龍川村の合併とともに、1956年昭和31年)9月30日二俣町1958年(昭和33年)11月3日天竜市[16]2005年平成17年)7月1日に浜松市と所属を変え[17]2007年(平成19年)4月1日には浜松市政令指定都市への移行に伴い、旧村域はすべて天竜区に属した[18]

また、下流部に1972年(昭和47年)から船明ダムの建設がスタートし、1977年(昭和52年)に完成した[19]。ダム湖となった月の一部に、浜松市営天竜ボート場月艇庫が建設され、平成元年度の3月(平成2年3月)からは、全国高等学校選抜ボート大会が毎年開催されている[20]2003年(平成15年)には第58回国民体育大会のボート競技が開催された[21]

2014年(平成26年)3月8日から3月9日にかけて浜松田舎暮らし推進事務局の主催で「東京発 新東名に乗って 月に行こう!」と題した移住促進イベントが月を中心に開催された[9]

2021年7月1日に新潮社から発行された伊与原新の「月まで3キロ」では同地区まで3キロを示す標識が舞台となっている。

地名の由来

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楠木正成に仕えていた源氏の一族である鈴木左京之進が、南北朝時代に12名の家来をつれてこの地に落ち延びた。そのとき左京之進は「楠木正成の心の清らかさこそ中空にかかるのようである。吾等の心の在り方を地名に残そう。」と考え、この地を「月」と命名した。また、別説では古詩にちなみ、「今は12名となってしまったが、やがて満月のように発展しよう」と願い「月」と名付けたともされる[14]。これらの説を地名の由来として、平成27年(2015年)には天竜ボート場月艇庫付近(月光山海蔵寺前)に石碑が建立されている[14]

沿革

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施設

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天竜ボート場月艇庫

天竜ボート場の月艇庫がある。全国高等学校選抜ボート大会の会場として毎年使われており[22]2003年(平成15年)には第58回国民体育大会のボート競技会場にもなっている[21]

  • 天竜ボート場月艇庫
  • 天竜林業体育館
  • 湖畔の家
  • 浜松市消防団天竜第7分団
  • 八王子神社
  • 海蔵寺

その他

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日本郵便

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警察

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町内の警察の管轄区域は以下の通りである[24]

番・番地等 警察署 交番・駐在所
全域 天竜警察署 船明交番

脚注

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出典

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  1. ^ 静岡県浜松市天竜区月大倉 - 人口総数及び世帯総数”. 人口統計ラボ. 2017年3月2日閲覧。
  2. ^ 静岡県浜松市天竜区月月島 - 人口総数及び世帯総数”. 人口統計ラボ. 2017年3月2日閲覧。
  3. ^ a b 区別・町字別世帯数人口一覧表”. 浜松市 (2018年12月5日). 2018年12月13日閲覧。
  4. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2018年12月13日閲覧。
  5. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2018年12月13日閲覧。
  6. ^ 静岡県浜松市天竜区月の地番一覧”. ZENRIN DataCom CO.,LTD.. 2017年2月11日閲覧。
  7. ^ 静岡県内で、「月旅行」に行ってきました”. 公益財団法人 国際文化交友会 月光天文台. 2017年2月11日閲覧。
  8. ^ 小・中学校の通学区域”. 浜松市. 2018年12月13日閲覧。
  9. ^ a b 東京発田舎暮らし交流体験ツアーの参加者募集”. 浜松田舎暮らし推進事務局 (2014年2月24日). 2016年7月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年3月2日閲覧。
  10. ^ 全国高等学校選抜ボート大会のお知らせ”. 浜松市天竜区まちづくり推進課. 2017年2月11日閲覧。
  11. ^ a b c 浜松市天竜区の「月」停留所 バス路線廃止により今月限り”. 中日新聞しずおかWeb (chunichi.co.jp). 中日新聞社 (2022年9月15日). 2022年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月28日閲覧。
  12. ^ 遠鉄バス路線図”. 遠州鉄道. 2017年2月11日閲覧。
  13. ^ 【2022年10月1日(土)実施】運行終了路線のご案内”. 遠鉄バス (lekumo.biz) (2022年9月1日). 2022年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月28日閲覧。
  14. ^ a b c "月部落の由来",設置者:月島自治会、文責:月光山海蔵寺八世 灌峯文雄.(歴史節右部画像参照)
  15. ^ a b 旧高旧領取調帳データベース”. 国立歴史民俗博物館. 2017年2月12日閲覧。
  16. ^ a b c d e f g h 角川日本地名大辞典22 静岡県
  17. ^ a b 合併の経緯”. 浜松市. 2017年2月12日閲覧。
  18. ^ a b 地域自治区制度について”. 浜松市. 2017年2月12日閲覧。
  19. ^ 船明ダム”. 浜名湖国際頭脳センター. 2017年2月12日閲覧。
  20. ^ 全国高等学校選抜ボート大会”. 浜松市. 2017年2月11日閲覧。
  21. ^ a b 国民体育大会第58回大会(平成15年・2003年開催)”. 公益財団法人日本体育協会. 2017年2月11日閲覧。
  22. ^ 全国高等学校選抜ボート大会”. 浜松市. 2017年2月11日閲覧。
  23. ^ 郵便番号簿 平成29年度版 - 日本郵便. 2018年12月13日閲覧 (PDF)
  24. ^ 船明(ふなぎら)交番|静岡県警察”. 天竜警察署. 2024年11月11日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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