日本短歌協会
日本短歌協会(にほんたんかきょうかい)は、過去に存在した、東京都に本部を置く短歌の組織。2006年4月1日に前身の「フォーラム現代短歌」が発足、2007年設立。2020年かぎりで解散[1]。
設立目的
編集- 短歌という分野で社会に貢献すること。
- 社会的存在として、短歌仲間、結社歌人のみならず広く社会全体に情報発信し、現代社会に必要な行動を取る組織体として、従来の組織を補完すること。
日本短歌協会は2006年4月に、「短歌という分野で社会に貢献すること」を目的として発足した。多くの短歌組織が「歌人」の集まり・親睦を主目的としているのに対して、日本短歌協会は、社会的存在として、短歌仲間、結社歌人のみならず広く社会全体に情報発信し、現代社会に必要な行動を取る組織体として、従来の組織を補完することを目的としている。
協会内部の活動
編集- 会誌の発行(年4回)
- 地域組織(ボックス)の形成とのボックス主催による地域活動
組織
編集- 本部組織
- 事務局:東京都
- 理事長:甲村秀雄
- 理事
- 理事長:甲村秀雄(ぱとす)
- 副理事長・理事長代行:久泉迪雄(綺羅)
- 理事:小島資行(ナイル)
- 理事:小田部瑠美子(ナイル)
- 理事:井辻朱美(かばん)
- 理事:住谷眞(ナイル)
- 理事:岡貴子(蓮)
- 理事:中川宏子(未来)
- 監査委員長:小村井敏子(ナイル)
- 監査委員:江沼半夏(綺羅)
- 本部組織
- 総務部
- 財務部
- 会報発行部
- 歌人年鑑出版部
- 事務局
- 企画室
- 地方組織
- 北信越ボックス
- 東京ボックス
- 東北ボックス
- 近畿ボックス
地方組織の活動
編集- 地域主催の短歌大会の実施
- 歌会・後援会の開催
など
- 青年部の活動
- 劇詩「暁の寺」の制作。
- 青年部が主体となり、「共同制作・劇詩/暁の寺(構成・演出 甲村秀雄)」を、「歌人年鑑」に連載・発表している。2011年度版より4回連載の予定。これまで、「地獄の巻」「遍獄の巻」「准獄の巻」が発表されている。三島由紀夫の『暁の寺』とダンテ『神曲』の交錯する世界の創造をめざし、今後は単行本化、公演も視野に入れている。
社会的活動
編集- 日本短歌大会の開催
- 第1回日本短歌大会(茨城)- 最初の声を茨城から
- 第2回日本短歌大会(東北)- 短歌を通じて文化・精神生活の復興再建を
- 歌人年鑑の刊行
- 趣旨
- 毎年1回「日本短歌協会歌人年鑑出版部」編により「歌人年鑑」を株式会社学研教育出版より刊行。作品集成、エッセー、劇詩、現代短歌の動向、関連資料等を収録する。2018年度版から発行元を日本短歌協会に変更。
- 刊行状況
- 2009年度版作品集成「光と影の(青)の帆船」2009年3月31日刊
- 2010年度版作品集成「光と影の(炎)の帆船」2010年3月31日刊
- 2011年度版作品集成「光と影の(花)の帆船」2011年3月31日刊
- 2012年度版作品集成「光と影の(夢)の帆船」2012年5月29日刊
- 2013年度版作品集成「光と影の(風)の帆船」2013年6月18日刊
- 2014年度版作品集成「光と影の(美)の帆船」2014年6月24日刊
- 2015年度版作品集成「光と影の「銀」の帆船」2015年5月15日刊
- 2016年度版作品集成「光と影の「楽」の帆船」2016年5月15日刊
- 2017年度版作品集成「光と影の「空」の帆船」2017年4月30日刊
- 2018年度版作品集成「光と影の「歌」の帆船」2018年5月15日刊
- 優良歌集の顕彰(日本短歌協会賞)
- 趣旨
- 優良歌集の顕彰を目的とし、第一歌集を対象とする非公募制。選考委員の合議により選出し、6月に開催される定時総会時に表彰式を行っている。
- 選考委員:井辻朱美、小田部瑠美子、久泉迪雄、松本芙貴子、三田村正彦
- 受賞者および作品
- 第1回(2009年):濱谷美代子『君の夕日に染まつてゐたい』、次席:森水晶『星の夜』
- 第2回(2010年):該当作なし、次席:村田馨『疾風の囁き』、岡部修平『季の摂理』
- 第3回(2011年):三田村正彦『エンドロール』
- 第4回(2012年):久保芳美『金襴緞子』、次席:冨田眞紀恵『季の約束』
- 第5回(2013年):柳谷あゆみ『ダマスカスへ行く 前・後・途中』、次席:斎藤雅也『萩の散るころ』
- 第6回(2014年):松本芙貴子『空色のかばん』、次席:田中あさひ『まひまひつぶり』
- 第7回(2015年):該当作なし、次席:渡辺知英子『無垢の音』、原詩夏至『レトロポリス』
- 第8回(2016年):小田部瑠美子『思ひ出は遥かに』、次席:山中もとひ『<理想語辞典>』
- 第9回(2017年):松本豊子『コンペイトウ』、次席:宮本万里子『風のささやき』
- 第10回(2018年):該当作なし
社会的活動の例
編集- 歌人の自主性を活かした「歌人年鑑」の制作と呈示
- 会員外にも開放した「オープンシンポジウム」「オープン歌会」の開催
- 一般社会からの、短歌に関する基本事項についての個別相談への対応(協会ホームページを通してしばしばあり、具体的には短歌関係の著作権問題など)
- 反社会行為撲滅へのTVキャンペーンへの協力(2度にわたり、「ほめほめ商法(褒め上げ商法)撲滅キャンペーン」に取り組む)
- 学生の短歌研究活動への支援
- 被災地復興の一助として「仙台短歌大会」の開催
- 各種短歌講座への講師派遣要請への協力
- 通信講座開設に関する協力
- 「ゆうちょ財団」のキャンペーンへの協力
- テレビドラマへおける短歌関連の考証への協力
脚注
編集- ^ 「日本短歌協会ホームページ」2021年2月13日2023年10月4日閲覧