未来 (短歌結社)
日本の短歌結社誌
『未来』(みらい)は、日本の一般社団法人「未来短歌会」(理事長・大辻隆弘)が発行する月刊の短歌結社誌。編集発行人は大辻隆弘、運営委員長は中沢直人。アララギ系の歌誌の一つ。
選者
編集大島史洋、佐伯裕子、道浦母都子、山田富士郎、加藤治郎、さいとうなおこ、池田はるみ、大辻隆弘、中川佐和子、笹公人、黒瀬珂瀾、紀野恵、田中槐、高島裕、飯沼鮎子、江田浩司。以上、2023年9月時点。
歴史
編集- 1951年6月 - アララギ同人だった近藤芳美、岡井隆、吉田漱らを中心に創刊。創刊時の主要参加者は、細川謙三、稲葉健二、金井秋彦、相良宏、河村盛明、大宰瑠維、田井安曇、上野久雄、近藤とし子、河野愛子、川口美根子、米田律子ら。初代発行人は近藤芳美。初期に高安国世、杉浦明平が誌友として参加した。
- 1951年(昭和26年)から1982年(昭和57年)- 編集担当者は、細川謙三、稲葉健二、吉田漱、岡井隆、田井安曇、秋村功、大島史洋、小野寺幸男等であった。
- 1983年 - 編集委員制度となり、編集委員は、岡井隆、大島史洋、古明地実、小野寺幸男。
- 1983年7月 - 複数選者制度発足。初代選者は、近藤芳美、岡井隆、河野愛子、細川謙三、後藤直二、金井秋彦、石田比呂志、川口美根子。
- 1986年 - 石田比呂志、選者を退任。
- 1989年 - 河野愛子死去、大島史洋が選歌欄を引き継ぐ。
- 1990年(平成2年)- 以降の編集委員、岡井隆、阿木津英、今西久穂、上野久雄、大島史洋、加藤治郎、さいとうなおこ、佐伯裕子、道浦母都子。また、運営委員は、吉田漱、桜井登世子等。
- 1991年 - 河野愛子賞を設立。創刊40周年記念『「未来」と現代短歌 ― アルバムと年表による40年』刊行。
- 1992年(平成4年)~93年(平成5年)- 秋山律子、池田はるみ、黒木三千代、小池純代、佐久間章孔、山田富士郎、編集委員に加わる。
- 1993年(平成5年)- 9月号~10月号の2冊に「500号記念 未来歌集」を掲載。
- 1994年 - 米田律子、選者に加わる。
- 1995年(平成7年)- 以降、飯沼鮎子、大滝和子、大辻隆弘、釜田初音、小林久美子、紺野万里、さいかち真、高島裕、田中槐、恒成美代子、中川佐和子、中村厚、鳴海宥、東直子、東めぐみ、干場しおり、松原未知子、水沢遥子、美濃和哥、宮原望子、門馬真樹、横井典子等、編集委員に加わる。
- 2001年2月 - 発行所を近藤芳美方から東京都中野区東中野に移転。岡井隆が発行人となる。
- 2001年8月 - 吉田漱死去。
- 2002年(平成14年)- 1月号~3月号の3冊を、「600号記念号」として発行。
- 2003年 - 10月号より佐伯裕子、山田富士郎、加藤治郎が選者に加わる。
- 2004年 - 4月号より道浦母都子が選者に加わる。6月号をもって細川謙三が選者を退任。
- 2005年 - 9月号をもって近藤芳美が、12月号をもって金井秋彦が選者を退任。稲葉峯子、桜井登世子が選者に加わる。
- 2006年6月 - 近藤芳美死去。
- 2006年9月 -「近藤芳美をしのぶ会」を東京神田の学士会館にて開催。12月号をもって後藤直二が選者を退任。
- 2010年 - 1月号をもって川口美根子が選者を退任。2月号よりさいとうなおこ、池田はるみ、大辻隆弘が選者に加わる。
- 2011年7月 - 「未来」創刊60周年記念大会を東京一ツ橋の如水会館にて開催[1]。
- 2012年 - 10月号より笹公人、黒瀬珂瀾が選者に加わる[2][3]。
- 2013年 - 一般社団法人未来短歌会となる。12月号をもって稲葉峯子が選者を退任。
- 2014年 - 10月号より中川佐和子が選者に加わる。
- 2016年 - 10月号を、「777号記念号」として発行。 高島裕12月に未来短歌会に復帰。合田千鶴12月号まで表紙画担当。
- 2020年7月-岡井隆の逝去に伴い、大辻隆弘が編集発行人に就任。
- 2021年6月-「岡井隆をしのぶ会」を東京ステーションホテルにて開催。
主な誌面構成(2021年1月現在)
編集- 作品
- 月集
- 新集
- ニューアトランティス
- ニューアトランティスopera
- 未来広場 みらい・プラザ
- 選者欄
- 「聲のさざなみ」道浦母都子 選
- 「月と鏡集」佐伯裕子 選
- 「無何有の郷」山田富士郎 選
- 「彗星集」加藤治郎 選
- 「かやの実集」さいとうなおこ 選
- 「かつて門」池田はるみ 選
- 「抒情の奇妙な冒険」笹公人 選
- 「陸から海へ」黒瀬珂瀾 選
- 「花かがり集」中川佐和子 選
- 「フムフムランド飛地」紀野恵 選
- 「フェルミの海」田中槐 選
- 「文机集」高島裕 選
- 「梨の花集」黒木三千代 選
- 「青羅集」大島史洋 選
- 「夏韻集」大辻隆弘 選
- その他
- 書評
- 時評
- アンソロジー(X月の未来から主題に関連した歌を集めたもの)
- 「X月新集を読む」「ニューアトランティスX月を読む」「ニューアトランティスoperaX月を読む」「X月集を読む」(主に外部の歌人による歌の感想・批評)
- 「工房月旦」(主に会の歌人による歌の感想・批評)
- 今月の歌(表紙裏) (外部の歌人の歌集と短歌数首を取り上げる)
- 歌会だより
主な行事
編集- 大会
- 新年会
- 批評会・関西批評会
- 歌集批評会
- 未来賞:未発表作品二十首を会員より公募し、選者を中心とした選考委員の合議により決定される
- 未来評論・エッセイ賞:誌上に掲載された評論・エッセイから選出される
- 未来年間賞:各選歌欄の中から、一年を通じて優れた作品を発表した者に授賞される
未来に参加していたことのある歌人
編集脚注
編集- ^ 週刊俳句 Haiku Weekly 2011年7月24日
- ^ 【笹短歌ドットコム】2012年6月14日
- ^ 未来短歌会・黒瀬珂瀾選歌欄のご案内 - しづかに羽をこぼす毎日
- ^ 未来1977年7月号,1979年11月号
- ^ 未来1990年
- ^ 未来1991年11月号,1993年2月号
- ^ 未来1995年9月号,1997年10月号
- ^ 未来2004年6月号 146ページ 岡井隆の文より
外部リンク
編集- 未来短歌会
- 未来短歌会 - YouTube - YouTubeチャンネル