海南駅

和歌山県海南市名高にある西日本旅客鉄道の駅
日方町駅から転送)

海南駅(かいなんえき)は、和歌山県海南市名高にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)紀勢本線(きのくに線)のである。事務管コードは▲622088[2]

海南駅
西口(2024年10月)
かいなん
Kainan
冷水浦 (2.8 km)
(1.8 km) 黒江
地図
所在地 和歌山県海南市名高187-8
北緯34度9分15.59秒 東経135度12分51.86秒 / 北緯34.1543306度 東経135.2144056度 / 34.1543306; 135.2144056
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 紀勢本線(きのくに線)
キロ程 370.5 km(亀山起点)
新宮から190.3 km
電報略号 カナ
駅構造 高架駅
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度-
2,802人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1924年大正13年)2月28日[1]
備考 直営駅
みどりの券売機プラス設置駅
* 1936年に日方町駅から改称。
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海南市の代表駅である。特急「くろしお」を含むすべての定期列車が停車する。

歴史

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高架化前の駅舎(1992年8月)

日方地域に最初に出来た駅はこの駅ではなく野上軽便鉄道(後の野上電気鉄道)の日方駅(ひかたえき)である。「日方駅」は野上軽便鉄道の日方駅から野上駅(後に紀伊野上駅に改称)までの開通と共に1916年大正5年)に開業した。日方地域に次にできた駅がこの駅で、旧来からの「日方駅」とは場所が異なる。

当駅は1924年(大正13年)2月、国鉄・紀勢西線の最初の開通区間として和歌山駅(現在の紀和駅)から東和歌山駅(現在の和歌山駅)を経て箕島駅までが開通したと同時に、紀勢西線の日方町駅(ひかたまちえき)として開業した。「日方駅」は当駅の北東に位置していた。国鉄側からの要請で「日方駅」の構内に当駅へ接続するためのホーム(連絡口駅)が設けられた時期は後のことである。「日方駅」のホームに入る手前で列車はこのホームに停車、国鉄線に乗り換える人が下車した。

1934年昭和9年)に海南市が発足したことを受け、1936年(昭和11年)に日方町駅が海南駅(かいなんえき)に改称した。1959年(昭和34年)には今の紀勢本線が全通し、亀山駅と和歌山駅(現在の紀和駅)の間が紀勢本線とされている。1994年平成6年)には野上電気鉄道が全線廃止となり、日方駅は姿を消した。1998年(平成10年)の海南駅高架化まで野上電鉄が存続していれば、日方駅は海南駅東口に移設される予定であったが実現しなかった[3]

地上時代の日方駅との位置関係(1992年)



新宮方面
 


和歌山方面
↓ 登山口方面
凡例
出典:[4]


年表

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駅構造

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ホーム

島式ホーム2面4線の待避設備を有する高架駅である。上り本線が先に高架新線に切り替わり、下り本線の工事完成を待って1998年に高架駅となった。駅舎は高架下に位置している。

直営駅であり、和歌山駅管理駅)傘下の地区駅として地区駅長が配置されていた。かつては管理駅として広川ビーチ駅 - 黒江駅間の各駅を管理していた。

駅構内はエスカレータ・エレベータが設置されている。コンコースにキヨスク売店を改装増床のうえ2016年に開店した「セブン-イレブン ハートイン」がある。みどりの窓口の向かいに観光案内所と物産店を兼ねた海南市物産観光センターがある[9]自動体外式除細動器(AED)が設置されている。「こども110番の駅」にも指定されている[10]。西口外壁面と改札内にそれぞれトイレが設置されている。

のりば

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のりば 路線 行先
1・2   きのくに線 和歌山天王寺新大阪方面[11]
3・4 御坊白浜新宮方面[11]
  • 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で表記している。
  • 内側の2線(2番・3番のりば)が本線、外側の2線(1番・4番のりば)が副本線(待避線)である。原則として本線が使われる。当駅始発・和歌山方面行きは配線の都合上1番のりばを使用する。
  • 朝ラッシュ時には、和歌山方面への当駅始発の特急・快速・普通が設定されている。
  • ダイヤ改正毎で状況に変化があるが、御坊方面に特急列車と普通列車の相互接続が設定されたり、早朝の和歌山方面普通列車が当駅始発の特急列車に接続する(本線停車中の普通列車が信号待ちを行い副本線(待避線)停車中の特急列車が先に発車)ことがある(2015年(平成27年)3月14日改正のダイヤでは御坊方面行きのみ、臨時で特急を先に通す列車の設定があった)。

利用状況

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海南市中心部のやや東側にあり利用者が多い。きのくに線の駅としては、和歌山駅に次いで利用者が多い。

各年度の1日平均乗車人員は以下の通りである[12][13]

年度 1日平均
乗車人数
1998年 3,591
1999年 3,459
2000年 3,345
2001年 3,278
2002年 3,239
2003年 3,155
2004年 3,101
2005年 3,023
2006年 3,053
2007年 3,047
2008年 3,042
2009年 2,938
2010年 2,894
2011年 2,938
2012年 3,042
2013年 3,113
2014年 2,956
2015年 3,014
2016年 2,991
2017年 2,965
2018年 2,895
2019年 2,802
2020年 2,166
2021年 2,126
2022年 2,237

駅周辺

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海南市中心部のやや東側にある。出入口は東西にあり、中心部に近い西口側には駅前広場やバスターミナルが整備されるなど発展している。これは地上駅時代にはこちら側にのみ駅舎が有ったことによる。一方、東口は宅地や小規模農地などが雑然と入り混じり駅前の整備が遅れていたが、近年整備事業が開始され、2012年3月に駅前広場が供用開始されている。

バス路線

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西口のバス、タクシー乗り場

かつては定期観光周遊バスが発着があった。

その他

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駅改札外に展示される雛人形と大雛壇
 
駅改札内に展示される紀州漆器の作品
  • 紀三井寺の観桜など行楽期を中心に紀州路快速が「ぶらり海南」や「紀三井寺桜まいり号」として当駅まで延長運転されることがあった。
  • 第1回近畿の駅百選に選定されている。
  • 毎年、2月中旬から3月にかけて、雛人形の大雛壇が展示されていた。
  • 1992年より毎年8月のお盆に西側駅前周辺道路を用い「ふるさと海南まつり」を開催する。
  • 紀州漆器の職人により製作された漆塗りの駅名板が、駅出入口付近に設置されている。

隣の駅

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西日本旅客鉄道(JR西日本)
  きのくに線(紀勢本線)
快速
加茂郷駅 - 海南駅 - 黒江駅
普通(阪和線内で直通快速または紀州路快速となる列車を含む)
冷水浦駅 - 海南駅 - 黒江駅

かつて存在した路線

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南海電気鉄道
和歌山軌道線
野上電車前駅 - 海南駅前駅

脚注

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  1. ^ a b c d 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 25号 紀勢本線・参宮線・名松線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月10日、18-21頁。 
  2. ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  3. ^ 海南市海南駅高架関連公文書によるとJR海南駅に対してほぼ直角に日方駅を移設、ただし日方駅は地上に設置。
  4. ^ 宮脇俊三原田勝正 『近畿470駅 (JR・私鉄全線各駅停車)』、pp.132 ,176、小学館、1992年12月、ISBN 978-4093954082
  5. ^ a b c d e 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、381頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  6. ^ a b “JR紀勢線 海南駅の高架化完成”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1998年10月14日) 
  7. ^ 『JR時刻表』1999年4月号
  8. ^ a b 海南駅 駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2019年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月12日閲覧。
  9. ^ 海南市物産観光センター(かいぶつくん)/海南市ホームページ”. 海南市. 2015年11月12日閲覧。
  10. ^ こども110番の駅 実施駅 - JR西日本(2012年3月15日閲覧)
  11. ^ a b 海南駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月30日閲覧。
  12. ^ 『和歌山県統計年鑑』及び『和歌山県公共交通機関等資料集』
  13. ^ 令和元年度和歌山県公共交通機関等資料集 (PDF)

関連項目

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外部リンク

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