床丹駅
かつて日本の北海道佐呂間町にあった日本国有鉄道の駅
床丹駅(とこたんえき)は、かつて北海道(網走支庁)常呂郡佐呂間町字若里に設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)湧網線の駅(廃駅)である。電報略号はトコ。事務管理コードは▲122403[2]。
床丹駅 | |
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とこたん Tokotan | |
◄浜床丹仮乗降場 (1.8 km) (4.0 km) 若里仮乗降場► | |
所在地 | 北海道常呂郡佐呂間町字若里 |
所属事業者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
所属路線 | 湧網線 |
キロ程 | 21.0 km(中湧別起点) |
電報略号 | トコ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1936年(昭和11年)10月17日[1] |
廃止年月日 | 1987年(昭和62年)3月20日[1] |
備考 |
湧網線廃線に伴い廃駅 仮乗降場との距離は実キロ |
歴史
編集- 1936年(昭和11年)10月17日 - 鉄道省湧網西線の計呂地駅 - 中佐呂間駅(後の佐呂間駅)間開通に伴い、一般駅として開業[1]。
- 1949年(昭和24年)6月1日 - 公共企業体である日本国有鉄道に移管。
- 1953年(昭和28年)10月22日 - 中湧別駅 - 網走駅間全通により路線名を湧網線に改称、それに伴い同線の駅となる。
- 1960年(昭和35年)12月1日 - 貨物の取り扱いを廃止[1]。
- 1972年(昭和47年)2月8日 - 荷物の取り扱いを廃止し[3]、同時に無人駅化[4]。
- 1987年(昭和62年)3月20日 - 湧網線の全線廃止に伴い、廃駅となる[1]。
駅名の由来
編集当駅が所在した地、字若里附近を流れる川の名より。アイヌ語由来であるが、「なくなった・村(コタン)」を意味する「トゥコタン(tu-kotan)」、あるいは「沼・村」を意味する「トコタン(to-kotan)」などの説があり、特定しがたい[5][6]。
駅構造
編集廃止時点で、島式ホーム(片面使用)1面1線を有する地上駅であった。ホームは、線路の東側(網走方面に向かって左側)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた[7]。かつては島式ホーム1面2線を有する、列車交換可能な交換駅であった。使われなくなった駅舎側の1線は、交換設備運用廃止後は撤去されたが、ホーム前後の線路は転轍機の名残で湾曲していた[7]。
無人駅となっていた[4]が、有人駅時代の駅舎が残っていた。駅舎は構内の東側に位置し、旧線跡を渡りホームを結ぶ通路で連絡した[7]。無人化後も清掃が行き届いていた[7]。
利用状況
編集乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
年度 | 乗車人員 | 出典 | 備考 | |
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年間 | 1日平均 | |||
1978年(昭和53年) | 11 | [8] |
駅周辺
編集駅跡
編集2011年(平成23年)時点では、草生した空地に駅跡と線路跡があるのみとなっている[10]。また、以前は駅への取り付け道路入口部分に「床丹」バス停留所が設けられていた[10]。
2017年(平成29年)時点では、駅周辺の線路跡は一部が道路へと転用されている。
隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、915頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、243頁。doi:10.11501/1873236 。2023年3月21日閲覧。
- ^ “日本国有鉄道公示第570号”. 官報. (1972年2月8日)
- ^ a b 「通報 ●湧網線床丹駅ほか4駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1972年2月8日、2面。
- ^ a b “アイヌ語地名リスト ツキサ~トヨコ P81-90P”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2017年11月24日閲覧。
- ^ a b 太田幸夫『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』富士コンテム、2004年2月、169頁。ISBN 978-4893915498。
- ^ a b c d e 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正、小学館、1983年7月、160頁。ISBN 978-4093951012。
- ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、909頁。doi:10.11501/12065814 。
- ^ a b 『北海道道路地図 改訂版』地勢堂、1980年3月、19頁。
- ^ a b 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』北海道新聞社、2011年9月、101頁。ISBN 978-4894536128。