岩田靖夫
岩田 靖夫(いわた やすお、1932年4月25日 - 2015年1月28日)は、日本の哲学者。文学博士(東京大学・論文博士・1987年)(学位論文「アリストテレスの倫理思想」)。東北大学名誉教授、仙台白百合女子大学名誉教授。文化功労者。古代ギリシャ哲学専攻。
来歴
編集東京生まれ。東京大学文学部卒、1961年同大学院人文科学研究科博士課程満期退学。
東京大学教養学部助手、成城大学講師、北海道大学助教授、1973年東北大学文学部助教授、1977年教授、1987年「アリストテレスの倫理思想」で文学博士(東京大学)の学位を取得。1996年東北大を定年退官、名誉教授、聖心女子大学教授、2001年仙台白百合女子大学教授、名誉教授。2003年文化功労者[1]。2006年、瑞宝重光章受章[2][3]。
著書
編集- 『アリストテレスの倫理思想』 岩波書店 1985
- 『神の痕跡 ハイデガーとレヴィナス』 岩波書店 1990
- 『倫理の復権 ロールズ・ソクラテス・レヴィナス』 岩波書店 1994
- 『ソクラテス』 勁草書房 1995/ちくま学芸文庫(増補版) 2014
- 『神なき時代の神 キルケゴールとレヴィナス』 岩波書店 2001
- 『ヨーロッパ思想入門』 岩波ジュニア新書 2003
- 『よく生きる』 ちくま新書 2005
- 『三人の求道者 ソクラテス・一遍・レヴィナス』 創文社〈長崎純心レクチャーズ〉 2006
- 『いま哲学とはなにか』 岩波新書 2008
- 『アリストテレスの政治思想』 岩波書店 2010
- 『ギリシア哲学入門』 ちくま新書 2011
- 『ギリシア思想入門 = Introduction to Greek Thought』 東京大学出版会 2012
- 『人生と信仰についての覚え書き』 女子パウロ会 2013
- 『極限の事態と人間の生の意味 大災害の体験から』 筑摩選書 2015
共編著
編集翻訳
編集- 『アリストテレス全集 16 アレクサンドロスに贈る弁論術』斎藤忍随共訳、岩波書店, 1968
- E.R.ドッズ 『ギリシァ人と非理性』水野一共訳、みすず書房, 1972、復刊1997ほか
- W.K.C.ガスリー『ギリシア人の人間観 生命の起源から文化の萌芽へ』白水社〈白水叢書〉, 1978
- 『ハイデッガー全集 33 (第2部門 講義 1919-44) アリストテレス『形而上学』第9巻1-3 力の本質と現実性について』(共訳) 創文社, 1994/東京大学出版会, 2021
- プラトン 『パイドン 魂の不死について』 岩波文庫, 1998
- 『ハイデッガー全集 40 (第2部門 講義 1919-44) 形而上学入門』ハルトムート・ブフナー共訳、創文社, 2000/東京大学出版会, 2021
脚注
編集- ^ “岩田靖夫名誉教授 文化功労者顕彰”. 東北大学大学院文学研究科広報委員会. 2004年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ 『官報』号外252号、平成18年11月6日
- ^ “平成18年秋の叙勲 瑞宝重光章受章者” (PDF). 内閣府. p. 1 (2006年11月3日). 2007年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ 東北大名誉教授・岩田靖夫さん死去 古代ギリシャ哲学 朝日新聞 2015年2月3日閲覧 アーカイブ 2015年2月3日 - ウェイバックマシン
- ^ 2015年3月6日官報
参考リンク
編集- 岩田靖夫名誉教授が文化功労者に アーカイブ 2004年4月13日 - ウェイバックマシン
- 岩田靖夫先生 著作目録