岡崎友紀

日本の女優 (1953-)

岡崎 友紀(おかざき ゆき、本名:非公表、1953年7月31日 - )は、日本の女優歌手。身長159cm(1972年3月)[1]

おかざき ゆき
岡崎 友紀
生年月日 (1953-07-31) 1953年7月31日(71歳)
出生地 日本の旗 東京都千代田区
血液型 AB型
職業 俳優・歌手
ジャンル テレビ・映画・音楽
活動期間 1963年 - 現在
配偶者 盛田英夫(1978年 - 1981年)
岩倉健二(1986年 - 2005年)
主な作品
テレビドラマ
おくさまは18歳
なんたって18歳!
小さな恋のものがたり
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経歴

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東京都千代田区出身。千代田区立富士見小学校出身。母子家庭で、母親はNHK満州放送局に勤務していたことがあり、当時NHKアナウンサーだった森繁久彌とは同僚で家族ぐるみの付き合いだった[2]。4歳の時からモダンバレエ、6歳からクラシックバレエを習い始め[1]、小学生の時に母親の勧めで、月謝が安かったという東宝芸能学校の児童科に入学[2][3]

1961年、8歳の時に宮城まり子主演の『そばかすまり子の恋物語』(新宿コマスタジアム)で初舞台を踏む[4]。それ以降子役として舞台テレビに出演し始め、舞台では、『王様と私』(1965年)『屋根の上のバイオリン弾き』(1967年)などのブロードウェイミュージカルの日本初演に起用される。またテレビでは、1966年に「昭和40年度NHK新人タレント」としてNHKのドラマ『太陽の丘』に初出演(主演の森繁とは初共演)[1][3]すると、1968年にはNHK大阪制作の『あねいもうと』に妹「とし子」役で主演(姉役は西尾三枝子)し[5]、全国的な知名度を獲得した。『あねいもうと』は月~金曜日の夕方放映の1年間の連続ドラマだったことから、その間は母親とともに大阪に1年転居し、大阪女学院中学校に通っていた[6]。なおその後、麹町学園女子高等学校日本大学藝術学部に進学したが大学は中退している[7]

1969年にはさらに活躍の場を広げ、多くのドラマやバラエティ番組に進出。TBSヤング720」、NHK「おたのしみグランドホール(共同司会は生方恵一)」などの人気番組の司会をつとめ、バラエティ番組の金字塔と言われたNTV巨泉・前武ゲバゲバ90分!」にもレギュラー出演[4]1970年3月には『しあわせの涙』で歌手デビューも果たした[4]。とりわけ1970年9月よりTBS系で放送された、高校教師と女生徒との秘密の結婚による騒動を描き大ヒットした学園ラブコメディ『おくさまは18歳』(最高視聴率33.1%)でキュートなコメディエンヌとしての魅力が開花し、1970年代前半から中盤にかけて国民的アイドルとして人気を博した[2]

当時人気のバロメータだったマルベル堂のプロマイド(ブロマイド)の売り上げが46ヶ月連続首位を記録[8] 、また日本において「アイドル」の概念が今日のように「身近で可愛い芸能人」を意味するようになったのも、1960年代後半から人気が出た同学年の吉沢京子と岡崎の時代からであるとされる[9]

『おくさまは18歳』の大ヒットにより、『なんたって18歳!』『ママはライバル』など一連の「岡崎友紀18歳シリーズ(ライトコメディシリーズ)」が制作され、人気シリーズとなった。さらに作詞の才にも恵まれ、18歳シリーズの主題歌を始め多くの曲を「岡崎友紀」または『おくさまは18歳』の役名「高木飛鳥」のペンネームで作詞している。さらに1972年に、筒美京平作曲の『私は忘れない』がロング・ヒットとなった[10]。80年代初頭にもYUKI名義で『ドゥー・ユー・リメンバー・ミー』(加藤和彦作曲)をヒットさせている。

ソニー共同創業者盛田昭夫の長男盛田英夫と1978年に結婚。その後、1981年に離婚。

1986年にミュージシャンの岩倉健二と再婚したが、2005年に離婚。

1991年には倒産したタレント養成所の生徒を引き受け、劇団「NEWS」を結成し、2000年にかけて若手俳優の指導育成に当たる。自ら脚本演出振り付けを手掛けた定期公演の舞台は、環境問題をテーマにしたメッセージ性の強い大胆な内容で、毎日新聞読売新聞等の社会面で取り上げられ話題を呼んだ。

その後もタレント・舞台女優として精力的に活動している。また「岡崎友狸(ゆうり)」の雅号を持つ書道師範でもあり、環境保護活動にも積極的に取り組んでいる。過去に「エルザ自然保護会」副会長、「日本パンダ保護協会」評議員、現在「地球こどもクラブ」理事などの重役も担う。

アイドル時代は熱烈な「スヌーピー」ファンとしても知られ、スヌーピーの縫いぐるみを肌身離さず持ち歩いていた。最近の趣味は写真・ホエールウオッチングプロ野球観戦等。また昔から大の動物好き、旅行好きである。

2010年7月に行われた第22回参議院議員通常選挙民主党から非拘束名簿式比例代表制タレント議員候補として出馬したが落選した。

2018年1月1日から「一般社団法人 日本トラウムハイム協会」の理事に就任。

2023年12月10日、都内のライブハウスで70歳記念のスーパープレミアムライブを開催[11]。人工股関節の手術も受けたことを明らかにした[12]

出演

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舞台

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他多数。

テレビドラマ

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他多数。

映画

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バラエティ番組・音楽番組・教養番組

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ラジオ番組

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  • 歌謡大行進」(1975年4月 - 1976年9月、文化放送) - 水曜パーソナリティー
  • アドベンチャーロード ラジオドラマ「サテンのマーメイド」(1988年5月23日 - 6月3日、NHK-FM
  • FMシアター ラジオドラマ「その後の断腸亭日乗~津軽放浪」(2000年12月16日、NHK-FM)[13]
  • FMシアター ラジオドラマ「その後の断腸亭日乗~佐渡情話編」(2001年6月16日、NHK-FM)[14]

ディスコグラフィ

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シングル

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発売日 規格品番 オリコン

最高位

タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
東芝音楽工業
1 1970年3月5日 TP-2257 35 A しあわせの涙 後藤やす子

タマイ・チコ

中洲朗 森岡賢一郎
B 天使の祈り タマイ・チコ
2 1970年7月5日 TP-2301 54 A 花びらの涙 タマイチコ 中洲朗 森岡賢一郎
B 海辺の町
3 1970年11月5日 TP-2358 - A おくさまは18才 岡崎友紀 長沢口一 荒木圭男 TBSドラマ「おくさまは18才」主題歌。
B 小さなお城 T.パインフィールド 大沢保郎 TBSドラマ「おくさまは18才」挿入歌。
4 1970年12月7日 TP-2354 92 A 鳩時計は唄わない 山上路夫 川口真
B 恋は知らない
5 1971年6月5日 TP-2465 83 A 雲と渚と青い海 なかにし礼 長沢ロー 森岡賢一郎
B 恋愛ごっこ
6 1971年10月5日 TP-2540 99 A 天使はこうして生まれるの 橋本淳 筒美京平
B 絵はがき
7 1971年11月5日 TP-2563 - A なんたって18歳! 高木飛鳥[15] 菊池俊輔 TBSドラマ「なんたって18歳!」主題歌。
B バスに乗って TBSドラマ「なんたって18歳!」挿入歌。
8 1972年4月25日 TP-2661 100 A ファースト・ラブ 有馬三恵子 鈴木邦彦 日本テレビ「だから大好き!」主題歌。
B 青春の日に 日本テレビ「だから大好き!」挿入歌。
9 1972年5月25日 TP-2672 84 A 黄色い船 橋本淳 筒美京平
B 恋愛時代
10 1972年10月5日 TP-2742 21 A 私は忘れない 橋本淳 筒美京平
B 年頃かしら
11 1972年11月20日 TP-2765 - A ママはライバル 橋本淳 筒美京平 TBSテレビドラマ「ママはライバル」主題歌。
B ふれあい TBSテレビドラマ「ママはライバル」挿入歌。
12 1973年3月20日 TP-2818 48 A さよならなんて云わないで 橋本淳 筒美京平
B 春の目覚め
13 1973年7月20日 TP-2884 32 A 白い船で行きたいな 山口あかり 平尾昌晃 竜崎孝路
B 恋のなぞなぞ
14 1973年10月20日 TP-2930 - A 風に乗って 高木飛鳥 嶋田タカホ テレビドラマ「ラブ・ラブ・ライバル」主題歌。
B 恋しているから テレビドラマ「ラブ・ラブ・ライバル」挿入歌。
15 1973年12月25日 TP-2963 45 A 恋するふたり 山上路夫 平尾昌晃 北野ひろし
B 今は泣かない
16 1974年6月5日 TP-20017 - A 打ちあけられない 高木飛鳥 高木麻早 穂口雄右 テレビドラマ「にせもの御両親」主題歌。
B 涙と仲良しの私 テレビドラマ「にせもの御両親」挿入歌。
17 1974年11月5日 TP-20072 67 A 愛々時代 阿久悠 三木たかし
B 海岸通りの喫茶店
18 1975年3月5日 TP-20112 66 A 北上川 阿久悠 三木たかし
B ディスク・ジョッキー
19 1976年4月20日 TP-20260 - A グッドラック・アンド・グッドバイ 荒井由実 萩田光雄
B ハートを食べて
20 1977年3月5日 TP-10172 - A 恋のマリオネット 夏目三四郎 鈴木邦彦 直居隆雄
B 雨の誘惑
21 1977年7月20日 TP-10274 - A ハートは薔薇色 千家和也 鈴木邦彦 あかのたちお
B ポケット一杯の愛を
22 1978年8月5日 TP-10454 - A ダンシング・レディ 岡崎友紀 鈴木邦彦 杉本喜代志
B フィーリング・ラブ 夏目三四郎
ワーナー・パイオニア
23 1980年6月25日 K-32W 18 A ドゥー・ユー・リメンバー・ミー 安井かずみ 加藤和彦
B ジャマイカン・アンフェアー
24 1980年11月10日 K-35W 99 A メランコリー・キャフェ 安井かずみ 加藤和彦 オリビア・ハッセーのカバー
B ウォッカ&ツイスト
25 1981年6月25日 K-1504W - A ラブ・ストーリー 安井かずみ 加藤和彦
B You Make Me Happy
26 1981年11月28日 K-1511W - A S-O-O-N 住野裕之 岩倉健二
B Evening Glow 岡崎友紀 住野裕之
27 2002年7月17日 配信 - NEVER ALONE 岡崎友紀 岩倉健二
28 2009年2月18日 TJCH-15231 1 『永遠の誓い』 岡崎友紀 加藤高道
2 急がば廻れよ人生

アルバム

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  • 花びらの涙(TP-7450)(1970年10月5日)紙ジャケットCD化(2003年11月27日)、「雲と渚と青い海」とカップリングでCD化 (2013年11月13日)
  • 雲と渚と青い海(TP-8092)(1971年6月1日)CD化(2005年4月20日)、「花びらの涙」とカップリングでCD化 (2013年11月13日)
  • 友紀の青春 ニューフォークを歌う(1971年12月1日)
  • 岡崎友紀/アルバム4(TP-8185)(1972年6月1日)
  • 岡崎友紀/アルバム5(TP-8227)(1973年2月5日)
  • 岡崎友紀/アルバム6(TP-8251)(1973年5月20日)
  • 岡崎友紀/アルバム7(TP-9105)(1973年12月25日)
  • 海岸通りの喫茶店(TP-72023)(1974年12月20日)
  • ライブ! 岡崎友紀マイ・コンサート(1975年3月5日)
  • 私の好きな歌(1975年10月5日)
  • 明日のスケッチ(1976年5月3日発売)
  • ミスター・ラブ 岡崎友紀スー・シフリンを唄う(1977年5月5日発売)
  • ダンシング・レディ(1978年8月5日)
  • Do You Remember Me(1980年11月28日)初CD化(1994年5月25日)、紙ジャケット仕様SHM-CD(2013年5月29日)
  • So Many Friends(1981年)CD化(2004年12月15日)
  • Feel At Ease(2002年8月15日)
  • So Many Friends <Yellow Color Vinyl> アナログ盤(2023年8月5日)
  • Now to Now(2023年11月29日)、神村紗希小坂明子宮下英一らの曲に岡崎自ら作詞した

ベスト・アルバム

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  • ゴールデンディスクNo.1(1972年11月)
  • ゴールデンディスクNo.2(1973年)
  • ゴールデンディスク'75(1974年11月)
  • 岡崎友紀全曲集(1976年9月)
  • なんてったってアイドルポップ~しあわせの涙~(1993年)
  • TWIN BEST(1997年3月19日)
  • エッセンシャル・ベスト(2007年8月22日)
  • 岡崎友紀 ベスト30(2001年8月22日)
  • ゴールデン☆ベスト(2002年11月20日)
  • なんたって18歳 岡崎友紀TVテーマ・コレクション(2014年1月29日)

著作

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  • 「明日のスケッチ」(近代映画社)1973年、(集英社文庫)1977年
  • 「続・明日のスケッチ」(近代映画社)1975年、(集英社文庫)1978年
  • 写真集「ホエールソング―アラスカにザトウクジラの愛が泳ぐ」(新風舎)2003年
  • なんたって70歳! ー だから笑顔で生きる(興陽館)2024年

脚注

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  1. ^ a b c 内外人気スターからバレー選手まで 決定版STアイドル名鑑 岡崎友紀」『週刊セブンティーン』1972年3月14日号、集英社、109頁。 
  2. ^ a b c [岡崎友紀さん](下)「おくさまは18歳」のイメージが強すぎて…80年代のシティ・ポップに若者たちが再注目”. yomiDr. (2024年10月20日). 2024年11月20日閲覧。
  3. ^ a b 健康診断には「行かない」岡崎友紀さんが大病せず70歳までやってこられた秘訣”. 日刊ゲンダイ (2024年11月12日). 2024年11月20日閲覧。
  4. ^ a b c Profile”. 岡崎友紀オフィシャルウェブサイト. 2024年11月20日閲覧。
  5. ^ あねいもうと”. NHKアーカイブス. 2024年11月20日閲覧。
  6. ^ 「ユキスマ!in 大阪」初開催決定”. 岡崎友紀 Yuki's Room (2019年12月23日). 2024年11月20日閲覧。
  7. ^ 「決定!保存版 '76 ALLスタアLIST 岡崎友紀」『スタア』1976年2月号、平凡出版、88頁。 
  8. ^ 岡崎友紀”. プロマイドのマルベル堂 昭和スター倶楽部. 2024年11月20日閲覧。
  9. ^ アイドル#日本におけるアイドル
  10. ^ 『SINGLE CHART-BOOK COMPLETE EDITION 1968〜2005』オリコン・エンタテインメント、2006年、101頁頁。ISBN 4-87-131076-0 
  11. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2023年11月30日). “【ぴいぷる】女優・歌手、岡崎友紀 森繁久弥、大橋巨泉ら大物に認められノビノビ…実直な〝おくさま〟はまだまだ楽しませたい!(1/3ページ)”. zakzak:夕刊フジ公式サイト. 2023年11月30日閲覧。
  12. ^ "『美女ざんまい』歌手・俳優/岡崎友紀インタビュー~ドラマ『おくさまは18歳』衝撃秘話~". 週刊実話WEB. 日本ジャーナル出版. 30 April 2024. 2024年4月30日閲覧
  13. ^ NHKアーカイブス NHKクロニクル / FMシアター「その後の断腸亭日乗~津軽放浪」(2000年12月16日放送)”. NHK 日本放送協会. 2022年12月2日閲覧。
  14. ^ NHK オーディオドラマ過去作品アーカイブ / FMシアター「その後の断腸亭日乗~佐渡情話 編」(2021年6月16日放送)”. NHK 日本放送協会. 2022年12月2日閲覧。
  15. ^ 前作「おくさまは18歳」役名の高木飛鳥名義で岡崎友紀

関連項目

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外部リンク

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