寺島成輝
寺島 成輝(てらしま なるき、1998年7月30日 - )は、大阪府高槻市出身[1]の元プロ野球選手(投手)。左投左打。
2018年3月16日 明治神宮野球場 | |
基本情報 | |
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国籍 | 日本 |
出身地 | 大阪府高槻市 |
生年月日 | 1998年7月30日(26歳) |
身長 体重 |
183 cm 90 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2016年 ドラフト1位 |
初出場 | 2017年9月30日 |
最終出場 | 2021年3月27日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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経歴
編集プロ入り前
編集大阪府高槻市で生まれ、2歳の時に東京都国分寺市に引っ越した[1]。幼稚園年長組の時から、兄と共に国分寺市立第九小学校をホームグラウンドとする国分寺スカイホークスで軟式野球を始める。その後大阪に戻り、茨木市立東中学校時代には箕面ボーイズ在籍中の中学3年生時には世界少年野球大会優勝を経験した[1][2][3]。
履正社高等学校では1年生からベンチ入りし[2]、唯一出場した全国大会である3年夏の甲子園では3回戦まで進出した[4]。高校時代の同期には山口裕次郎、1年後輩に安田尚憲、竹田祐がいる。
U-18日本代表に選出され[5]、第11回 BFA U-18アジア選手権大会に出場、中国とインドネシアを相手に登板し、優勝に貢献した[4]。最多勝、最優秀防御率賞、ベストナインの3冠を獲得した。さらに、いわて国体でも優勝を果たした[4]。
2016年10月20日に行われたドラフト会議で、東京ヤクルトスワローズから単独1位指名を受け[6]、契約金1億円プラス出来高払い、年俸1200万円で入団に合意した(金額は推定)[7]。背番号は18[7]。同期の山口も北海道日本ハムファイターズから6位指名されたが辞退し、JR東日本硬式野球部に入部している[8]。
ヤクルト時代
編集2017年、度重なる怪我に悩まされ、ようやく8月に二軍公式戦初登板を迎える[9]。二軍公式戦において6試合に登板し0勝1敗、防御率2.37の成績を残し[10]、9月30日の対中日ドラゴンズ戦において、一軍公式戦初登板・初先発を果たしたが、福田永将に2ランを浴びるなど5失点でKOされるほろ苦いデビューとなった[11]。オフシーズンに台湾で開催されたアジアウインターベースボールリーグにおいて、NPBイースタン選抜に選出された[12]。
2018年はわずか1試合の登板に終わった。
2020年は引き続きリリーフで起用される。7月7日の対中日4回戦に同点9回から登板し、10回に味方が決勝点を挙げ4年目でプロ初勝利を挙げた[13]。このシーズンは30試合に登板し防御率も2点台と安定していた。
2022年は、シーズンを通して一軍での登板がないまま球団から戦力外通告を受けた[15]。11月8日、楽天生命パーク宮城で行われた12球団合同トライアウトに参加。登板は四球、安打、内野フライに終わった。「結果も出してないのに6年も使ってもらったヤクルトには感謝しかない。お世話になった人たちに最後まで必死にもがいてる姿を見せられたらいいなと思って、今日ここに来ました」と感想を述べた[16]。トライアウト受験後も、寺島が希望するNPBの球団からのオファーは無く、11月17日に現役を引退することを発表[17]。
現役引退後
編集引退後は株式会社For A-careerに入社。えーかおキャリア事業部(人材エージェント事業)に配属され、コンサルティングを担当したが[18]、入社4カ月で退職した[19]。
選手としての特徴
編集高校時代に最速150km/hを記録[4]。直球は指にかかった際のスピン量が抜群であり、空振りを取れるのが持ち味[21]。変化球はチェンジアップ、フォーク、カーブ、スライダー、カットボールなど[22]。
詳細情報
編集年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
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2017 | ヤクルト | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 18 | 3.0 | 5 | 1 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 5 | 5 | 15.00 | 2.67 |
2018 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .000 | 13 | 2.0 | 4 | 1 | 4 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 6 | 6 | 27.00 | 4.00 | |
2019 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 21 | 4.0 | 9 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 2.25 | 2.75 | |
2020 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 1.000 | 163 | 36.1 | 41 | 5 | 15 | 1 | 1 | 27 | 1 | 0 | 14 | 10 | 2.48 | 1.54 | |
2021 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 10 | 2.0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 4.50 | 2.50 | |
通算:5年 | 36 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 3 | .500 | 225 | 47.1 | 64 | 7 | 24 | 1 | 1 | 32 | 1 | 0 | 29 | 23 | 4.37 | 1.86 |
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2017 | ヤクルト | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1.000 |
2018 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | |
2019 | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | .000 | |
2020 | 30 | 1 | 8 | 0 | 1 | 1.000 | |
2021 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
通算 | 36 | 1 | 10 | 1 | 1 | .917 |
記録
編集- 初記録
- 投手成績
- 初登板・初先発:2017年9月30日、対中日ドラゴンズ24回戦(明治神宮野球場)、3回0/3を5失点で勝敗つかず
- 初奪三振:同上、1回表に京田陽太から見逃し三振
- 初勝利:2020年7月7日、対中日ドラゴンズ4回戦(ナゴヤドーム)、9回裏に6番手で救援登板、1回無失点
- 初ホールド:2020年7月8日、対中日ドラゴンズ5回戦(ナゴヤドーム)、9回裏に6番手で救援登板、1回無失点
- 打撃成績
- 初打席:2017年9月30日、対中日ドラゴンズ24回戦(明治神宮野球場)、2回裏に大野雄大から空振り三振
背番号
編集- 18(2017年 - 2022年)
登場曲
編集- 「TAKOYAKI in my heart」関ジャニ∞(2017年 - 2018年)
- 「Hero's Come Back!!」nobodyknows+(2019年)
- 「The Greatest Show」Hugh Jackman, Keala Settle, Zac Efron, Zendaya & The Greatest Showman Ensemble(2020年)
- 「ドクターXのテーマ」沢田完(2021年)
- 「無敵艦隊」MEGARYU(2021年 - )
代表歴
編集- 第11回 BFA U-18アジア選手権大会:野球日本代表
- 2017アジアウインターベースボールリーグ:NPBイースタン選抜[12]
脚注
編集出典
編集- ^ a b c “高校NO・1左腕、履正社・寺島らがプロ志望届”. 日刊スポーツ (2016年9月20日). 2021年9月18日閲覧。
- ^ a b “【大阪】中3年で日本代表、履正社では1年夏からベンチ入り…ドラ1候補・寺島成輝”. スポーツ報知 (2016年7月20日). 2016年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月25日閲覧。
- ^ “高校ナンバーワン左腕の履正社・寺島成輝は単独でヤクルトが1位指名/ドラフト”. サンケイスポーツ (2016年10月20日). 2016年10月25日閲覧。
- ^ a b c d “寺島成輝(履正社)”. 日刊スポーツ (2016年10月20日). 2016年10月25日閲覧。
- ^ “侍ジャパンU-18代表選手紹介/寺島 成輝(履正社3年・投手)”. 野球日本代表. 2016年10月25日閲覧。
- ^ “東京ヤクルトスワローズ | 2016年 プロ野球ドラフト会議”. 日本プロ野球機構. 2016年10月25日閲覧。
- ^ a b “ヤクルト1位寺島に背番18「自覚が芽生えました」”. 日刊スポーツ (2016年11月29日). 2021年9月18日閲覧。
- ^ “日本ハム6位指名の履正社・山口、社会人入りを決断”. 日刊スポーツ (2016年10月31日). 2021年9月18日閲覧。
- ^ “ヤクルト・寺島、プロ1年目はけがとの戦い 今オフは野球漬けの日々”. SANSPO.COM (2017年11月3日). 2017年11月19日閲覧。
- ^ “2017年度 東京ヤクルトスワローズ 個人投手成績(イースタン・リーグ)”. 日本野球機構. 2017年11月19日閲覧。
- ^ “ヤクルト寺島KOデビュー「1軍の選手は粘り違う」”. 日刊スポーツ (2017年9月30日). 2017年11月19日閲覧。
- ^ a b “2017アジアウインターベースボールリーグ(AWB)NPBメンバー一覧”. 日本野球機構 (2017年11月17日). 2017年11月19日閲覧。
- ^ “ヤクルト寺島うれしいプロ初勝利、0封で流れ呼ぶ”. 日刊スポーツ (2020年7月7日). 2021年9月18日閲覧。
- ^ “【ヤクルト】戦力外の寺島成輝がインスタ更新「感謝」とハッシュタグ…ドラ1左腕の今後を応援する声続々”. スポーツ報知 (2022年10月6日). 2022年10月7日閲覧。
- ^ “ヤクルト 16年ドラ1・寺島、「きんに君」中山らと来季契約結ばず”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年10月7日閲覧。
- ^ 村瀬秀信/集英社『週刊プレイボーイ』2022年11月28日号No.48 28‐32頁「3年ぶりの有観客開催 俺たちはポンコツじゃない!! あきらめの悪い男たちの運命の一日に密着!!」
- ^ “ヤクルト・寺島成輝が引退 17年D1位、トライアウト受験もオファーもなく”. サンスポ. (2022年11月18日) 2022年11月19日閲覧。
- ^ “元プロ野球選手でヤクルトドラフト1位指名のピッチャー、寺島成輝が次のマウンドにFor A-careerを選んだワケとは!”. wantedly VISIT (2023年5月22日). 2023年5月24日閲覧。
- ^ 沢井史 (2023年12月13日). “「野球しかなかったら、引退すると本当に何も残らない」《2016年ヤクルトドラ1》寺島成輝が“戦力外→4カ月のサラリーマン生活”で感じたリアル”. Number Web. 2023年12月18日閲覧。
- ^ “アスリート応援ファンドサイト『pac』の公式アンバサダーに 元 東京ヤクルトスワローズ選手・寺島成輝さんが就任!”. アットプレス (2024年7月31日). 2024年9月8日閲覧。
- ^ “ヤクルト・寺島成輝投手 速球の質と絶対的な変化球を求めて/飛躍の1年を誓う | 野球コラム”. 週刊ベースボールONLINE. 2023年11月4日閲覧。
- ^ “寺島成輝(履正社 3年) | 週刊野球太郎 ドラフト候補選手名鑑”. yakyutaro.jp. 2023年11月4日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 個人年度別成績 寺島成輝 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
- 寺島成輝 (@79pfb) - X(旧Twitter)
- 寺島成輝 (@narukiterashima18) - Instagram
- 寺島成輝 - Ameba Blog