JR東日本硬式野球部
日本の社会人野球チーム
JR東日本野球部(ジェイアールひがしにほんやきゅうぶ)は、東京都に本拠地を置き日本野球連盟に所属する東日本旅客鉄道(JR東日本)の社会人野球チームである。合宿所・練習グラウンドは千葉県柏市に所在する(JR東日本野球部柏野球場)。
チーム名(通称) | JR東、JR東日本 |
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加盟団体 | 日本野球連盟 |
加盟区分 | 企業チーム |
創部 | 1920年 |
チーム名の遍歴 |
東京鉄道局(1920年 - 1950年)→ 東京鉄道管理局(1950年 - 1987年)→ JR東日本(1987年 - ) |
本拠地自治体 | 東京都 |
練習グラウンド | JR東日本野球部柏野球場(千葉県柏市) |
チームカラー | 緑色 |
監督 | 濵岡武明 |
都市対抗野球大会 | |
出場回数 | 27回 |
最近の出場 | 2024年 |
最高成績 | 優勝(1回) |
社会人野球日本選手権大会 | |
出場回数 | 10回 |
最近の出場 | 2024年 |
最高成績 | 準優勝 |
全日本クラブ野球選手権大会 | |
出場回数 | ※出場資格なし |
概要
編集他のJRチームと同様、大正時代中期である鉄道省時代の1920年に「東京鉄道局」として創部。1950年に行われた日本国有鉄道(国鉄)の地方組織改正(鉄道管理局制導入)と1950年シーズンの国鉄スワローズ発足に伴うチームの再編で、「東京鉄道管理局」に改称し、千葉鉄道管理局や水戸鉄道管理局が独立した。
1987年、民営化時の野球部再編の際、東北ブロックを「JR東日本東北硬式野球部」に分割した。それに伴い東北ブロック以外の管理局チームを統合してJR東日本チームとなる。その後、盛岡・水戸・千葉・新潟各支社については野球部が再編された。
2005年シーズンから、三菱自動車岡崎を率いていた堀井哲也が監督に就任しチームの底上げに成功した。2005年以降、都市対抗野球大会では4回決勝戦に進出している。2011年、第82回都市対抗野球大会で同じ東京都勢のNTT東日本を決勝で破り、初優勝を飾った。翌年の第83回大会では大会50年ぶりとなる連覇を目指したが決勝で敗れた。
設立・沿革
編集- 1877年(明治10年) - 日本初の野球チーム「新橋アスレチックス」が結成され、当時の工部省新橋鉄道管理局の職員が選手の多くを占める(1897年に解散)。
- 1920年(大正9年) - 「東京鉄道局」として創部。
- 1942年(昭和17年) - 都市対抗野球初出場(2回戦敗退)。
- 1950年(昭和25年) - 国鉄の組織再編に伴い、「東京鉄道管理局」に改称。
- 1987年(昭和62年) - 国鉄民営化に伴い、「JR東日本」に改称。
- 2001年(平成13年) - 日本選手権初出場(初戦敗退)。
- 2009年(平成21年) - 千葉県柏市布施(紀長伸銅工場跡)に、JR東日本野球部柏球場が完成。練習場、合宿所が千葉市美浜区から柏市に移転。
- 2011年(平成23年) - 第82回都市対抗野球大会(京セラドーム大阪)にて初優勝。
主要大会の出場歴・最高成績
編集- 都市対抗野球大会 - 出場27回、優勝1回(2011年)
- 日本選手権 - 出場10回、準優勝1回(2012年)
- JABA北海道大会 - 優勝1回(2012年)
- JABA日立市長杯争奪大会 - 優勝1回(2014年)
- JABA東京スポニチ大会 - 優勝2回(2001,05年)
- JABA京都大会 - 優勝1回(2007年)
- JABA岡山大会 - 優勝1回(2013年)
- JABA四国大会 - 優勝1回(2013年)
- JABA九州大会 - 優勝2回(1998,2002年)
- JABA高砂市長杯争奪大会 - 優勝1回(1996年)
- JABA新潟大会 - 優勝1回(1974年)
- JABA富山市長旗争奪富山大会 - 優勝1回(2006年)
- JABA高山市長旗争奪飛騨高山大会 - 優勝1回(2008年)
- JABA関東選手権大会 - 優勝1回(2012年)
主な出身プロ野球選手
編集東京鉄道局
編集- 前川八郎:投手、内野手、外野手(1936年東京巨人軍入団)
- 田川弘:捕手(1936年大東京軍入団)
- 小林利蔵:内野手(1936年名古屋金鯱軍入団)
- 伊藤健太郎:外野手(1936年東京巨人軍入団)
- 小林茂太:外野手(1937年名古屋金鯱軍入団)
- 松葉昇:外野手(1947年南海ホークス入団)
- 飯田徳治:内野手、外野手(1947年南海ホークス入団)
- 古谷法夫:投手(1950年国鉄スワローズ入団)
- 初岡栄治:投手、外野手(1950年国鉄スワローズ入団)
- 榎本茂:外野手(1950年国鉄スワローズ入団)
東京鉄道管理局
編集- 石川尚任:外野手(1950年国鉄スワローズ入団)
- 小山恒三:投手(1952年国鉄スワローズ入団)
- 黒岩弘:投手(1954年国鉄スワローズ入団)
- 根来広光:捕手(1957年国鉄スワローズ入団)
- 岡野久一:内野手(1957年国鉄スワローズ入団)
- 河野安男:内野手 (1959年近鉄バファロー入団)
- 石井晶:内野手(1960年阪急ブレーブス入団)
- 鈴木皖武:投手(1962年国鉄スワローズ入団)
JR東日本
編集- 赤星憲広:外野手(2000年阪神タイガースドラフト4位)
- 石川雅実:投手(2001年読売ジャイアンツドラフト4巡)
- 萩原多賀彦:投手(2001年ヤクルトスワローズドラフト6巡)
- 五十嵐貴章:投手(2001年ヤクルトドラフト7巡)
- 小山良男:捕手(2004年中日ドラゴンズドラフト8巡)
- 工藤隆人:外野手(2004年北海道日本ハムファイターズドラフト9巡)
- 松井光介:投手(2005年ヤクルト大学生・社会人ドラフト3巡)
- 寺内崇幸:内野手(2006年巨人大学生・社会人ドラフト6巡)
- 鈴木誠:投手(2006年巨人育成ドラフト1巡)
- 小林太志:投手(2007年横浜ベイスターズ大学生・社会人ドラフト1巡)
- 中尾敏浩:外野手(2007年ヤクルト大学生・社会人ドラフト5巡)
- 小杉陽太:投手(2008年横浜ドラフト5巡)
- 十亀剣:投手(2011年埼玉西武ライオンズドラフト1位)
- 縞田拓弥:内野手(2011年オリックスドラフト2位)
- 川端崇義:外野手(2011年オリックスドラフト9位)
- 戸田亮:投手(2012年オリックスドラフト6位)
- 吉田一将:投手(2013年オリックスドラフト1位)
- 田中広輔:内野手(2013年広島ドラフト3位)
- 阿知羅拓馬:投手(2013年中日ドラフト4位)
- 飯田哲矢:投手(2014年広島ドラフト6位)
- 坂寄晴一:投手(2014年オリックスドラフト6位)
- 西野真弘:内野手(2014年オリックスドラフト7位)
- 関谷亮太:投手(2015年千葉ロッテマリーンズドラフト2位)
- 東條大樹:投手(2015年ロッテドラフト4位)
- 石岡諒太:内野手(2015年中日ドラフト6位)
- 進藤拓也:投手(2016年横浜DeNAドラフト8位)
- 田嶋大樹:投手(2017年オリックスドラフト1位)
- 板東湧梧:投手(2018年ソフトバンクドラフト4位)
- 太田龍:投手(2019年巨人ドラフト2位)
- 伊藤将司:投手(2020年阪神ドラフト2位)
- 山田龍聖:投手(2021年巨人ドラフト2位)
国鉄・東日本地区各鉄道管理局野球部出身プロ野球選手
編集高崎鉄道管理局
編集宇都宮鉄道管理局
編集新潟鉄道管理局
編集元プロ野球選手の競技者登録
編集在籍者
編集かつて所属していた選手・関係者
編集- 平岡凞
- 飛田穂洲
- 藤本定義 - 東京巨人軍初代監督
- 中野真一 - かつては監督を務めた。渋谷駅駅長[1]。
- 長友真輝 - 引退後の現在は池袋駅駅長[2]。
- 堀井哲也 - 現慶應義塾大学監督、大学野球日本代表監督
- 齋藤達則
- 竹内和也 - 第85回都市対抗優秀選手
- 片岡昭吾 - 第78回都市対抗久慈賞、現日本大学監督、片岡保幸の実兄
- 生島大輔 - 2024年より関西独立リーグ・淡路島ウォリアーズ監督
- 吉永健太朗
- 丸子達也 - 第88回都市対抗優秀選手
- 永谷暢章
- 松本晃 - 第82回都市対抗橋戸賞、第84回都市対抗打撃賞・優秀選手、2012年・2013年社会人ベストナイン
- 近森雄太
- 山口裕次郎 - 2016年日本ハムドラフト6位指名も入団拒否(2023年時点で最後のドラフト指名後の入団拒否選手)
脚注
編集- ^ “大学時代の恩師の教えが、私の心の支えです。”. 國學院大學経済学部. 2020年12月9日閲覧。
- ^ “基本を大切にする駅長はJR東日本強打の捕手だった”. 日刊スポーツ. 2020年12月9日閲覧。