室津島
室津島(むろつじま、むろつしま)とは、北海道奥尻郡奥尻町に属する奥尻島の南端、青苗岬の南約4kmに浮かぶ無人の岩礁群である。
室津島 | |
---|---|
所在地 | 日本 |
所在海域 | 日本海 |
座標 | 北緯42度0分52.6秒 東経139度27分6.2秒 / 北緯42.014611度 東経139.451722度座標: 北緯42度0分52.6秒 東経139度27分6.2秒 / 北緯42.014611度 東経139.451722度 |
面積 | 0.017 km² |
最高標高 | 10 m |
プロジェクト 地形 |
概要
編集森磯島(最高標高10m)・
歴史
編集『蝦夷地名解』(北海道立文書館所蔵)では、「ムルチ島」について奥尻島の「アヲナイサキ」から1里程南の方にあり「周回」は1里あまりとしている。また「私領之節二月頃より四月頃まてヲツトセイをとる」との記述も見える。
文政9年(1826年)頃の作と推定される高橋景保の蝦夷図には「ムルヂ」として記載されている[2]。
天保4年(1833年)に奥尻島を調査した今井八九郎による『奥尻島測量製図』では、「アヲナイ」から「凡一里半ヨ」の距離に「モリエシヨ」が記されている[3]。
弘化3年(1846年)の調査記録である松浦武四郎の著書『再航蝦夷日誌』では、「モシリショ島」(原文ママ)ついて奥尻島から「凡壱里も隔つと思わる」としており、また「膃肭臍多く住るよし」としている[4]。
安政5年(1858年)頃の作と推定される薮内於菟太郎著『蝦夷全地』所収の地図では、「字モロチシマ」「廻廿丁」とあり大小二つの島を描いている。また奥尻島の「アカ川」および「アヲナイ岬」から「渡海凡一里」であるとしている[5]。
1896年刊行の『檜山爾志久遠奥尻太櫓瀬棚郡役所管内之図』では、室津島と森磯島の名称が見える[6]。
1898年刊行の『日本水路誌』には「
1917年の測量図では室津島のほか沖ノハッピの名称が記載されている[8]。また1928年刊行の海図では室津島(Murotu Sima)・森磯島・沖ノハッピの名称が記載されている[9]。
2004年9月の平成16年台風第18号では高波によって神社が流出した[10]。
脚注
編集- ^ 平成27年度国際漁業資源の現況57 トド 北太平洋沿岸・オホーツク海・ベーリング海 水産庁・水産総合研究センター
- ^ NDLJP:1286172
- ^ 今井八九郎北方測量関係資料 e国宝 国立博物館所蔵 国宝・重要文化財
- ^ 『日本歴史地名大系』第1巻(北海道の地名)、平凡社、2003年、456頁。ISBN 978-4-582-49001-5
- ^ 西蝦夷地ヲクシリ島絵図面 北方資料データベース
- ^ 檜山爾志久遠奥尻太櫓瀬棚郡役所管内之図 北方資料デジタル・ライブラリー
- ^ 『日本水路誌』第5巻(北洲全部及北島諸島)、海軍省水路部、1898年、164頁。NDLJP:847181
- ^ 久遠十二号 奥尻西南部 外邦図デジタルアーカイブ
- ^ 海図10号 津軽海峡 外邦図デジタルアーカイブ
- ^ 「台風で流出 奥尻・室津島の神社 海の守り神再建 漁師ら70人作業 来月祭りで完成お祝い」『北海道新聞』2006年6月17日付朝刊渡桧版28面。
参考文献
編集- 『日本の島ガイド SHIMADAS(シマダス)』第2版、2004年7月、財団法人日本離島センター、ISBN 4931230229