大江為基
平安時代中期の貴族・歌人。大江斉光の長男?次男?。図書権頭、蔵人、摂津守、文章博士、正五位下、式部少輔
大江 為基(おおえ の ためもと)は、平安時代中期の貴族・歌人。大江斉光の次男(一説には長男)。寂照(北宋の皇帝より円通大師)の兄弟。官位は従五位下・図書権頭。
時代 | 平安時代中期 |
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生誕 | 不明 |
死没 | 不明 |
改名 | 為基→寂定(法号) |
官位 | 従五位下・図書権頭 |
氏族 | 大江氏 |
父母 | 父:大江斉光、母:桜島忠信の娘 |
兄弟 | 為基、寂照、成基、道基、尊基 |
妻 | 高階成忠娘 |
経歴
編集文章博士や三河守を経て、摂津守に任ぜられるが、永延3年(989年)病のために図書権頭に遷される。更に妻の死をきっかけに出家して浄土信仰の道に進んだ。『続本朝往生伝』には、死んだ後に一度は蘇生したが、死後に極楽往生できるものの、最下層の「下品下生」に留まることを知って無念の気持ちを表したと伝えている。
『拾遺和歌集』など、勅撰和歌集に6首採録されている。また、結婚以前は赤染衛門と恋愛関係にあったとされ、『赤染衛門集』に為基の歌が多数採録されている。
官歴
編集系譜
編集脚注
編集参考文献
編集- 上村悦子「大江為基」(『平安時代史事典』(角川書店、1994年) ISBN 978-4-04-031700-7)
- 井上辰雄『平安儒家の家 大江家のひとびと』塙書房、2014年 ISBN 978-4-8273-1265-2 第4章「大江斉光」
- 宮崎康充編『国司補任 第四』続群書類従完成会、1990年