坂本雄一
坂本 雄一(さかもと ゆういち、1967年9月1日[1] - 2023年4月6日[2])は、日本の陸上自衛官。最終階級は陸将。出身職種は普通科。
Yuichi Sakamoto | |
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生誕 |
1967年9月1日 日本 北海道旭川市 |
死没 |
2023年4月6日(55歳没) 日本 沖縄県宮古島市 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
軍歴 | 1991年 - 2023年 |
最終階級 | 陸将 |
出身校 | 防衛大学校(35期) |
2023年3月30日に第39代第8師団長に就任したが、就任直後の同年4月6日、航空偵察のためUH-60JA多用途ヘリコプターに搭乗して沖縄県宮古島周辺空域を飛行中に宮古島沖陸自ヘリ航空事故に遭難、殉職。
経歴
編集北海道旭川市出身。北海道旭川東高等学校を経て[3]、1991年3月に防衛大学校(第35期)を卒業し、陸上自衛隊に入隊。高校の同級生に北海道上富良野町長の斉藤繁がいる[3]。
入隊後、第9普通科連隊、第3普通科連隊、第28普通科連隊などの所属を経て、2013年12月には第3普通科連隊長に就任[1]。
2017年3月、陸将補に昇任し、中部方面総監部幕僚副長に就任[1]。2019年8月、陸上総隊司令部の運用部長、2021年3月に第12旅団長を務め、防衛政策の立案や部隊の運用にかかわるポストを歴任した[4][5]。2023年3月には陸将に昇任し、第8師団長に就任した[6]。着任の翌日に行われた着任式では、「厳しい安全保障環境のなかで戦い方そのものが変化している。変化や進化を意識して、挑戦することを心がけてほしい」と隊員に訓示していた[4]。また、着任式のあとの記者会見では、「地域に信頼され、愛される第8師団に育成していきたい」と抱負を語っていた[4]。
同年4月6日午後3時46分頃、宮古島の上空から地形を確認するためUH-60JAに搭乗し、宮古島分屯基地を離陸、午後3時56分、宮古島周辺を飛行していたところ、機影がレーダーから消えた。周辺海域で機体の一部とみられる浮遊物や油が見つかったため、防衛省は事故と判断し、海上保安庁とともに機体を捜索している。同機には坂本の他、師団ナンバー3にあたる師団幕僚長など幹部3人[7]、パイロット2人、整備員2人を含む隊員計10人が搭乗しており、全員が行方不明となった[8]。捜索により、4月21日までに事故機に乗っていた10人のうち6人が見つかり、引き揚げた5人の死亡が確認された[9]。防衛省は同日、5人の遺体のうち1人の遺体が坂本師団長と確認されたと発表した[10]。55歳没。事故から1年を過ぎた2024年4月15日号の官報において、2024年4月6日付で旭日中綬章追贈が告示された[2]。
勤務歴
編集- 1991年(平成3年)
- 3月:防衛大学校(第35期)を卒業、陸上自衛隊に入隊(第72期一般幹部候補生)
- 9月:第9普通科連隊[1]
- 1992年(平成 4年)3月:3等陸尉に任官
- 1995年(平成 7年)3月:第3普通科連隊[1]
- 1998年(平成10年)3月:陸上自衛隊幹部候補生学校[1]
- 1999年(平成11年)8月:陸上自衛隊幹部学校付(指揮幕僚課程)[1]
- 2001年(平成13年)8月:第28普通科連隊[1]
- 2003年(平成15年)
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 2013年(平成25年)12月18日:第3普通科連隊長[1]
- 2015年(平成27年)8月4日:陸上幕僚監部監理部広報室長[1]
- 2017年(平成29年)3月27日:陸将補に昇任、中部方面総監部幕僚副長(防衛)[11]
- 2019年(令和元年)8月23日:陸上総隊司令部運用部長[12]
- 2021年(令和 3年)3月26日:第12代 第12旅団長に就任[13]。
- 2023年(令和 5年)
- 2024年 (令和 6年)
- 4月6日: 旭日中綬章受章 (死後叙勲)
栄典
編集- 旭日中綬章-2024年(令和6年)4月6日
脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s "第8師団長の紹介". 2023年4月6日閲覧。
- ^ a b 『官報』第1202号9頁 令和6年4月15日号
- ^ a b 「前第8師団長死亡確認 ヘリ事故 同級生「信念ある人」 旭川出身 関係者ら悼む声」『北海道新聞』北海道新聞社、2023年4月22日、28面。2023年4月22日閲覧。
- ^ a b c “陸自ヘリ消失 搭乗の第8師団長 坂本雄一陸将とは”. 2023年4月8日閲覧。
- ^ "陸自第12旅団 坂本・陸自旅団長 着任会見で抱負 「災害、自治体と連携」". 2023年4月6日閲覧。
- ^ "陸上自衛隊第8師団の新師団長が着任 熊本など3県を管轄". 2023年4月6日閲覧。
- ^ “陸自ヘリ事故、不明10人中3人は着任直後の幹部か 視察目的で飛行”. 朝日新聞DIGITAL (2023年4月7日). 2023年4月7日閲覧。
- ^ “消息絶った陸自ヘリ、坂本雄一第8師団長ら10人搭乗…周辺海域に破片や救命ボート”. 読売新聞オンライン (2023年4月6日). 2023年4月6日閲覧。
- ^ “陸自ヘリ事故で第8師団長の死亡を確認 自衛隊幹部「大きな損失」”. 朝日新聞DIGITAL (2023年4月21日). 2023年4月21日閲覧。
- ^ “陸自ヘリ事故 坂本前師団長の身元確認”. 産経新聞 (2023年4月21日). 2023年4月21日閲覧。
- ^ 防衛省発令(将補人事)2017年3月27日付
- ^ 防衛省発令(将補人事)2019年8月23日付
- ^ 防衛省発令(将補人事)2021年3月26日付
- ^ 防衛省発令(将人事)2023年3月30日付
- ^ 防衛省発令(将・将補人事)2023年4月21日付
- ^ 陸上自衛隊所属ヘリコプターの事故について(第9報)
参考文献
編集- 2018年度版 防衛年鑑(防衛年鑑刊行会)
軍職 | ||
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先代 田尻祐介 |
第12旅団長 2021年 - 2023年 |
次代 前島政樹 |
先代 小林弘樹 |
第8師団長 2023年 |
次代 青木伸一 |