地雷探知ロボット
背景
編集世界中には大量の地雷が戦争の終結後も残されており、復興の妨げになっている[1]。地雷による犠牲者は、79%が一般市民、18%が軍人、3%が地雷処理技術者である。従来は人手によって探知、処理しているが、完全に処理を完了するまで1100年かかるとの試算もあり[1]、地雷探知ロボットを用いた作業の効率化が求められている。
行程
編集探知方法
編集それぞれの方法に一長一短があるため、複数の方法を組み合わせることによって検出精度が向上する。
- 地中レーダ
- 電磁波、超音波を利用した地中レーダで埋設物を検出する[3]
- 金属探知機
- 金属探知機で埋設された金属を検出するが非金属性地雷には効果が無く、金属探知機から発せられる交流磁場に反応する処理防止装置を備える地雷には対策が必要[3]
- 中性子捕獲ガンマ(γ)線分析
- 中性子を照射して爆薬に含まれる窒素原子からのスペクトルを検出する[3]。装置が大型で持ち運びが困難。
- 核四重極共鳴
- 核四重極共鳴を利用して窒素原子からのスペクトルを検出する[3]装置が大型で持ち運びが困難で微弱な電磁波を捉えるため、外部の電磁雑音の影響を受けやすい。
- イオン易動度分光
- イオン易動度分光測定式探知器で爆発物固有の揮発性有機化合物を検出する。誤認識の事例が報告されている。
- 抗原抗体反応
- 抗原抗体反応を利用して爆発物固有の揮発性有機化合物を検出する[3]
脚注
編集- ^ a b “地雷処理にかかる時間1000年を10年に短縮!?地雷処理ドローン「Mine Kafon Drone」が開発へ”. Techable (2016年7月21日). 2019年2月2日閲覧。
- ^ a b c “地雷を安全に処理するドローン「Mine Kafon Drone」--発見から爆破までを迅速に”. CNET Japan (2016年8月4日). 2019年2月2日閲覧。
- ^ a b c d e “人道的観点からの対人地雷の探知システム”. 公益社団法人 計測自動制御学会. 2019年2月2日閲覧。