和郷園
和郷園(わごうえん)は、千葉県香取市にある農事組合法人である。千葉県北東部及び茨城県南部の生産者約100軒からなる「農事組合法人和郷園」と、生産された農産物に様々な付加価値を付けた商品流通を担う「株式会社和郷」が密接に連携した農業法人グループ。基本理念は「生産者の自律」。生産からリサイクルまで総合的に行う「自然循環型農業」を展開している。
種類 | 農事組合法人 |
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本社所在地 |
日本 〒289-0424 千葉県香取市新里1020 |
設立 | 1998年11月12日 |
業種 | 水産・農林業 |
法人番号 | 6040005013384 |
事業内容 | 農業 |
代表者 | 木内 博一(代表理事)[1][2][3][4][5][6][7][8] |
資本金 | 2,000万円 |
外部リンク | http://www.wagoen.com/ |
概要
編集供給過剰による価格の下落が進展することを危惧し、市場に代わる新しい需要先を創りだす必要があると考え、1991年に木内を中心に有志5名で野菜の産直を開始。規格外野菜の活用の加工事業から、BtoC(Business to Consumer)事業のスーパーマーケット「OTENTO」を、2006年に東京都大田区田園調布に開店。レストランと野菜の直配などを兼ねた「ザ・ファーム・カフェ」を神奈川県川崎市に2013年に出店するなど、農業の6次産業化を積極的に展開している。
海外事業では、タイ・香港・上海に進出。2013年に完成した「農園リゾートTHE FARM」は、東京から車で80分の距離に位置する。敷地内(約10ha)には、貸農園・バーベキュー広場、コテージ、温泉施設、イタリアンレストランなどを有する。
沿革
編集- 1991年(平成3年)- 野菜の産直を開始(有志5名)
- 1994年(平成6年)- 7月 BMW(バクテリア・ミネラル・ウォーター)技術排水処理プラントを稼動。
- 1996年(平成8年)- 6月 有限会社和郷を設立。
- 1998年(平成10年)- 4月 栗源パックセンターを稼動。
- 1999年(平成11年)- 4月 野菜残渣処理開始(リサイクル事業本格稼動)
- 2002年(平成14年)- 7月 第27回山崎記念農業賞を受賞。
- 2003年(平成15年)- 3月 風土村を開業[12]。
- 3月 冷凍工場さあや'Sキッチンを稼動。
- 6月 各委員会設立(生産、交流、内部監査委員会)
- 2004年(平成16年)- 9月 さかき小見川農場がユーレップギャップ(EUREPGAP:欧州小売業組合適正農業規範)を取得。
- 11月 千葉県農業推奨賞を受賞。
- 12月 野菜カットセンターを稼動。
- 2005年(平成17年)- 3月 第10回環境保全型農業推進コンクール優秀賞を受賞[13]。
- 2006年(平成18年)- 3月 株式会社ケンズ(店名OTENTO)を設立。OTENTO田園調布店を開業[16]。
- 2007年(平成19年)- 12月 OTENTO香港を設立。
- 2008年(平成20年)- 11月 千葉県農林水産功労者賞を受賞。
- 2009年(平成21年)- 2月 第14回「千葉元気印企業大賞」地球環境貢献賞を受賞。
- 2010年(平成22年)- 2月、「千葉県ベンチャー企業経営者表彰」優秀社長賞を受賞。
- 2011年(平成23年)- 7月 農業生産法人「野村和郷ファーム株式会社」を設立[23][24]。
- 2012年(平成24年)- 9月12日 株式会社ふくしま和郷園を設立[25]。
- 2013年(平成25年) - 4月8日 京急大師線港町駅前トリプルタワーマンション「リヴァリエ」に「THE FARM CAFE」を開業[26][27][28][29]。
- 2014年(平成26年)- 5月12日、株式会社福井和郷を設立[36]。
- 11月14日 KNT-CTホールディングス株式会社と業務提携。近畿日本ツーリストとの「観光と農業の連携」により、6次産業化を推進[37]。
- 2015年(平成27年)- 1月31日 NHK土曜ドラマ『限界集落株式会社』のモデルになる[38][39]。
- 2016年(平成28年)- 6月6日、CSN地方創生ネットワークと和郷の鮮魚・農産物輸出事業の統合並びに資本業務提携と基本合意契約を締結[40][41][42]
関連会社
編集アクセス
編集テレビ番組
編集- プロフェッショナル仕事の流儀 誇りと夢は、自らつかめ 農業経営者 木内博一(2009年6月2日、NHK)[55]
- 日経スペシャル カンブリア宮殿 年商4000万円の農家続出 ニッポン農業の未来はココに!(2013年8月1日、テレビ東京)[56]
書籍
編集関連書籍
編集- 『限界集落株式会社』(著者:黒野伸一)(2011年11月25日、小学館)ISBN 9784093863155
- 『限界集落株式会社』(著者:黒野伸一)(2013年10月8日、小学館)ISBN 9784094088670
- 『最強の農家のつくり方 「農業界の革命児」が語る究極の成長戦略』(著者:木内博一)(2010年8月20日、PHP研究所)ISBN 9784569775456
- 『「結農」論 小さな農家が集まって70億の企業ができた』(著者:木内博一)(2016年3月25日、亜紀書房)ISBN 9784750514659
DVD
編集- 『プロフェッショナル仕事の流儀 農業経営者、農家 木内博一の仕事 誇りと夢は自らつかめ/ドキュメント』(2010年3月26日、NHKエンタープライズ NSDS-14439)
脚注
編集- ^ “木内 博一”. 株式会社グロービス (2014年12月1日). 2015年1月20日閲覧。
- ^ “あしたの日本へ:農事組合法人「和郷園」代表理事 木内博一氏”. 毎日新聞 (2014年5月10日). 2015年1月16日閲覧。
- ^ “「自然循環型農業」を構築して年商50億円を稼ぎ出す革命児”. 戦略経営者 (2012年6月). 2015年1月16日閲覧。
- ^ “木内博一氏「日本再創造へのビジョンと行動」”. YouTube (2012年3月22日). 2015年1月16日閲覧。
- ^ “生産と消費の新しい関係に挑む「和郷園」の取り組み”. 総合研究開発機構 (2008年12月15日). 2015年1月16日閲覧。
- ^ “【農協のどこが悪いのか】”. 農業ビジネス (2009年9月1日). 2015年1月21日閲覧。
- ^ “儲かる“農業経営”はこうやる”. 北海道経済産業局. 2015年1月21日閲覧。
- ^ “和郷園・木内博一氏×農林水産省・末松広行氏「日本の農業はまだまだ捨てたもんじゃない!」”. GLOBIS (2010年6月2日). 2015年1月21日閲覧。
- ^ “THE FRAM コテージ”. ザファーム. 2015年2月4日閲覧。
- ^ “ザファームカフェ”. THE FARM. 2015年2月4日閲覧。
- ^ “和郷園のご紹介”. 和郷園. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “ようこそ!風土村へ”. 有限会社 風土村. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “全国環境保全型農業推進コンクール”. 農林水産省. 2015年1月16日閲覧。
- ^ “日本GAP協会について”. 日本GAP協会. 2015年1月20日閲覧。
- ^ “日本GAP協会第8期正会員名簿”. 日本GAP協会 (2014年3月31日). 2015年1月16日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “地域の「食」を支えるスーパーマーケット「OTENTO」”. 株式会社OTENTO. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “会社概要”. 株式会社OTENTO. 2015年1月16日閲覧。
- ^ “かりんの湯”. 和郷園. 2015年1月16日閲覧。
- ^ “農事組合法人和郷園”. サービス産業生産性協議会(SPRING). 2015年1月16日閲覧。
- ^ “千葉・香取に農業観光施設 和郷、キャンプ場や果樹園など”. 日本経済新聞 (2010年8月6日). 2015年1月19日閲覧。
- ^ “The Farm”. facebook. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “ザファーム”. ザファーム. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “野村アグリプランニング&アドバイザリー、株式会社和郷と共同で農業生産法人の設立を発表”. 野村アグリプランニング&アドバイザリー株式会社 (2011年7月26日). 2015年1月19日閲覧。
- ^ “野村和郷ファーム”. facebook. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “会社概要”. 株式会社ふくしま和郷園. 2015年1月17日閲覧。
- ^ “THE FARM CAFE”. ザファームカフェ. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “農園直送「THE FARM CAFE」がオープン”. YouTube. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “全国初となる災害時の食糧の備蓄も兼ねたカフェ!”. 京浜急行電鉄. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “THE FARM CAFE”. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “ザファームカフェ”. THE FARM. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “ザファームカフェオープンのお知らせ”. THE FARM 通信. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “7月19日(金)THE FARMコテージオープン”. 和郷園. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “THE FRAM コテージ”. ザファーム. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “ハウスの遠隔監視、灌水制御をクラウドで実現 農作業の省力化、成功ノウハウの共有が可能に”. NEC (2013年10月). 2015年1月16日閲覧。
- ^ “農事組合法人 和郷園における農業ICTクラウドサービス活用事例について”. NEC. 2015年1月16日閲覧。
- ^ “企業情報”. 第一次産業ネット. 2015年1月17日閲覧。
- ^ “観光との連携を通じて農業ビジネスへ新規参入「株式会社和郷」と業務提携”. 近畿日本ツーリスト (2014年11月14日). 2015年1月26日閲覧。
- ^ “限界集落株式会社”. 日本放送協会. 2015年2月1日閲覧。
- ^ “限界集落株式会社の止村のモデルとロケ地情報”. 男的充実life. 2015年2月1日閲覧。
- ^ “和郷との吸収分割契約並びに資本業務提携に関する最終契約締結のお知らせ”. CSN地方創生ネットワーク株式会社. 2017年2月12日閲覧。
- ^ “CSN地方創生ネットワークと和郷の鮮魚・農産物輸出事業の統合並びに資本業務提携について”. PR TIMES. 2017年2月12日閲覧。
- ^ “羽田空港を拠点とした革新的鮮魚流通を目指すCSN地方創生ネットワーク株式会社 ~ 三菱地所株式会社との資本業務提携について”. 朝日新聞. 2017年2月12日閲覧。
- ^ “日本最強農家の「グランピング」がスゴすぎる”. 東洋経済新報社. 2016年8月27日閲覧。
- ^ “ブームの予感!農業体験とグランピングが両方楽しめる“農園リゾート””. 2016年8月27日閲覧。
- ^ a b “観光を通じて「6次産業化の推進」により地域活性化を支援農園リゾート複合施設「ザ ファーム」に資本参加”. KNT-CTホールディングス. 2016年8月27日閲覧。
- ^ “会社概要”. 2016年8月27日閲覧。
- ^ “かりんの湯”. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “ようこそ!風土村へ”. 有限会社風土村. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “野村和郷ファーム株式会社”. 野村アグリプランニング&アドバイザリー株式会社. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “OTENTO”. 株式会社OTENTO. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “ふくしま和郷園”. 株式会社ふくしま和郷園. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “株式会社福井和郷”. 「第一次産業ネット」. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “銚子~東京駅・浜松町線”. 千葉交通. 2015年1月27日閲覧。
- ^ “犬吠埼・銚子〜東京駅・浜松町”. 京成バス. 2015年1月27日閲覧。
- ^ 誇りと夢は、自らつかめ 農業経営者 木内博一 - NHK 2009年6月2日
- ^ 年商4000万円の農家続出 ニッポン農業の未来はココに! - テレビ東京 2013年8月1日
関連書
編集- 黒野伸一著 『限界集落株式会社』小学館 ISBN 9784093863155 2011年11月25日
- 木内博一著 『最強の農家のつくり方 「農業界の革命児」が語る究極の成長戦略 』PHP研究所 ISBN 9784569775456 2010年09月
関連項目
編集外部リンク
編集- 農事組合法人和郷園
- 千葉県香取市にある農園リゾート THE FARM(ザ ファーム)
- 和郷園 (株式会社和郷) (WAGOUEN) - Facebook
- The Farm (thefarm.jp) - Facebook
- THE FARM CAFE (kawasaki.thefarmcafe) - Facebook
- 野村和郷ファーム (473337892728818) - Facebook
専門雑誌
編集- 日経プラス10 「“もうかる農業”の仕組みとは?年商60億円の農家集団」 - ウェイバックマシン(2015年2月1日アーカイブ分)
- 東洋経済オンライン 農業よ農民よ!経営者たれ 直売所革命vs「6次産業」化--木内博一・農事組合法人和郷園代表理事/長谷川久夫・農業法人みずほ代表取締役社長
- 【日本農学アカデミー・(公財)農学会共同主催公開シンポジウム】六次産業化は農業と地域経済を変えるか!食と環境と健康の経営と科学
動画
編集- 【櫻LIVE】「農業をひとつの政策で考えず、悪条件の場所は別の考え方をすべきだ」 強い農業を育て、同時に山間部農業を守る方法とは?
- 【カンブリア宮殿】年商4000万円の農家続出 ニッポン農業の未来はココに!和郷園 代表理事 木内 博一(きうち・ひろかず)氏
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- あすか会議 成長戦略としての農業 - YouTube