原千代海
原 千代海(はら ちよみ、男、1907年(明治40年)2月22日 - 2005年(平成17年)4月13日)は、日本の劇作家、演劇評論家、イプセン戯曲の翻訳家。
略歴
編集昭和初期、内村直也、田中千禾夫らと『劇作』同人として活躍、戦後は文学座主事、のち文化放送文芸部長としてラジオドラマを書いた。
その後、玉川大学文学部芸術学科演劇専攻講師、60歳でノルウェー語の独習を始め、原典によるイプセン戯曲の翻訳に専念。 二十年かけて全戯曲を完全個人訳した。
1990年ノルウェー国王より聖オーラフ勲章授与、『イプセン戯曲全集』で日本翻訳文化賞、2000年日本演劇協会・演劇功労賞受賞。97歳の長寿を保った。
著書
編集翻訳
編集- 『魔法の公子 フランス童話』(ドオノア夫人、羽生書房) 1949
- 『ヘッダ・ガブラー』(イプセン、菅原卓共訳、京橋書院) 1950
- 『プチ・ショーズ ある少年の物語』(アルフォンス・ドーデ、岸田国士共訳、三笠書房) 1953、のち改訳版 岩波文庫 1957
- 『ナポレオン式の男』(サッシャ・ギトリー、白水社、現代世界戯曲選集) 1954
- 『買う女』(S・パッスール、白水社、現代世界戯曲選集) 1954
- 『演劇の運命』(ジャン=リシャール・ブロック、未來社、てすぴす叢書) 1954
- 『メグレとしっぽのない小豚』(シメノン、早川書房、シメノン選集) 1955
- 『俳優の芸術』(アンドレ・ヴィリエ、白水社、文庫クセジュ) 1955
- 『クレランバール』(マルセル・エーメ、白水社、現代海外戯曲) 1956
- 『クック船長航海異聞』(ジロドゥ、白水社、ジロドゥ戯曲全集4) 1958
- 『チビ医者の犯罪診療簿』(ジョルジュ・シメノン、早川書房) 1958
- 『アルザスの宿』(ジョルジュ・シムノン、創元推理文庫) 1960
- 『海抜三千二百メートル』(ジュリアン・ルシェール、テアトロ) 1977.7
- 『イプセン戯曲全集』全5巻(未來社) 1989:ノルウェー語原典による完訳
- 『イプセンの手紙』(未來社) 1993.11
- 『人形の家』(イプセン、岩波文庫) 1996.5
- 『野鴨』(イプセン、岩波文庫) 1996.5
- 『ヘッダ・ガーブレル』(イプセン、岩波文庫) 1996.6
- 『幽霊』(イプセン、岩波文庫) 1996.6