全日本吹奏楽連盟作曲コンクール
全日本吹奏楽連盟作曲コンクールは、全日本吹奏楽連盟が2008年度より2021年度まで開催していた作曲コンクール。若手邦人作曲家の発掘を目的に開催されていた。
規定
編集第1位受賞作品は、次年度の全日本吹奏楽コンクール 課題曲Vとして採用された。規定としては、中学を除く部門を対象とした3〜4分程度の、吹奏楽曲の開発を意図した現代的な作品とされていた。
行進曲の応募も認められていたが、行進曲が第1位を受賞したことは一度もなかった。その一方で、オスティナートを多用する作品は当選していた。本コンクールと同様に受賞・入選作品が課題曲となる朝日作曲賞と比較すると、応募総数は毎年多くなく[1]、最終回の応募総数が17作であった[2]。
編成はかつては(例)として多様な編成が望まれていた[3]ものの、現在はオーボエとファゴット2本が義務付けられ、変更可能箇所は打楽器、ピッコロ持ち替えフルートパートのみ[4]であった。題名にアラビア数字とローマ数字は使えるが、アルファベットは使用できなかった。
全日本吹奏楽連盟の2021年度7月理事会において、「当初の目的は十分に達成できたと考えられる」ことから、課題曲Vの廃止と当コンクールの公募停止が決議された[5]。
受賞作品一覧
編集回 | 年 | 曲 名 | 作 曲 者 |
---|---|---|---|
1 | 2009 | 躍動する魂 〜吹奏楽のための | 江原大介 |
2 | 2010 | 吹奏楽のためのスケルツォ 第2番 ≪夏≫ | 鹿野草平 |
3 | 2011 | 「薔薇戦争」より 戦場にて | 山口哲人 |
4 | 2012 | 香り立つ刹那 | 長生淳 |
5 | 2013 | 流沙 | 広瀬正憲 |
6 | 2014 | きみは林檎の樹を植える | 谷地村博人 |
7 | 2015 | 暁闇の宴 | 朴守賢 |
8 | 2016 | 焔 | 島田尚美 |
9 | 2017 | メタモルフォーゼ〜吹奏楽のために | 川合清裕 |
10 | 2018 | エレウシスの祭儀 | 咲間貴裕 |
11 | 2019 | ビスマス・サイケデリア I | 日景貴文 |
12 | 2020(2021)年 | 吹奏楽のための『幻想曲』―アルノルト・シェーンベルク讃 | 尾方凜斗 |
13 | 2022 | 憂いの記憶―吹奏楽のための | 前川保 |
脚注
編集参考文献
編集- 一般社団法人全日本吹奏楽連盟会報すいそうがくpdf版(2008年度以降)