佐野洋
1928年〈昭和3年〉5月22日 - 2013年〈平成25年〉4月27日)は、日本の推理作家、評論家。本名は丸山一郎。
(さの よう、誕生 |
丸山 一郎 1928年5月22日 東京府東京市大森 (現・東京都大田区大森) |
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死没 |
2013年4月27日(84歳没) 神奈川県川崎市 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 東京大学文学部心理学科 |
活動期間 | 1958年 - 2013年 |
ジャンル | 推理小説 |
主な受賞歴 |
第18回日本推理作家協会賞 第1回日本ミステリー文学大賞 第57回菊池寛賞 |
デビュー作 | 『銅婚式』 |
親族 | 丸山昇(弟) |
ウィキポータル 文学 |
来歴
編集東京市大森(現・東京都大田区大森)出身。東京中学卒業[1][注 1]。
旧制一高に首席合格、東京大学文学部心理学科卒業。大学時代、日野啓三、大岡信らと同人誌『二十代』、『現代文学』を作る[3]。彼ら文学仲間には「推理小説好き」であることはかくしていた[3]。
1953年、読売新聞社に入社。当初兼業作家だったため、ペンネームは「社の用」にかけて付けた。1959年に新聞社を退社。最も好きな推理作家として英国のアンドリュー・ガーヴの名を挙げている。黒岩重吾に「血や汗を流していない小説」と批判され、「むしろ賛辞と受け止めたい」と返したほど知的遊戯としてのミステリを貫いているが、一方で「同一の主人公のシリーズばかり書くと、作品のパターンが繰返しになり、マンネリズムに陥る」などの理由からシリーズ探偵には否定的な立場を取り、エキセントリックな犯罪、大掛かりなトリック、大邸宅大家族などのゴシックロマン的な背景も排除するなど、ほどのよいリアリズム、中庸さが持ち味でもある。雑誌発表短編を直接文庫本にまとめるケースも多い。短編を1200編以上書き、その多くが文庫化されたが、消費税導入で価格の改定が起きた際に、その多くが再版を止められた。出版社にしてみれば、カバー部分の書き換えを行うよりも、新しい作家のものを出したほうがいいと判断したのだろう、と佐野は回想している[注 2]。
論客であると同時に作家同士の交友には積極的なタイプで(上記の黒岩とも私生活上は親しい友人であった)、1960年[4]に多岐川恭、河野典生、星新一、水上勉、結城昌治、樹下太郎らとともに若手作家の親睦団体「他殺クラブ」を結成、のち笹沢左保、大藪春彦、都筑道夫、生島治郎、戸川昌子、新章文子、三好徹、高橋泰邦、佐賀潜、梶山季之らも加えて70年ごろまで活動した。
1973年より「小説推理」誌に「推理日記」を連載。ベテランの実作者による推理小説時評として、さまざまな反響や議論も呼びつつ執筆は39年に及んだ。2012年7月号(5月発売)掲載分をもって連載終了とすることが8月下旬にいたって発表された(8月26日読売新聞電子版)。
実弟の丸山昇は中国文学者で東京大学名誉教授。兄弟ともに日本共産党の支持者として知られる。
「九条の会」傘下の「マスコミ九条の会」呼びかけ人を務めていた[5]。
西田敏行、山田洋次、黒柳徹子らと共に「平和のための戦争展」(日本中国友好協会主催)の呼びかけ人を務めていた[6][7]。
略歴
編集- 1958年 - 『週刊朝日』と『宝石』の共催コンクールで短編『銅婚式』が入選しデビュー。
- 1964年 - 長編『華麗なる醜聞』で第18回日本推理作家協会賞受賞。
- 1997年 - 推理文壇への貢献を讃えられ、日本ミステリー文学大賞受賞。
- 2009年 - 菊池寛賞を受賞。
- 2013年 - 死去。
また1973年から6年間にわたり日本推理作家協会第8代理事長を務めた。阿部達児は、佐野を協会中興の祖と評し、同じく中興の祖と呼ばれる江戸幕府8代将軍徳川吉宗とかけて「8代様」と呼ばれた、と語っている。
著書
編集小説
編集短編集
編集- 銅婚式(1959年 東都書房 / 1975年 春陽文庫 / 1977年10月 講談社文庫)
- 透明な暗殺(1960年 東都書房 / 1982年11月 角川文庫)
- 金属音病事件(1961年 新潮社 / 1975年11月 角川文庫 / 1983年4月 角川文庫 / 1995年1月 ケイブンシャ文庫)
- 殺人書簡集(1962年 七曜社 / 1982年5月 徳間文庫 / 1990年11月 集英社文庫)
- 重要関係者(1962年 東都書房 / 1983年12月 角川文庫)
- 密会の宿シリーズ
- 婦人科選手(1966年 講談社 / 1978年6月 講談社文庫)
- 空翔ける娼婦(1968年 桃源社 / 1980年10月 講談社文庫)
- 一瞬の殺意(1969年 青樹社 / 1984年9月 徳間文庫)
- 闇をひらく(1970年 桃源社 / 1982年9月 角川文庫)
- 生き還った女(1970年 桃源社 / 1983年7月 角川文庫)
- 吠える炎(1970年 桃源社 / 1986年5月 講談社文庫)
- 入れ換った血(1970年 青樹社 / 1986年7月 講談社文庫)
- 闇の告発(1971年 サンケイノベルス / 1983年1月 角川文庫)
- 大密室(1971年 桃源社 / 1981年5月 徳間文庫 / 2000年12月 ハルキ文庫)
- 佐野洋競馬ミステリー傑作集
- 直線大外強襲(1971年 講談社 / 1983年2月 角川文庫 / 1999年12月 ハルキ文庫)
- 跳んだ落ちた(2000年1月 ハルキ文庫)
- 謎が逃げる(1972年 桃源社 / 1983年5月 角川文庫)
- 隠された牙(1972年 桃源社 1985年7月 角川文庫)
- 幽霊屋敷(1972年 双葉社 / 1985年9月 角川文庫)
- 大滑空(1976年 講談社 / 1983年8月 講談社文庫)
- 匂う肌(1977年8月 講談社文庫)
- 姻族関係終了届(1978年 双葉社 / 1981年5月 文春文庫)
- 自選短篇シリーズ
- 晴れのち殺人(1981年12月 文春文庫)
- 賢い人の愚かな犯罪(1979年 青樹社 / 1982年6月 文春文庫)
- 平凡な人の平凡な犯罪(1979年 青樹社 / 1982年12月 文春文庫)
- 殺人の缶詰(1983年10月 文春文庫)
- 友人たちの殺人(1982年3月 文藝春秋 / 1985年12月 文春文庫)
- さて、これから…(1987年2月 文春文庫)
- 殺人順位(1984年7月 文藝春秋 / 1987年8月 文春文庫)
- 頼もしい彼ら(1991年9月 文春文庫)
- 完全犯罪研究(1978年 講談社 / 1983年5月 講談社文庫)
- ハンドバッグの証言(1979年 実業之日本社 / 1986年6月 角川文庫)
- 推理小説実習(1979年4月 新潮社 / 1983年1月 新潮文庫)
- 親しめぬ肌(1979年6月 講談社文庫)
- 犯罪総合大学(1980年1月 講談社 / 1985年2月 講談社文庫)
- 贈られた女(1980年4月 講談社文庫)
- 死体が二つ(1981年1月 実業之日本社 / 1984年7月 角川文庫)
- 香水と手袋(1981年5月 文藝春秋 / 1986年7月 文春文庫)
- 紅い喪服(1981年10月 講談社文庫)
- 崩れる(1982年8月 講談社文庫 / 2005年5月 大活字本シリーズ【上・下】)
- 犬たちと殺人と イヌ・ミステリー傑作集(1984年6月 光文社カッパ・ノベルス / 1987年5月 光文社文庫)
- 現われた遺書(1984年7月 新潮文庫)
- 死者の電話(1985年1月 新潮文庫)
- 麻雀事件簿(1985年7月 徳間文庫)
- 血の裏切り(1985年7月 新潮文庫)
- 短編一年に一つ×25
- 【上】尾行(1985年8月 光文社文庫)
- 【中】盗難車(1985年10月 光文社文庫)
- 【下】最後の夜(1985年12月 光文社文庫)
- いろいろな目(1986年1月 実業之日本社 / 1988年11月 角川文庫)
- 緊急役員会(1986年1月 集英社文庫)
- 私版・犯罪白書(1986年1月 徳間文庫)
- 古い傷(1986年1月 新潮文庫)
- 巡査失踪(1986年2月 新潮社 / 1989年1月 新潮文庫)
- 夢の破局(1986年5月 集英社文庫)
- 折々シリーズ - 大岡信の『折々のうた』をヒントに描かれた短編集
- 折々の殺人(1986年8月 講談社 / 1989年7月 講談社文庫)
- 折々の犯罪(1989年11月 講談社 / 1992年12月 講談社文庫)
- 折々の事件(1993年4月 講談社 / 1996年5月 講談社文庫)
- 折々の憎悪(1995年6月 講談社 / 1998年7月 講談社文庫)
- 隣の女(1987年1月 新潮文庫)
- 同じ女たち(1987年4月 角川文庫)
- 消えた月(1987年5月 集英社文庫)
- 街の中の声シリーズ
- 埋めに行く女(1987年8月 光文社文庫)
- 泣き出した女(1989年9月 光文社文庫)
- 奇しくも同じ日に…(1987年8月 講談社文庫)
- 歩きだした人形 シリーズ「赤枠の記事」(1988年5月 実業之日本社)
- 【改題】歩きだした人形(1990年11月 集英社文庫)
- 深夜のためらい(1988年7月 講談社文庫)
- 乾いた肌(1988年9月 角川文庫)
- 思い通りの結末(1989年4月 光文社文庫) - ショート・ショート作品集
- 青い記憶(1989年12月 講談社文庫)
- 楽しい犯罪(1990年7月 新潮社 / 1993年1月 新潮文庫)
- 消えた人々(1990年8月 文藝春秋 / 1993年5月 文春文庫 / 2001年6月 大活字本シリーズ【上・下】)
- 幻の殺人(1990年9月 新潮文庫)
- 九つの離婚(1990年12月 実業之日本社 / 1993年12月 光文社文庫)
- 招いた肌(1991年9月 光文社文庫)
- こわい伝言(1992年1月 光文社文庫)
- いつまでも昨日(1992年1月 講談社文庫)
- 喝!四十二歳(1992年12月 文藝春秋 / 1996年6月 文春文庫)
- 言えない関係(1993年6月 新潮文庫)
- 様々な別れ(1993年9月 光文社文庫)
- F氏の時計(1994年7月 出版芸術社)
- 動詞の考察(1994年12月 実業之日本社 / 1997年12月 講談社文庫)
- 相撲好きの女―白い刑事(1995年3月 中公文庫)
- 【改題】白い刑事(2007年9月 光文社文庫)
- すれ違い(1995年4月 光文社文庫)
- 唇の役割(1995年9月 光文社文庫)
- 北東西南推理館
- 北東西南(NEWS)推理館(1996年1月 文藝春秋)
- 【改題】偶然の目撃者―北東西南推理館(2000年6月 文春文庫)
- 内気な拾得者―北東西南推理館2(1998年12月 文藝春秋 / 2002年12月 文春文庫)
- 北東西南(NEWS)推理館(1996年1月 文藝春秋)
- 十年物語(1997年6月 光文社文庫)
- 胸の遊び―新・人体物語(1998年5月 光文社文庫)
- 四千文字ゴルフクラブ(1998年6月 文藝春秋 / 2001年8月 文春文庫) - ゴルフ小説集
- 光る砂(1998年7月 講談社 / 2001年8月 講談社文庫)
- 佐野洋短篇推理館 文庫オリジナル最新14作(1998年12月 講談社文庫)
- 不可解な使者(1999年8月 実業之日本社 / 2003年6月 光文社文庫)
- 兎の秘密 昔むかしミステリー(2001年5月 講談社 / 2004年8月 講談社文庫)
- 蝉の誤解 推理昆虫館(2003年1月 光文社カッパ・ノベルス / 2006年2月 光文社文庫)
- 皮肉な凶器 現代替え玉考(2003年11月 徳間文庫)
- 事件の年輪(2004年11月 文藝春秋 / 2007年11月 文春文庫)
- 葬送曲(2005年8月 光文社 / 2008年3月 光文社文庫)
- 不逞の輩 退職者たち(2005年10月 徳間文庫)
- 歩け、歩け(2007年1月 光文社文庫)
- 選挙トトカルチョ(2007年12月 双葉社 / 2010年12月 双葉文庫)
- 七色の密室(2008年7月 有楽出版社ジョイ・ノベルス)
- 燃えた指 近い昔のミステリー(2008年7月 徳間文庫)
- 雀の宴(2009年2月 光文社文庫)
- 千の謎から ザ・ベスト・オブ・ザ・ベスト(2010年3月 光文社文庫)[9]
- 終の希み(2010年10月 徳間文庫)
長編
編集- 一本の鉛(1959年 東都書房 / 1977年5月 講談社文庫 / 1979年 角川文庫 / 1996年10月 角川文庫【改版】)
- 第4の関係(1959年 東都書房 / 1974年 春陽文庫 / 1984年5月 集英社文庫)
- 高すぎた代償(1959年 和同出版社 / 1974年 春陽文庫 / 1980年11月 徳間文庫)
- 賭の季節(1960年 新潮社 / 1974年 春陽文庫 / 1981年4月 角川文庫 / 1992年5月 ケイブンシャ文庫)
- 脳波の誘い(1960年 講談社 / 1974年 春陽文庫 / 1984年3月 講談社文庫)
- 二人で殺人を(1960年 光文社カッパ・ノベルス / 1983年7月 角川文庫)
- 未完の遺書(1960年 浪速書房 / 1975年 春陽文庫 / 1982年 広済堂ブルーブックス / 1983年3月 角川文庫)
- 貞操試験(1960年 東都書房 / 1974年 春陽文庫 / 1983年5月 集英社文庫 / 1992年12月 ケイブンシャ文庫)
- ひとり芝居(1960年 桃源社 / 1975年 春陽文庫 / 1981年6月 角川文庫)
- 秘密パーティ(1961年 新潮社 / 1978年 春陽文庫 / 1978年4月 集英社文庫 / 1991年6月 ケイブンシャ文庫)
- 第112計画(1961年 東都書房 / 1974年 春陽文庫)
- 【改題】第一一二計画(1981年10月 徳間文庫)
- 完全試合(1961年 光文社カッパ・ノベルス / 1983年2月 角川文庫)
- 未亡記事 新聞社殺人事件(1961年 角川小説新書 / 1975年 春陽文庫 / 1977年11月 集英社文庫)
- 【改題】未亡記事(1990年5月 ケイブンシャ文庫)
- 小説・プロ野球シリーズ
- 10番打者(1962 角川書店 / 1982年2月 角川文庫)
- 地下球場(1963年 集英社 / 1982年2月 角川文庫)
- 不幸な週末(1962年 東京文芸社 / 1981年2月 角川文庫)
- 遠い声(1962年 東都書房 / 1976年 春陽文庫 / 1982年2月 徳間文庫)
- 無効試合(1962年 光文社カッパ・ノベルス / 1979年9月 角川文庫 / 1987年1月 光文社カッパ・ノベルス)
- 重い札束(1962年 新潮社 / 1976年3月 春陽文庫 / 1982年9月 集英社文庫 / 1991年1月 ケイブンシャ文庫)
- 再婚旅行(1963年 宝石社 / 1976年 春陽文庫 / 1983年11月 集英社文庫)
- I.N.S探偵事務所(1963年 角川書店 / 1982年6月 角川文庫)
- 見習い天使(1963年 新潮社 / 1983年2月 徳間文庫)
- 蜜の巣(1963年 光文社カッパノベルス / 1977年 中公文庫 / 1981年10月 角川文庫)
- 金色の喪章(1964年 新潮社 / 1976年 春陽文庫 / 1976年3月 角川文庫 / 1994年4月 ケイブンシャ文庫)
- 光の肌(1964年 東都書房 / 1976年7月 春陽文庫 / 1984年4月 徳間文庫 / 1995年10月 ケイブンシャ文庫)
- 華麗なる醜聞(1964年 講談社 / 1983年11月 角川文庫) - 日本推理作家協会賞受賞。豊田行二の作品(旧題「アイドル狩り」)とは全く別
- 盗まれた影(1964年 集英社 / 1980年4月 集英社文庫)
- 透明受胎(1965年 早川書房 / 1983年8月 角川文庫)
- 死んだ時間(1965年 講談社 / 1985年7月 講談社文庫)
- 壁が囁く(1966年 ポケット文春 / 1975年 角川文庫 / 1983年12月 角川文庫 / 1995年4月 ケイブンシャ文庫)
- 狂った信号(1966年 講談社 / 1983年5月 講談社文庫)
- 佐野洋推理シリーズ 1-6 講談社、1966-1967
- 赤い熱い海(1967年 読売新聞社 / 1983年4月 角川文庫)
- 旅をする影(1968年 桃源社 1968 / 1976年 春陽文庫 / 1983年1月 集英社文庫 / 1993年4月 ケイブンシャ文庫)
- 喘ぐ萠え木(1969年 集英社)
- 【改題】宝石とその殺意(1984年12月 集英社文庫)
- 赤外音楽(1970年 毎日新聞社 / 1983年4月 旺文社文庫) - 1975年にNHK「少年ドラマシリーズ」でドラマ化されている。
- 轢き逃げ(1970年1月 光文社カッパ・ノベルス / 1977年2月 講談社文庫 / 2005年8月 光文社文庫)
- 小説三億円事件(1970年 講談社 / 1984年11月 講談社文庫)
- 実験性教育(1971年 中央公論社 / 1981年2月 集英社文庫)
- 第6実験室(1971年 蒼樹社 / 1975年 春陽文庫)
- 【改題】第六実験室(1983年4月 角川文庫)
- 砂の階段(1971年 講談社 / 1983年5月 講談社文庫)
- 蹄の殺意(1972年 産経新聞 / 1981年10月 集英社文庫)
- 野球が殺した(1972年 サンケイ新聞社 / 1980年2月 角川文庫)
- 同名異人の四人が死んだ(1973年 講談社 / 1978年9月 講談社文庫)
- かわいい目撃者(1973年 双葉社 / 1979年3月 集英社文庫)
- 白く重い血(1973年 実業之日本社 / 1980年11月 講談社文庫 / 1990年11月 集英社文庫)
- 片翼飛行(1974年 毎日新聞社 / 1977年5月 集英社文庫)
- 人面の猿(1975年 祥伝社ノン・ノベル / 1978年8月 集英社文庫 / 1991年12月 ケイブンシャ文庫)
- 折鶴の殺意(1975年 文藝春秋 / 1979年3月 文春文庫)
- 佐野洋の殺人レース ベストセラーズ 1975
- 牧場に消える(1975年8月 光文社カッパ・ノベルス / 1979年9月 文春文庫)
- 禁じられた手綱(1976年 集英社 1976 / 1982年9月 徳間文庫)
- 優雅な悪事(1976年 実業之日本社 / 1979年10月 集英社文庫)
- 七色の密室(1977年 実業之日本社/ 1980年5月 文春文庫)
- 美しい死刑(1978年 講談社 / 1983年1月 講談社文庫)
- 海を渡る牙(1978年10月 徳間書店 / 1985年9月 文春文庫) - 連作短編
- しかし殺人は…(1979年 実業之日本社 / 1982年4月 角川文庫 / 1994年10月 ケイブンシャ文庫)
- 空が揺れる日(1979年9月 光文社カッパ・ノベルス / 1983年10月 新潮文庫)
- 盗まれた嘘(1980年2月 光文社カッパ・ノベルス / 1984年10月 文春文庫 / 1997年8月 光文社文庫)
- 夜そして昼(1980年9月 朝日新聞社 / 1984年4月 角川文庫 / 1995年8月 ケイブンシャ文庫)
- 銀色の爪(1982年1月 集英社 / 1985年6月 集英社文庫 / 1993年11月 ケイブンシャ文庫)
- 深夜の近隣シリーズ
- 紙幣の散歩(1982年9月 朝日新聞社 / 1986年1月 角川文庫)
- 嫌いな名前(1982年11月 朝日新聞社 / 1986年3月 角川文庫)
- 檻の中の被害者(1982年5月 講談社ノベルス / 1985年7月 講談社文庫)
- 鏡の言葉(1983年 実業之日本社 / 1986年11月 角川文庫 / 1990年11月 集英社文庫)
- 突然の余白(1983年7月 カドカワノベルズ / 1986年6月 角川文庫)
- 北の事件簿(1983年2月 新潮社 / 1986年7月 新潮文庫)
- おとなの匂い(1984年1月 集英社 / 1986年9月 集英社文庫)
- D支局長の事件簿 推理“単身赴任の男"(1984年5月 講談社ノベルス) - 連作短編集
- 【改題】D支局長の事件簿(1987年7月 講談社文庫)
- 埋められた手紙(1984年9月 光文社文庫)
- 静かすぎる被告人(1985年11月 光文社)
- ひとり、そしてそれだけ(1986年4月 カドカワノベルズ / 1987年11月 角川文庫)
- 直前の声(1986年9月 光文社文庫)
- 羽田発SN9便(1988年3月 文藝春秋 / 1990年12月 文春文庫) - 連作短編集
- 元号裁判(1989年4月 文春文庫)
- 私兵刑事(1989年10月 光文社カッパ・ノベルス / 1993年4月 光文社文庫)
- 生きていた灰(1990年7月 講談社文庫【上・下】)
- 偽りの肌(1991年5月 光文社文庫)
- 卑劣な耳(1991年6月 新日本出版社【上・下】 / 1994年11月 講談社文庫【上・下】)
- 2(S+T)の物語(1994年1月 講談社文庫)
- 別人の旅 私的休暇白書(1994年2月 読売新聞社 / 1997年12月 光文社文庫) - 連作短編集
- 空飛ぶ名探偵カラスのコルブス大活躍(1994年6月 講談社青い鳥文庫) - ジュブナイル小説
- 検察審査会の午後(1995年5月 新潮社 / 1996年10月 新潮文庫 / 2008年10月 光文社文庫) - 連作短編集。テレビ東京の『事件・市民の判決』としてドラマ化された作品。
- 運ばれた危険(1995年5月 講談社文庫)
- 情事の事情(1995年12月 光文社カッパ・ノベルス / 1998年12月 光文社文庫)
- 正義同盟(1996年12月 実業之日本社 / 2000年1月 光文社文庫) - 連作短編集
- 感染性求愛症(1997年4月 光文社文庫)
- 風鈴教授シリーズ - 連作短編集
- 風鈴教授の優雅な推理(1999年7月 徳間文庫)
- 逆の関係 風鈴教授の性社会学(2001年9月 徳間文庫)
- わざわざの鎖(1999年10月 新潮社 / 2003年4月 徳間文庫) - 連作短編集
- 一人二役時代(2000年5月 光文社文庫) - 連作短編集
- 指の時代(2000年5月 講談社 / 2002年10月 講談社文庫)
- 喪服の折鶴(2001年11月 文春文庫)
- 墓苑とノーベル賞 岩中女史の生活記録(2011年9月 光文社文庫) - 連作短編集
評論・その他
編集- 推理日記
- 推理日記 佐野洋ミステリー論集(1976年 潮出版社)
- 【改題】推理日記 I(1984年9月 講談社文庫)
- 新推理日記 評論集(1980年9月 光文社)
- 【改題】推理日記 II(1986年9月 講談社文庫)
- 推理日記 part3(1984年1月 光文社)
- 【改題】推理日記 III(1988年12月 講談社文庫)
- 推理日記 part4(1986年7月 光文社)
- 【改題】推理日記 IV(1992年3月 講談社文庫)
- 推理日記 part5(1988年12月 講談社)
- 推理日記 part6(1992年4月 講談社)
- 【改題】推理日記 V(1995年8月 講談社文庫)- part 5 と 6 を収録
- 推理日記 part7(1995年1月 講談社)
- 推理日記 part8(1997年11月 講談社)
- 【改題】推理日記 VI(2002年4月 講談社文庫)- part 7 と 8 を収録
- 推理日記 part9(2001年1月 講談社)
- 推理日記 part10(2005年9月 講談社)
- 推理日記 part11(2008年9月 講談社)
- 推理日記FINAL(2012年12月 講談社)[10]
- 推理日記 佐野洋ミステリー論集(1976年 潮出版社)
- 死刑か無罪か えん罪を考える(1984年5月 岩波ブックレット) - 西嶋勝彦との共著
- 口紅と犯罪(1985年11月 角川文庫) - エッセイ集
- ミステリー三面鏡(1986年11月 徳間文庫)
- 檻の中の詩(うた)―ノンフィクション・布川事件(1993年11月 双葉社 / 1994年11月 双葉文庫 / 2002年3月 双葉文庫【増補版】)
- 「小の虫」の怒り(1993年11月 新日本出版社)
- 寄り道したり眺めたり(1994年6月 新日本出版社) - エッセイ集
- ゴルフ奥の細道(2003年7月 主婦の友社) - エッセイ
- ミステリーとの半世紀(2009年2月 小学館)
テレビ出演
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 卒業生紹介東京高等学校公式サイト
- ^ 「高松先生のこと」(『別冊文藝春秋』1963年)[要ページ番号]
- ^ a b 『ミステリーとの半世紀』(小学館)P.25-26
- ^ 『ミステリーとの半世紀』(小学館)P.130
- ^ マスコミ九条の会(よびかけ人はだれですか)
- ^ “戦後60年と向きあう/平和のための戦争展始まる”. www.jcp.or.jp. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “ニュースフラッシュ”. www.tokyo-doken.or.jp. 2024年3月2日閲覧。
- ^ 佐野洋氏死去 推理小説界の重鎮 Archived 2013年4月28日, at the Wayback Machine. 産経新聞2013年4月28日閲覧
- ^ 尾関章 (2010年9月30日). “ベスト・オブ…で佐野洋を読む”. BOOK.asahi.com. 2014年5月5日閲覧。
- ^ “40年書き続けられたミステリー評論の金字塔、完結”. 「週刊文春」編集部 (2013年2月10日). 2014年5月4日閲覧。