佐藤肇
日本の映画監督 (1929-1995)
佐藤 肇(さとう はじめ、男性、1929年〈昭和4年〉3月3日 - 1995年〈平成7年〉5月10日)は、日本の映画監督。埼玉県出身。
経歴・人物
編集1945年に福岡中学から満州医科大学予科に進むも、敗戦により帰国し、1947年に慶應義塾大学経済学部に進み、1952年(昭和27年)に卒業と同時に東映に入社。1960年(昭和35年)に『十七歳の逆襲 俺は昨日の俺じゃない』で監督デビュー。1960年代 - 1970年代に、怪奇・SF・アクション作品を多数手がける。
1966年(昭和41年)のSF映画『海底大戦争』や1968年(昭和43年)に発表したSFホラー『吸血鬼ゴケミドロ』は、海外でもクエンティン・タランティーノなどファンが多く、人気を博している。
インパクト重視の演出が得意で、特に『特捜最前線』では登場人物が狂乱状態に陥る演出を連発した。主なテレビ作品は他に『悪魔くん』、『キャプテンウルトラ』、『キイハンター』、『アイフル大作戦』など。
アニメ作品には宮崎駿のテレビシリーズを編集した、劇場版の1979年(昭和54年)の『未来少年コナン』がある。また、1970年(昭和45年)の手塚治虫原案・監督の映画『クレオパトラ』で、実写パート演出を務めている。
主な作品
編集映画
編集- 『十七才の逆襲 俺は昨日の俺じゃない』(1960年)
- 『逆襲の街』(1961年)
- 『八人目の敵』(1961年)
- 『考える葉』(1962年)
- 『警視庁物語 ウラ付け捜査』(1963年)
- 『警視庁物語 十代の足どり(1963年)
- 『散歩する霊柩車』(1964年)
- 『怪談せむし男』(1965年)
- 『海底大戦争』(1966年)
- 『黄金バット』(1966年)
- 『吸血鬼ゴケミドロ』(1968年)
- 『未来少年コナン』(1979年)
テレビ
編集- 『悪魔くん』(1966年、NETテレビ)
- 『キャプテンウルトラ』(1967年、TBSテレビ)
- 『ローンウルフ 一匹狼』(1967年、日本テレビ放送網)
- 『刑事さん』(1968年、NETテレビ)
- 『ザ・ガードマン』(1968年、TBSテレビ)
- 『キイハンター』(1968〜1973年、TBSテレビ)
- 『アイフル大作戦』(1973年、TBSテレビ)
- 『バーディー大作戦』(1974〜1975年、TBSテレビ)
- 『夜明けの刑事』(1974〜1977年、TBSテレビ)
- 『Gメン75』(1975~1977年、TBSテレビ)
- 『影同心』(1975年、毎日放送)
- 『影同心II』(1975年、毎日放送)
- 『新・二人の事件簿 暁に駆ける』(1976〜1977年、朝日放送、NETテレビ、名古屋テレビ放送、北海道テレビ放送、東日本放送、広島ホームテレビ、瀬戸内海放送、九州朝日放送)
- 『コードナンバー108 7人のリブ』(1976年、関西テレビ放送)
- 『特捜最前線』(1977〜1981年、テレビ朝日)
- 土曜ワイド劇場『吸血鬼ドラキュラ神戸に現わる』(1979年、テレビ朝日)
- 傑作推理劇場『魔少年』(1980年、テレビ朝日)
- 土曜ワイド劇場『悪魔の花嫁 呪われた百物語』(1980年、テレビ朝日)
- 『ザ・ハングマン』(1980〜1981年、朝日放送)
- ドラマ・人間『名古屋・女子大生誘拐殺人事件』(1981年、テレビ朝日)
- 傑作推理劇場『死ぬより辛い』(1981年、テレビ朝日)
- 土曜ワイド劇場『先妻の亡霊と闘う新妻』(1981年、テレビ朝日)
- 火曜サスペンス劇場『乱れからくり ねじ屋敷連続殺人事件』(1982年、日本テレビ放送網)
- 土曜ワイド劇場『新婚探偵!謎の観覧車の女』(1982年、テレビ朝日)
- 『呪われた花嫁』(1984年、フジテレビ)
訳書
編集- 『地上最強の美女バイオニック・ジェミー』(1)「還ってきたジェミー」 著:アイリーン・ロットマン(1977年、三笠書房)
出典・参考文献
編集- 黒井和男『日本映画・テレビ監督全集』キネマ旬報社、1988年12月、183 - 184頁。ISBN 487376033X。
- 『映像メディア作家人名事典』日外アソシエーツ、1991年11月12日、278頁。ISBN 4816911111。
- 『日本映画人名事典 監督篇』キネマ旬報社、1997年11月、377頁。ISBN 4873762081。
外部リンク
編集- 佐藤肇 - allcinema
- 佐藤肇 - KINENOTE
- 佐藤肇 - 日本映画データベース
- Hajime Satô - IMDb