三谷隆正
1889-1944, 法学者。『信仰の論理』 『国家哲学』『法律哲学原理』など著。
来歴
編集京都府与謝郡弓木村(現・与謝郡与謝野町)出身で、横浜で生糸商をしていた三谷宗兵衛の長男として生まれる。 明治学院在学中、異母姉三谷民子(のち女子学院院長)の影響でクリスチャンとなった。父の事業破産によって、第一高等学校在学中から住み込みの家庭教師として自活。
東京帝国大学在学中より、内村鑑三に師事。1915年に大学を卒業すると、法制とドイツ語の教授として第六高等学校に赴任。1924年に病で長女と妻を相次いで失う。1926年に六高を辞して上京、千駄ヶ谷教会に長老として参加。1927年から第一高等学校教授となり、法制とドイツ語を担当。数度にわたる帝国大学教授就任への誘いを断り続け、1942年に講師を辞するまで一高に勤務。温厚な人柄で知られ、一高の良心と謳われた。墓所は多磨霊園。
家族・親族
編集著書
編集- 『信仰の論理』 岩波書店、1926 のち新教出版社
- 『国家哲学』 日本評論社、1929 のち現代教養文庫
- 『問題の所在』 一粒社、1929
- 『法律哲学原理』 岩波書店、1935
- 『アウグスチヌス』 三省堂、1937 のち現代教養文庫
- 『幸福論』近藤書店、1944 のち新教出版社。岩波書店、1981/岩波文庫、1992
- 『知識・信仰・道徳』近藤書店、1948 のち新教出版社
- 『世界観・人生観』近藤書店、1948
- 『法と国家』 近藤書店、1949
- 『三谷隆正全集』岩波書店 全5巻、1965-66
- 「1 信仰の論理、問題の所在、アウグスティヌス」
- 「2 知識・信仰・道徳、幸福論」
- 「3 国家哲学、法律哲学原理、法と国家」
- 「4 世界観・人生観、神の国と地の国」
- 「5 信仰と生活、書簡、英文、年譜」