レッド・ドラゴン (映画)
アメリカ合衆国の映画作品
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『レッド・ドラゴン』(Red Dragon)は、2002年のアメリカ映画。トマス・ハリスの小説『レッド・ドラゴン』の2度目の映画化である。ハンニバル・レクター博士シリーズ4部作のうちの3作目。アカデミー賞受賞作品となった『羊たちの沈黙』で登場するFBI捜査官クラリス・スターリングに出会う直前までを映像化している。
レッド・ドラゴン | |
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Red Dragon | |
監督 | ブレット・ラトナー |
脚本 | テッド・タリー |
原作 |
トマス・ハリス 『レッド・ドラゴン』 |
製作 |
ディノ・デ・ラウレンティス マーサ・デ・ラウレンティス |
製作総指揮 | アンドリュー・Z・デイヴィス |
出演者 |
アンソニー・ホプキンス エドワード・ノートン レイフ・ファインズ ハーヴェイ・カイテル エミリー・ワトソン メアリー=ルイーズ・パーカー フィリップ・シーモア・ホフマン アンソニー・ヒールド |
音楽 | ダニー・エルフマン |
撮影 | ダンテ・スピノッティ |
編集 | マーク・ヘルフリッチ |
製作会社 |
ユニバーサル映画 Imagine Corporation |
配給 |
ユニバーサル映画 UIP |
公開 |
2002年9月30日 2003年2月8日 |
上映時間 | 124分 |
製作国 |
アメリカ合衆国 ドイツ |
言語 | 英語 |
製作費 | $78,000,000[1] |
興行収入 |
$209,196,298[1] 22.0億円[2] |
前作 | ハンニバル |
次作 | ハンニバル・ライジング |
あらすじ
編集1980年ボルチモア。FBI捜査官ウィル・グレアム(エドワード・ノートン)は、犯罪精神医学の権威ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)の起こす連続殺人事件を追っていた。レクターの逮捕にこぎつけたものの、ウィルはレクターにナイフで腹部を刺され生死の境を彷徨うほどの重傷を負う。
3年後、FBIを退職しフロリダ州マラソンの海辺で暮らすウィルのもとへ、元上司ジャック・クロフォード(ハーヴェイ・カイテル)が訪ねてくる。アラバマ州バーミングハムとジョージア州アトランタで起きた連続一家惨殺事件の捜査協力を依頼されたウィルは、期間限定で現場へ復帰する。捜査を始めたウィルは、収監されていたレクターに助言を求めることを決める。
一方、荒れ果てた屋敷に一人住むビデオ加工技師フランシス・ダラハイド(レイフ・ファインズ)、通称ミスター・Dは自身の障害や、厳格な祖母に支配された生い立ちからくるトラウマに悩まされ、自らを脱却し超越することを望んでいた。
キャスト
編集役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
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ソフト版 | テレビ東京版 | ||
ハンニバル・レクター | アンソニー・ホプキンス | 麦人 | 石田太郎 |
ウィル・グレアム | エドワード・ノートン | 井上倫宏 | 小森創介 |
フランシス・ダラハイド | レイフ・ファインズ | 小杉十郎太 | てらそままさき |
ジャック・クロフォード | ハーヴェイ・カイテル | 池田勝 | 有川博 |
リーバ・マクレーン | エミリー・ワトソン | 山像かおり | 坪井木の実 |
モリー・グレアム | メアリー=ルイーズ・パーカー | 安藤麻吹 | 日野由利加 |
フレディ・ラウンズ(新聞記者) | フィリップ・シーモア・ホフマン | 塩屋浩三 | |
フレデリック・チルトン博士 | アンソニー・ヒールド | 小島敏彦 | 堀勝之祐 |
ロイド・ボーマン | ケン・レオン | 青木誠 | |
バーニー・マシューズ | フランキー・フェイソン | 茶風林 | 手塚秀彰 |
ジョシュ・グレアム | タイラー・パトリック・ジョーンズ | 乾政子 | 川庄美雪 |
チャールズ・リーズ | トム・ベリカ | 楠大典 | |
ヴァレリー・リーズ | マルグリット・マッキンタイア | 小池亜希子 | |
ビリー・リーズ | トミー・カーティス | 戸田亜紀子 | |
ショーン・リーズ | ジョーダン・グルーバー | 浅井清己 | |
スージー・リーズ | モーガン・グルーバー | 椿理沙 | |
幼いフランシスの声 | アレックス・D・リンツ | 川名真知子 | |
バイロン・メトカーフ | ウィリアム・ラッキング | 辻親八 | |
ダラハイドの祖母の声 | エレン・バースティン (ノンクレジット) |
寺島信子 | |
ラルフ・マンディ | フランク・ホエーリー (ノンクレジット) |
茶風林 | 多田野曜平 |
プリンシ博士 | 手塚秀彰 | ||
スプリングフィールド | 石田圭祐 | ||
長官 | 水野龍司 | ||
カッツ | 野沢由香里 | ||
ハズラー | 山戸恵 | ||
ドラゴンの声 | フランク・ランジェラ (出演シーンカット) |
- テレビ東京版吹き替え - 初回放送2006年10月5日 21:00-23:14『木曜洋画劇場』
評価
編集レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは191件のレビューで支持率は69%、平均点は6.40/10となった[3]。Metacriticでは36件のレビューを基に加重平均値が60/100となった[4]。
作品解説
編集- 小説と同様に18世紀の画家ウィリアム・ブレイクの絵画『巨大な赤い龍と太陽を着た女』に敵役ダラハイドの着想を得ており、劇中では実際に同絵画と同絵画が収蔵されているブルックリン美術館も登場する。
- オープニングの演奏会のシーンで演奏されている楽曲は、フェリックス・メンデルスゾーンの『夏の夜の夢』(作品61, MWV M 13)第1曲「スケルツォ」である。
- 映画化にあわせ『レッド・ドラゴン シナリオ・ブック』(テッド・タリー脚色、高見浩訳、新潮文庫)が刊行された。なお原作訳書はハヤカワ文庫で刊行。
脚注
編集- ^ a b “Red Dragon (2001)”. Box Office Mojo. 2010年3月26日閲覧。
- ^ 2003年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
- ^ "Red Dragon". Rotten Tomatoes (英語). Fandango Media. 2022年12月20日閲覧。
- ^ "Red Dragon" (英語). Metacritic. Red Ventures. 2022年12月20日閲覧。
関連項目
編集- ラルース料理 大辞典
- ウィリアム・ブレイク
- 巨大な赤い龍と太陽の衣をまとった女
- ブルックリン美術館
- 刑事グラハム/凍りついた欲望 - 同一原作の映画化。