レジェンズ・フットボール・リーグ
レジェンズ・フットボール・リーグ(Legends Football League, LFL)は、アメリカ合衆国で行われている女性によるインドア・アメリカンフットボールのリーグ。2020年からの名称は、エクストリーム・フットボール・リーグ(Extreme Football League)、通称 Xリーグ(X League)。7人制のアメリカンフットボールで、ユニフォームがブラジャーとパンティーのランジェリー(下着)風である。2012年現在、アメリカ合衆国など45カ国以上で放送されている[1][2]。
エクストリーム・フットボール・リーグ Extreme Football League | |
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今シーズン・大会: 2022 | |
前身 | ランジェリー・フットボール・リーグ (2009–2012) レジェンズ・フットボール・リーグ (2013–2019) |
競技 | 女子アメリカンフットボール |
創立 | 2009年 |
代表 | ミッチ・モルタザ(Mitch Mortaza) |
開始年 | 2009年 |
参加チーム | 8(アメリカ合衆国) |
国 | アメリカ合衆国 |
公式サイト | https://xleague.live/en |
2012年8月にLFLカナダも開始し、2013年12月にはLFLオーストラリアへ、2014年にヨーロッパへ拡張予定。さらに2014年には4地域の優勝チームが世界一を競う「LFLワールドボウル」の開始を予定していた。LFLワールドボウルの第1回大会はブラジル・サンパウロで2014年7月19日に予定されていた[3]。
2012年までは「ランジェリー・フットボール・リーグ(Lingerie Football League)」と言う名称だったが、2013年シーズンに「レジェンズ・フットボール・リーグ(Legends Football League)」へ改称された。略称は共に「LFL」。
2020年シーズンから、リーグ名を「エクストリーム・フットボール・リーグ(Extreme Football League)」へ、通称を「Xリーグ(X League)」へ改称[4][5]。なお、日本の社会人アメリカンフットボールリーグも「Xリーグ」の名を冠して運営されているが、両リーグは独立した別組織であり関係性はない[6]。
歴史
編集2004年の第38回スーパーボウルのハーフタイムショーの時間にぶつけるように合わせ、初めてランジェリーボウルが開催され全米の数百万人にペイ・パー・ビューで視聴された[7]。 2005年にはデニス・ロッドマンがリーグのコミッショナーに就任した[8]。
2009年の第7回ランジェリーボウル大会(Lingerie Bowl VII (2010))からランジェリー・フットボール・リーグ(LFL)が始まり[9]、リーグ最初のシーズンは9月4日に開幕した[10][11]。リーグのオフィスはカリフォルニア州ウェスト・ハリウッドにある。 テレビ放送はマイネットワークTVによって行われている。日本では2011年よりWOWOWが放映権を取得して放送された。
2012年6月15日、ユークスがリーグからライセンス許諾を受けて、ゲーム化権を取得したことを発表した[1][2]。
2013年に「ランジェリー・フットボール・リーグ」から「レジェンズ・フットボール・リーグ」(略称は同じ、LFL)へと改称され[9]、大会名も「ランジェリーボウル」から「レジェンズ・カップ」(Legends Cup)に変更された。そしてリーグ10周年を迎えた2019年を最後に解散。翌2020年から「エクストリーム・フットボール・リーグ」(Xリーグ)として再出発することになった[6]。
プレースタイル
編集インドアフットボールと同様のフルコンタクト方式で対戦する。選手はヘルメット、ショルダーパッド、エルボーパッド、ニーパッド、ガーター、スポーツブラ、パンティーを身につける。
試合は4クォーター制[12]。攻撃側は4回の攻撃でファーストダウンの獲得を目指す。フィールドゴールはなく、第4ダウンでも基本的には攻撃を続けるが、自陣10ヤード以内の場合はパントが可能。タッチダウンを決めた後はエクストラポイントとして、1ポイントコンバージョンで1ヤード地点からの攻撃か、2ポイントコンバージョンで3ヤードからの攻撃を行うことができる。
アリーナフットボールや他のリーグで見られる8人制とは異なり両チームからは7人ずつの選手が出場しコンチネンタル・インドアフットボールリーグと同じ50ヤードのフィールドで対戦する。各チームは20人の選手を登録することができるが1試合に出場できるのは14人までである。そのため通常3,4人の選手がオフェンス、ディフェンスの両方でプレーする。
一般的な攻撃側のフォーメーションはQB1人、RB2人、センター1人、WR3人である。一方一般的な守備側のフォーメーションはディフェンスライン2人、ラインバッカー2人、コーナーバック2人、セイフティ1人である。
フィールドはエンドゾーンからエンドゾーンが50ヤード、幅が30ヤード、エンドゾーンの深さは8ヤードであり他のインドアリーグと概ね同じである[13]。
各クォーターはそれぞれ10分間でハーフタイムが12分の長さである。同点で終了した場合は8分間のサドンデスルールの延長が行われる。
所属選手の大部分は大学またはセミプロレベルでのスポーツ経験のある選手で陸上競技、テニス、バレーボール、ソフトボール、サッカー、バスケットボール、ボディビルディングの経験があり、セミプロレベルでフットボール経験のある選手もいる。
ユニフォーム
編集リーグ開始当初の特徴的なユニフォームは、保護というより露出度が高く、装飾としてレース、リボン、ガーターが加えられていて、メディアによって日常的に批判された。選手たちはユニフォームの使用について、陸上競技のユニフォームやビーチバレーのビキニとカバー範囲が似ていることを比較し、賛も否も両論あった。安全性に関しては選手から多くの苦情を受けた[14]。肌をほとんど覆わないため、選手たちは怪我をしやすかった[15]。
2013年にレジェンド・フットボール・リーグに改称し、ランジェリーの代わりに「パフォーマンスアパレル」を着用することを発表、また肩パットは選手たちをより保護するためのものに再設計した。しかし、全体の見た目としては以前と変わらず、露出度は高かった[16]。2014年からは、より伝統的なアクティブウェアに近い、バレーボール選手に似たユニフォームに変更し、リボンを上下の前面の靴ひもに置き換えた[17]。
2016年には新色ユニフォームを発表。背番号とロゴはこれまで縫い付けられていたのに対し、ユニフォームにプリントされた。さらに、リーグはチームが迷彩柄か黒のオルタネートを選択できるようにすることも発表した[18]。2017年、ホーム最終戦で通常のビキニボトムの代わりにロングパンツのユニフォームも追加された[19]。2020年、リーグはフルパッドを備えた新しいユニフォームを導入[20]したが、COVID-19のパンデミックに伴いスタートは延期され、2022年6月10日から再始動となった[21]。
加盟チーム
編集現在のチーム
編集チーム名 | 英文チーム名 | 本拠地 | スタジアム | 第1シーズン[22] |
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アリゾナ・レッドデビルズ | Arizona Red Devils | アリゾナ州スコッツデール | スコッツデール・スタジアム | 2022 |
アトランタ・エンパイヤー | Atlanta Empire | ジョージア州ダルース | インフィニットエナジー・アリーナ | |
オースティン・サウンド | Austin Sound | テキサス州シーダーパーク | H-E-Bセンター | |
シカゴ・ブリッツ | Chicago Blitz | イリノイ州ロックフォード[23] | BMOハリスバンク・センター | |
デンバー・ラッシュ | Denver Rush | コロラド州デンバー | デンバー・コロシアム | |
カンザスシティー・フォース | Kansas City Force | ミズーリ州インディペンデンス | ケーブルダーマー・アリーナ | |
ロサンゼルス・ブラックストーム | Los Angeles Black Storm | カリフォルニア州オンタリオ | トヨタ・アリーナ | |
シアトル・サンダー | Seattle Thunder | ワシントン州ケント | ショーウェア・センター |
過去のチーム
編集- LFL アメリカ合衆国
チーム名 | スタジアム | 本拠地 | 加盟年 |
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イースタン・カンファレンス | |||
アトランタ・スチーム | アリーナ・アット・グウィネット・センター | ジョージア州ダルース | 2013年 |
シカゴ・ブリス | シアーズ・センター | イリノイ州ホフマン・エステーツ | 2009年 |
オマハ・ハート | ラルストン・アリーナ | ネブラスカ州オマハ | 2013年 |
ニューイングランド・リバティ | ベライゾンワイアレス・アリーナ | ニューハンプシャー州マンチェスター | 2016年 |
ウェスタン・カンファレンス | |||
オースティン・アコースティク | シダー・パーク・センター | テキサス州オースティン | 2016年 |
ダラス・デザイア | ドクターペッパー・アリーナ | テキサス州フリスコ | |
ロサンゼルス・テンプテーション | シチズンズ・ビジネス・バンク・アリーナ | カリフォルニア州オンタリオ | 2009年 |
シアトル・ミスト | ショーウェア・センター | ワシントン州ケント |
注1 加盟時はフロリダ州タンパを本拠とする「タンパ・ブリーズ」で、2011年より本拠地を移動。
- LFL カナダ
チーム名 | スタジアム | 本拠地 | 加盟年 |
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LFLカナダ | |||
BCエンジェルズ | アボッツフォード・エンターテイメント&スポーツセンター | ブリティッシュコロンビア州アボッツフォード | 2012年 |
カルガリー・フィリーズ | スタンピード・コラール・アリーナ | アルバータ州カルガリー | 2013年 |
レジャイナ・レイジ | ブラント・センター | サスカチュワン州レジャイナ | 2012年 |
サスカトゥーン・サイレンズ | クレジット・ユニオン・センター | サスカチュワン州サスカトゥーン |
LFL アメリカ合衆国
編集2009-2010シーズン
編集10チームがシーズン争いをすることが発表された[24]。リーグ戦は2009年9月4日から2010年1月29日までの毎週金曜日に同じカンファレンスのチーム同士がホーム・アンド・アウェーで2試合ずつ合計4試合戦う[25]。各カンファレンスの上位2チームは2月4日にマイアミで行われるプレーオフに出場しその勝者が2月6日に行われる第7回ランジェリーボウルに出場した。ロサンゼルス・テンプテイションがシカゴ・ブリスを27-14で破り優勝した[26]。
2010-2011シーズン
編集2010-2011シーズンは新たにオーランド・ファンタジー、ボルチモア・チャームが加わることとなり、未勝利に終わったニューヨーク・マジェスティ、デンバー・ドリームが外れることとなった。
2010年6月10日、メキシコのモントレーでオールスターゲームが行われイースタン・カンファレンスがウェスタン・カンファレンスを36-14で破った。2011年のランジェリー・ボウルはラスベガスで第45回スーパーボウルのハーフタイムの時間にぶつけて行われた。
画像
編集-
シアトル・ミストの選手たち(右側の黒いヘルメット)とサンディエゴ・セダクション(白のヘルメット)の試合
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パスを投げようとするシアトル・ミストのクォーターバック、ナターシャ・リンゼイ
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サインを送るシカゴ・ブリスのクォーターバック、エレ・カルタビアーノ
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シアトル・ミストのトレーニング風景(2009)
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シアトル・ミストのトレーニング風景(2009)
日本人選手
編集脚注
編集- ^ a b “ユークスが“ランジェリー・フットボール・リーグ”のゲーム化権を取得”. ファミ通 (2012年6月15日). 2012年7月1日閲覧。
- ^ a b “すごいものが上陸しそう。ユークス,米国発の激しくセクシーな人気スポーツ「ランジェリー・フットボール・リーグ」のゲーム化権を獲得”. 4Gmaer.net (2012年6月15日). 2012年7月1日閲覧。
- ^ LFL ANNOUNCES PLANS TO PREMIERE LEAGUES IN EUROPE, CANADA AND AUSTRALIA ALONGSIDE US LEAGUE [1]
- ^ “BREAKING: Legends Football League Shuts Down After 10 Years of Service” (英語). Total Pro Sports (2019年12月14日). 2019年12月31日閲覧。
- ^ “X LEAGUE | EXTREME FOOTBALL LEAGUE” (英語). 2019年12月31日閲覧。
- ^ a b 三尾圭(スポーツフォトジャーナリスト) (2019年12月24日). “【アメフト】Xリーグがアメリカにも誕生!?”. Yahoo!ニュース. Yahoo! JAPAN. 2021年2月9日閲覧。
- ^ “Lingerie Bowl 2010 To Air During Super Bowl Half-time Show”. NowPublic (2010年2月4日). 2010年8月8日閲覧。
- ^ “Lingerie Bowl III Commissioner Dennis Rodman Announces Celebrity-Studded Line-Up and Issues a Challenge to NFL Commissioner Paul Tagliabue”. findarticles.com (2005年10月). 2012年7月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年8月8日閲覧。
- ^ a b “Legends Football League (Lingerie Football League (LFL))”. LFL US. 2022年8月23日閲覧。
- ^ “下着女性の「ランジェリー・フットボール・リーグ」が開幕”. ロイター (2009年9月4日). 2010年5月21日閲覧。
- ^ “下着姿の「ランジェリーフットボールリーグ」、米国で開幕”. AFP (2009年9月7日). 2010年2月8日閲覧。
- ^ https://lflus.com/lfl-101
- ^ “Lingerie football coming to Charlotte in 2010”. News 14 Carolina (2009年5月4日). 2009年5月5日閲覧。
- ^ MOORE, By JIM (2009年4月23日). “Go 2 Guy: Mist brings stripped-down version of football to Seattle” (英語). Seattle Post-Intelligencer. 2024年11月22日閲覧。
- ^ “Ex-Lingerie player stumps for women’s football safety” (英語). Las Vegas Review-Journal (2013年11月26日). 2024年11月22日閲覧。
- ^ Goldman, Leah. “The New Uniforms For Legends Football League Are Still Basically Lingerie” (英語). Business Insider. 2024年11月22日閲覧。
- ^ Goldman, Leah. “The New Uniforms For Legends Football League Are Still Basically Lingerie” (英語). Business Insider. 2024年11月22日閲覧。
- ^ “LEGENDS FOOTBALL LEAGUE AND SLEEFS TEAM ON LANDMARK ON-FIELD ARMOUR DEAL - LFL360”. web.archive.org (2017年4月28日). 2024年11月22日閲覧。
- ^ “Home” (英語). 2LF-360. 2024年11月22日閲覧。
- ^ X League (2020-08-18), X LEAGUE UNVEILS OFFICIAL 2021 UNIFORM 2024年11月22日閲覧。
- ^ “X LEAGUE | EXTREME FOOTBALL LEAGUE”. web.archive.org (2021年5月19日). 2024年11月22日閲覧。
- ^ [2]
- ^ “New Chicago women's football team to play its first game in Rockford”. WTVO (March 1, 2022). Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
- ^ http://www2.tbo.com/content/2008/apr/24/241734/lingerie-football-league-has-tryouts-tampa-team/
- ^ Hamnik, Al (2010年2月2日). “Wiping that LFL smirk off smug faces”. The Northwest Indiana Times 2010年8月8日閲覧。
- ^ Perlas, Eddie (2010年2月8日). “Chicago Bliss Fall in Lingerie Bowl”. NBC Chicago 2010年8月8日閲覧。
- ^ マネー現代編集部 (2020年8月1日). ““下着に防具”でガチ競技…!「ランジェリー・フットボール」を全米が切望するワケ ─「コロナで中止は絶対に避けたい…」”. マネー現代. 講談社. 2021年1月16日閲覧。
- ^ “鈴木と濱口「絶対に勝つ」:全米制覇へ意気込む日本人2人 ─ 28日、女子スーパーボウル”. 羅府新報社 (2018年7月24日). 2021年2月4日閲覧。
- ^ “リーグ初の日本人選手誕生:女子プロアメフトの濵口芙由紀”. 羅府新報 Rafu Shimpo. 羅府新報社 (2019年3月13日). 2021年1月18日閲覧。
- ^ “戦いの場求めた新天地でデビュー:二刀流で挑む濵口芙由紀 ─ 輝き始めた弁護士フットボーラー”. 羅府新報 Rafu Shimpo. 羅府新報社 (2019年4月11日). 2021年1月16日閲覧。
- ^ 三尾圭(スポーツフォトジャーナリスト) (2019年3月27日). “日本人初のランジェリー・フットボール選手が誕生!”. Yahoo!ニュース. Yahoo! JAPAN. 2021年1月17日閲覧。
- ^ 濱口芙由紀 (20 March 2019). 【遂に正式契約!】日本人初レジェンズ・フットボール・リーグとの契約選手!Vol.2 (YouTube). 「Betty and Fuyuki」(鈴木弘子, 濱口芙由紀). 2021年1月19日閲覧。
- ^ 内田暁(フリーランスライター) (2019年4月16日). “痛みと夢に導かれ――日本人初のランジェリー・フットボールプレーヤー、濱口芙由紀の数奇な人生”. Yahoo!ニュース. Yahoo! JAPAN. 2021年1月18日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- Landing - X League - Xリーグ公式サイト
- LFL US - Legends Football League (Lingerie Football League (LFL)) - LFL公式サイト
- Legends Football League - Women of the Gridiron - ウェイバックマシン(2018年2月24日アーカイブ分) - レジェンズ・フットボール・リーグ
- LINGERIE FOOTBALL LEAGUE / LINGERIE BOWL FRANCHISE - TRUE FANTASY FOOTBALL - ウェイバックマシン(2012年7月7日アーカイブ分) - ランジェリー・フットボール・リーグ
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- LFL - ランジェリー・フットボール・リーグ 写真特集 - ウェイバックマシン(2016年3月4日アーカイブ分) - 時事ドットコム
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