マウレン・マギ
マウレン・イーガ・マギ(Maurren Higa Maggi、1976年6月25日 - )は、ブラジルの女子陸上競技選手。2008年北京オリンピック女子走幅跳の金メダリストである。サンパウロ州サンカルロス出身。
| |||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
選手情報 | |||||||||||||||
フルネーム | マウレン・イーガ・マギ | ||||||||||||||
国籍 | ブラジル | ||||||||||||||
種目 | 走幅跳、100m障害走 | ||||||||||||||
生年月日 | 1976年6月25日(48歳) | ||||||||||||||
生誕地 | サンパウロ州サン・カルロス | ||||||||||||||
身長 | 173cm | ||||||||||||||
体重 | 65kg | ||||||||||||||
自己ベスト |
走幅跳:7m26(1999年) 100mH :12秒71(2001年) | ||||||||||||||
| |||||||||||||||
編集 |
経歴
編集マギは、走幅跳、100mハードルを専門とする選手である。1997年に、南米選手権の走幅跳を制し、100mハードルでは2位となる。1999年の南米選手権では、この両種目で2冠を達成。このときの走幅跳の優勝記録7m26は現在でも南米レコードとなっている[1]。また、同年のパンアメリカン競技大会でも走幅跳で優勝し、100mハードルでも2位となっている。しかし、8月に行われた世界選手権は走幅跳で6m68で8位、100mハードルは二次予選で敗退した。
2000年に初めて出場したオリンピックでは走幅跳に出場したが、けがのため6m35しか跳べず予選敗退となった。しかし、2001年の南米選手権では2年前と同じく2冠を達成。このときの100mハードルの優勝記録12秒71は現在でも南米レコードとなっている[2]。また、同年のユニバーシアードでも走幅跳で金、100mハードルで銀メダルを獲得した。
また、このほかにも2000年、2002年のイベロ・アメリカン選手権の走幅跳で2連覇。2003年の世界室内陸上選手権の走幅跳で銅メダルを獲得。同年には三段跳で14m53の南米新記録を樹立した。
ところが、2003年6月に行われたドーピングテストで、マギから筋肉増強剤が検出された。マギは治療用の軟膏によるものと主張したが、国際陸連はマギに対し2年間の出場停止を言い渡した。しかし、マギはこの間に、FIドライバーのアントニオ・ピッツォニアと結婚し妊娠。2004年12月には娘を出産した。
出場停止が解け、マギは2006年から競技に復帰。2006年の南米選手権、2007年のパンアメリカン競技大会の走幅跳と連勝。同年の大阪の世界選手権では6位に終わったものの、2008年の世界室内選手権では6m89の室内南米新記録で銀メダルを獲得した。
2008年には2大会ぶりとなる北京オリンピックに出場。1回目に7m04の跳躍を行いトップに立つと、この記録に追いつく選手はおらず、最終跳躍で、前回アテネ大会の金メダリストのロシアのタチアナ・レベデワに7m03と1cmまで追い上げられたものの、マギの金メダルが確定した。
自己ベスト
編集- 100mハードル - 12秒71 (2001年5月19日)
- 走幅跳 - 7m26 (1999年6月26日)
- 三段跳 - 14m53 (2003年4月27日)
主な実績
編集年 | 大会 | 場所 | 種目 | 結果 | 記録 |
---|---|---|---|---|---|
1997 | 南米選手権 | マル・デル・プラタ(アルゼンチン) | 100mハードル | 2位 | 13秒65 |
1997 | 南米選手権 | マル・デル・プラタ(アルゼンチン) | 走幅跳 | 1位 | 6m54 |
1999 | 南米選手権 | サンタフェデボゴタ(コロンビア) | 100mハードル | 1位 | 13秒05 |
1999 | 南米選手権 | サンタフェデボゴタ(コロンビア) | 走幅跳 | 1位 | 7m26 |
1999 | ユニバーシアード | パルマ(スペイン) | 走幅跳 | 3位 | 6m58 |
1999 | パンアメリカン競技大会 | ウィニペグ(カナダ) | 100mハードル | 2位 | 12秒86 |
1999 | パンアメリカン競技大会 | ウィニペグ(カナダ) | 走幅跳 | 1位 | 6m59 |
1999 | 世界陸上選手権 | セビリヤ(スペイン) | 100mハードル | 7位 | 13秒10(qf) |
1999 | 世界陸上選手権 | セビリヤ(スペイン) | 走幅跳 | 8位 | 6m68 |
2000 | オリンピック | シドニー(オーストラリア) | 走幅跳 | 25位 | 6m35 |
2001 | 南米選手権 | マナウス(ブラジル) | 100mハードル | 1位 | 12秒71 |
2001 | 南米選手権 | マナウス(ブラジル) | 走幅跳 | 1位 | 6m69 |
2001 | 世界陸上選手権 | エドモントン(カナダ) | 100mハードル | 5位 | 13秒16 |
2001 | 世界陸上選手権 | エドモントン(カナダ) | 走幅跳 | 7位 | 6m73 |
2001 | ユニバーシアード | 北京(中国) | 100mハードル | 2位 | 13秒13 |
2001 | ユニバーシアード | 北京(中国) | 走幅跳 | 1位 | 6m83 |
2002 | IAAFグランプリファイナル | パリ(フランス) | 走幅跳 | 1位 | 7m02 |
2002 | IAAF陸上ワールドカップ | マドリッド(スペイン) | 走幅跳 | 2位 | 6m81 |
2003 | 世界室内陸上選手権 | バーミンガム(イギリス) | 走幅跳 | 3位 | 6m70 |
2006 | 南米選手権 | トゥンハ(コロンビア) | 走幅跳 | 1位 | 6m86 |
2007 | パンアメリカン競技大会 | リオデジャネイロ(ブラジル) | 走幅跳 | 1位 | 6m84 |
2007 | 世界陸上選手権 | 大阪(日本) | 走幅跳 | 6位 | 6m80 |
2007 | 世界陸上選手権 | 大阪(日本) | 三段跳 | -(q) | DNS |
2008 | 世界室内陸上選手権 | バレンシア(スペイン) | 走幅跳 | 2位 | 6m89 |
2008 | オリンピック | 北京(中国) | 走幅跳 | 1位 | 7m04 |
- qfは2次予選、qは予選
脚注
編集外部リンク
編集- マウレン・マギ - ワールドアスレティックスのプロフィール
- マウレン・マギ - Olympedia
- TBS「世界陸上ベルリン」 マウレン・マギ