ボーン・ディス・ウェイ
『ボーン・ディス・ウェイ』 (Born This Way) は、アメリカ合衆国のミュージシャン、レディー・ガガの2枚目のスタジオ・アルバム。このアルバムは2011年5月23日にインタースコープ・レコードより公式にリリースされた。アルバムは「自分のアートの表現」という部分からインスピレーションを得ており、収録された楽曲には同性愛や宗教といったテーマが包括されている。音楽性的に、このアルバムは1980年代から1990年代以前のコンテンポラリー・ポップスからの高影響を受けているほか、その他ヘビー・メタルやオペラ、ジャズといった要素を含む、異なる音楽ジャンルからの融合もみられている。
『ボーン・ディス・ウェイ』 | ||||
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レディー・ガガ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
2010; Studio Bus Abbey Road Studios Germano Studios Studio at the Palms Gang Studios Tour Bus in Europe Studios 301 Miami Beach Sing Sing Studios Paradise Studios Mechaniche Studio Living Room Studios Warehouse Productions Allertown Hill[1] | |||
ジャンル | ポップ、 ダンス、 エレクトロニカ | |||
時間 | ||||
レーベル |
ストリームライン インタースコープ コン・ライヴ | |||
プロデュース |
DJ Snake DJホワイト・シャドウ フェルナンド・ギャリベイ レディー・ガガ ロバート・ジョン・マット・ラング ヤッパ・ローアセン レッドワン クリントン・スパークス | |||
チャート最高順位 | ||||
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ゴールドディスク | ||||
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レディー・ガガ アルバム 年表 | ||||
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『ボーン・ディス・ウェイ』収録のシングル | ||||
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『ボーン・ディス・ウェイ』は、ガガやフェルナンド・ガリバイ、レッドワン、ヤップ・ラウセン、DJホワイト・シャドウなどによって製作、プロデュースされた。ガガが初めてこのアルバムについて言及したのは2010年初頭で、同年9月に開催された2010年のMTV・ビデオ・ミュージック・アワードで最優秀年間ビデオ賞を受賞した直後のスピーチではアルバム・タイトルを明かした[2]。レコーディング・セッションでは、様々な録音スタジオで楽曲を録音した。
また本作から1年後の2012年にはマドンナがカバーし、マドンナのアルバムMDNAに収録を試みたがお蔵入りになってしまった。(ライブでは披露されていた)
このアルバムは音楽評論家から肯定的評価を与えられ、評論家はアルバムでのガガのボーカルと刻々と変化する音楽スタイルについて褒め称えている[要出典]。『ボーン・ディス・ウェイ』は商業的にも成功を収め、アイルランド、アメリカ合衆国、イギリス、オーストラリア、オランダ、日本などで1位を記録し、いくつかの国ではトップ5ヒットを記録した[要出典]。アルバムは世界で200万枚以上の売上を記録している[要出典]。
アルバムからの最初の2枚のシングル「ボーン・ディス・ウェイ」と「ジューダス」は世界中でヒットし、前者はアメリカ合衆国のBillboard Hot 100を含む世界18カ国以上のチャートで1位を獲得した。また、「ボーン・ディス・ウェイ」はiTunesの歴史を塗り替え、リリースからわずか最初の5日間にて世界で100万ダウンロードを達成するという偉業も成し遂げている[3]。「ジューダス」は複数の国でトップ・テン入りを果たしている[要出典]。アルバムからのサード・シングル「ジ・エッジ・オブ・グローリー」とプロモーション・シングル「ヘアー」もいくつかの国でチャート入りしている。ユー・アンド・アイでは "Lady Gaga" の名の源となったクイーンのメンバーの一人(ロジャー・テイラー作曲のRadio Ga Gaが元)、ブライアン・メイとのコラボレーションが実り、バックコーラスとリードギターが聴ける。加えてクイーンのWe Will Rock Youのリフのサンプリングを用いている[要出典]。
チャート成績
編集アルバムはアメリカ合衆国のBillboard 200にて初週売上110万8000枚を記録し[要出典]、自身初のチャート首位獲得。これによって、初週114万枚を売り上げた50セントの『ザ・マッサカー〜虐殺の日。 』(2005年)以来となる好成績を上げた[要出典]。更に1週間で100万枚以上を売り上げたアルバムは17作品に留まっている。また、ガガはこのアルバムでホイットニー・ヒューストンの映画『ボディガード』のサウンドトラック(1992年)や、ブリトニー・スピアーズの『ウップス!...アイ・ディド・イット・アゲイン』(2000年)、ノラ・ジョーンズの『Feels Like Home』(2004年)、テイラー・スウィフトの『スピーク・ナウ』(2010年)に次ぐ、1週間で100万枚以上を売り上げた史上5人目の女性歌手となった[4]。『ボーン・ディス・ウェイ』が1週間で100万枚以上を売り上げた背景には、アマゾンがアルバムを発売日の23日(月曜日)と26日(木曜日)の2日間にわたってわずか99セントで発売したことにある[5]。これによってアルバムの66万2000枚のデジタル・セールスのうち、アマゾンでの売上枚数は44万枚にまで膨れ上がった。デジタル・ダウンロードに占める割合は60%にも上った[6]。アルバムは、Dance/Electronic Albumsチャートでも首位を獲得している[7]。アルバムはアイルランド[8]、スウェーデン[6]、フィンランド[9]でも首位を獲得した。このアルバムはオーストラリアでも首位を記録し、これは『ザ・モンスター』以来となるガガにとって2作目のオーストラリアでの首位獲得作品となった。オーストラリアレコード産業協会からは7万枚以上の売上作品が対象となるプラチナム・レコードに認定された[10]。『ボーン・ディス・ウェイ』はイギリスの全英アルバムチャートでも2011年5月29日付で2011年の全英チャート週間最高売上となる215,639ユニットを記録し、初登場首位となった。この週のガガのアルバム・セールスは他のトップ10の売上を合わせたものよりも多い枚数となった[11]。このアルバムはニュージーランド・アルバム・チャートでも『ザ・モンスター』に続く首位を記録し、プラチナム・レコードに認定された[12]。アルバムは日本のオリコン週間アルバムチャートでも首位を記録し、その週間売上は18.4万枚に上った。『ボーン・ディス・ウェイ』は、ガガの日本でのキャリアにおいて初のチャート制覇作品となった[13]。アルバムは初週時点でアメリカ合衆国のみで210万枚以上が出荷され、全世界での初週総売上は200万枚を超えた[14][15]。現在のトータルセールスは600万枚以上である[要出典]。
収録曲
編集# | タイトル | 作詞・作曲 | プロデュース | 時間 |
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1. | 「マリー・ザ・ナイト」 | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ | |
2. | 「ボーン・ディス・ウェイ」 | レディー・ガガ ヤッパ・ローアセン | レディー・ガガ ヤッパ・ローアセン フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ | |
3. | 「ガバメント・フッカー」 | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ | レディー・ガガ DJホワイト・シャドウ フェルナンド・ギャリベイ* DJ Snake* | |
4. | 「ジューダス」 | レディー・ガガ レッドワン | レディー・ガガ レッドワン | |
5. | 「アメリカーノ」 | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ Cheche Alara | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ | |
6. | 「ヘアー」 | レディー・ガガ レッドワン | レディー・ガガ レッドワン | |
7. | 「シャイセ」 | レディー・ガガ レッドワン | レディー・ガガ レッドワン | |
8. | 「ブラッディー・マリー」 | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ | レディー・ガガ DJホワイト・シャドウ フェルナンド・ギャリベイ* クリントン・スパークス* | |
9. | 「バッド・キッズ」 | レディー・ガガ ヤッパ・ローアセン フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ | レディー・ガガ ヤッパ・ローアセン フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ | |
10. | 「ハイウェイ・ユニコーン(ロード・トゥ・ラヴ)」 | レディー・ガガ レッドワン フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ | レディー・ガガ レッドワン フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ | |
11. | 「ヘヴィー・メタル・ラヴァー」 | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ | |
12. | 「エレクトリック・チャペル」 | レディー・ガガ DJホワイト・シャドウ | レディー・ガガ DJホワイト・シャドウ | |
13. | 「ユー・アンド・アイ」 | レディー・ガガ | レディー・ガガ ロバート・ジョン・マット・ラング | |
14. | 「ジ・エッジ・オブ・グローリー」 | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ DJホワイト・シャドウ | レディー・ガガ フェルナンド・ギャリベイ |
スペシャル・エディション
編集(*) は補プロデューサーを意味する
脚注
編集- ^ Born This Way (liner notes). Lady Gaga. Interscope Records. 2011.
- ^ Kreps, Daniel (2010年9月14日). “Lady Gaga Names Her New Album 'Born This Way'”. Rolling Stone. Rolling Stone Music. 2011年1月14日閲覧。
- ^ Kaufman, Gil (2011年2月18日). “Lady Gaga's 'Born This Way' Is Fastest-Selling Single In iTunes History”. MTV(MTV Networks) 2011年2月18日閲覧。
- ^ “レディー・ガガ新作、1週間で100万枚超え”. MTV(MTV Networks). (2011年6月3日) 2011年6月5日閲覧。
- ^ “LADY GAGA、第一週セールス少なくとも800万枚の見込み”. ビルボード. (2011年5月26日) 2011年6月5日閲覧。
- ^ a b “レディ・ガガの新作『Born This Way』、110万枚を売り上げて初登場1位に!”. Oops!. (2011年6月3日) 2011年6月5日閲覧。
- ^ “Dance/Electronic Albums: Week Ending June 4, 2011”. Billboard. Prometheus Global Media (2011年5月26日). 2011年5月26日閲覧。
- ^ “レディー・ガガ、米ビルボードで圧倒的首位を記録”. Barks. (2011年6月3日) 2011年6月5日閲覧。
- ^ “Lady GaGa: Born This Way” (Finnish). ifpi.fi, Musiikkituottajat – IFPI Finland. 2011年5月27日閲覧。
- ^ “ARIA Top 50 Albums: Week of May 30, 2011”. ARIAチャート (2011年5月27日). 2011年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年5月29日閲覧。
- ^ “LADY GAGA、UKアルバム・チャートで予想通り初登場No.1を獲得”. ビルボード. (2011年5月31日) 2011年6月5日閲覧。
- ^ Recording Industry Association of New Zealand No.1 retrieved on May 30, 2011 album charts.
- ^ “レディー・ガガ、日本デビュー2年で初首位”. オリコン (2011年5月31日). 2011年6月5日閲覧。
- ^ “Gaga's "Born This Way" projected to sell 800,000 copies”. Reuters. (2011年5月26日) 2011年6月3日閲覧。
- ^ Corner, Lewis. “Lady GaGa's 'Born This Way' sets global record”. Digital Spy. 2011年6月2日閲覧。
- ^ “Lady Gaga reveals 'Born This Way' tracklisting , News”. NME. May 5, 2011閲覧。
- ^ “Detail – Born This Way: Lady GaGa”. Universal Music. May 3, 2011閲覧。
- ^ “Born This Way (Limited Edition)”. CD Japan. 2011年5月23日閲覧。