ホプキンソンの法則
ホプキンソンの法則(英 Hopkinson's law)は、磁気回路における起磁力の大きさは磁束の大きさに比例するという法則。電気回路のオームの法則に対応する。イギリスの電気工学者であるジョン・ホプキンソン(John Hopkinson; 1849-1898)にちなんでこう呼ばれている。
電気回路においては、オームの法則が成り立つため、起電力(電位差) と電流 は比例する。比例係数である電気抵抗 との間には次の関係が成り立つ。
- [V]
これと同じように、磁気回路においても、起磁力(磁位差) と磁束 は比例すると類推することができ、比例係数を とすると、次の関係が成り立つ。
- [A]
これを、ホプキンソンの法則といい、比例係数 (単位はアンペア毎ウェーバ [A/Wb])を磁気抵抗(またはリラクタンス)と呼ぶ。
オームの法則とホプキンソンの法則は電気・磁気のアナロジーの関係になっており、電気回路と磁気回路の間には他にもいくつかの類比(アナロジー:Analogy)が成り立つということができる。
磁気回路の量 | 記号(磁気) | 単位(磁気) | 電気回路の量 | 記号(電気) | 単位(電気) | |
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起磁力 | アンペア回数 | 起電力 | ボルト | |||
磁場(磁界)の強さ | H | アンペア/メートル | 電場(電界)の強さ | E | ボルト/メートル = ニュートン/クーロン | |
磁束 | ウェーバ | 電流 | I | アンペア | ||
ホプキンソンの法則 | オームの法則 | |||||
磁気抵抗(リラクタンス) | アンペア/ウェーバ=1/ヘンリー | 電気抵抗 | R | オーム | ||
パーミアンス | ヘンリー | コンダクタンス | G = 1/R | 1/オーム = ジーメンス | ||
B と H の関係 | 微視的なオームの法則 | |||||
磁束密度 B | B | テスラ=ウェーバ/平方メートル | 電流密度 | J | アンペア/平方メートル | |
透磁率 | μ | 単位なし ヘンリー/メートル | 電気伝導率 | σ | ジーメンス/メートル |