プロキオンステークス
プロキオンステークスは、日本中央競馬会 (JRA) が中京競馬場で施行する中央競馬の重賞競走(GIII)である。
プロキオンステークス | |
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第29回プロキオンステークス(2024年7月7日) 優勝馬:ヤマニンウルス | |
開催国 | 日本 |
主催者 | 日本中央競馬会 |
競馬場 | 中京競馬場 |
創設 | 1996年4月13日 |
2025年の情報 | |
距離 | ダート1800m |
格付け | GII |
賞金 |
1着賞金5500万円(予定) |
出走条件 | サラ系4歳以上(国際)(指定) |
負担重量 | 別定 |
出典 | [1][2] |
競走名の「プロキオン(Procyon)」は、こいぬ座のアルファ星[3]。シリウス・ベテルギウスとともに「冬の大三角」を形作る恒星[3]。
概要
編集1996年に中央競馬のダート重賞路線整備の一環として、5歳(現4歳)以上の馬による重賞競走として新設[4]され、阪神競馬場のダート1400mで第1回が施行された。
1999年までは桜花賞の翌週に行われていたが、2000年から夏季開催に移行[4]。あわせて、出走資格も4歳(現3歳)以上に変更された。創設当初より外国産馬の出走が認められているほか、中央競馬指定交流競走として地方競馬所属馬も出走が可能。2005年からは国際競走に指定され、外国馬も出走可能になった[4]。
2012年の番組改定に伴い、施行場を中京競馬場のダート1400mに変更した[4]。またこの年のみ、東海テレビ放送から優勝杯の提供を受け「東海テレビ杯 プロキオンステークス」の競走名で施行された[4]。2025年より開催時期を1月に移行し、格付けもGII、距離もダート1800mにそれぞれ変更し、フェブラリーステークスの前哨戦として行われる(実際は2024年まで行われた東海ステークスとの入れ替えである)。
競走条件
編集出走資格:サラ系3歳以上
- JRA所属馬(未勝利馬と未出走馬を除く)
- 地方競馬所属馬(4頭まで)
- 外国調教馬(優先出走)
負担重量:別定
- 4歳56kg、5歳以上57kg、牝馬2kg減
- 2023年7月8日以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬3kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GII競走またはGIII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
- 2023年7月7日以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
- (ただし2歳時の成績を除く)
賞金
編集2024年の1着賞金は3800万円で、以下2着1500万円、3着950万円、4着570万円、5着380万円[1][2]。
歴史
編集- 1996年 - 5歳以上の馬による重賞競走として新設(創設当初の地方競馬所属馬の出走枠は5頭まで)、阪神競馬場のダート1400mで施行。
- 1997年 - 負担重量をグレード別定に変更。
- 2000年
- 施行時期を4月から6月に変更。
- 出走資格を「4歳以上」に変更。
- 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走資格を「3歳以上」に変更。
- 2005年
- 国際競走に変更され、外国調教馬が4頭まで出走可能となる。
- 地方競馬所属馬の出走枠が4頭に縮小。
- 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、外国調教馬の出走枠が8頭に拡大。
- 2010年 - サマージョッキーズシリーズの対象競走に指定(2013年まで)。
- 2012年
- 施行場を中京競馬場に変更。
- 当年のみ東海テレビ放送から優勝杯の提供を受け「東海テレビ杯 プロキオンステークス」の競走名で施行。
- 2020年
- 2021年 - 京都競馬場の改修工事に伴う開催日割の変更のため小倉競馬場ダート1700mで施行(2022年も同様)[6]。
- 2024年
- 2025年
- GIIに昇格。
- 施行時期を1月に、施行距離をダート1800mに、また出走条件を4歳以上にそれぞれ変更予定(実質は東海ステークスと施行時期の入れ替えである)。これによりフェブラリーステークスの前哨戦として行われる。
歴代優勝馬
編集優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。
コース種別を記載していない距離は、ダートコースを表す。
回数 | 施行日 | 競馬場 | 距離 | 優勝馬 | 性齢 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 | 馬主 |
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第1回 | 1996年4月13日 | 阪神 | 1400m | ナムラコクオー | 牡5 | 1:23.6 | 上村洋行 | 野村彰彦 | 奈村信重 |
第2回 | 1997年4月12日 | 阪神 | 1400m | バトルライン | 牡4 | 1:22.9 | 武豊 | 松田博資 | (有)社台レースホース |
第3回 | 1998年4月18日 | 阪神 | 1400m | テンパイ | 牡5 | 1:22.7 | 横山典弘 | 福島信晴 | 粟田恵美子 |
第4回 | 1999年4月17日 | 阪神 | 1400m | タヤスケーポイント | 牡4 | 1:23.2 | 加藤和宏 | 田所清広 | 中村篤 |
第5回 | 2000年6月18日 | 阪神 | 1400m | ゴールドティアラ | 牝4 | 1:21.9 | 武豊 | 松田国英 | 吉田和子 |
第6回 | 2001年6月17日 | 阪神 | 1400m | ブロードアピール | 牝7 | 1:22.9 | K.デザーモ | 松田国英 | 金子真人 |
第7回 | 2002年6月16日 | 阪神 | 1400m | スターリングローズ | 牡5 | 1:22.9 | 福永祐一 | 北橋修二 | (株)協栄 |
第8回 | 2003年6月22日 | 阪神 | 1400m | スターリングローズ | 牡6 | 1:23.0 | 福永祐一 | 北橋修二 | (株)協栄 |
第9回 | 2004年6月20日 | 阪神 | 1400m | ニホンピロサート | 牡6 | 1:22.3 | 小牧太 | 目野哲也 | 小林百太郎 |
第10回 | 2005年6月19日 | 阪神 | 1400m | ブルーコンコルド | 牡5 | 1:21.9 | 幸英明 | 服部利之 | (株)荻伏レーシング・クラブ |
第11回 | 2006年7月9日 | 京都 | 1400m | メイショウバトラー | 牝6 | 1:22.0 | 佐藤哲三 | 高橋成忠 | 松本好雄 |
第12回 | 2007年7月8日 | 阪神 | 1400m | ワイルドワンダー | 牡5 | 1:22.7 | 蛯名正義 | 久保田貴士 | 草間庸文 |
第13回 | 2008年7月13日 | 阪神 | 1400m | ヴァンクルタテヤマ | 牡6 | 1:22.0 | 赤木高太郎 | 安田伊佐夫 | 辻幸雄 |
第14回 | 2009年7月12日 | 阪神 | 1400m | ランザローテ | 牡6 | 1:22.7 | 武豊 | 池江泰寿 | (有)キャロットファーム |
第15回 | 2010年7月11日 | 阪神 | 1400m | ケイアイガーベラ | 牝4 | 1:21.8 | 岩田康誠 | 平田修 | (株)啓愛義肢材料販売所 |
第16回 | 2011年7月10日 | 京都 | 1400m | シルクフォーチュン | 牡5 | 1:22.1 | 藤岡康太 | 藤沢則雄 | (有)シルク |
第17回 | 2012年7月8日 | 中京 | 1400m | トシキャンディ | 牝6 | 1:22.6 | 酒井学 | 天間昭一 | 上村叶 |
第18回 | 2013年7月7日 | 中京 | 1400m | アドマイヤロイヤル | 牡6 | 1:21.9 | 四位洋文 | 橋田満 | 近藤利一 |
第19回 | 2014年7月13日 | 中京 | 1400m | ベストウォーリア | 牡4 | 1:22.6 | 戸崎圭太 | 石坂正 | 馬場幸夫 |
第20回 | 2015年7月12日 | 中京 | 1400m | ベストウォーリア | 牡5 | 1:22.5 | 福永祐一 | 石坂正 | 馬場幸夫 |
第21回 | 2016年7月10日 | 中京 | 1400m | ノボバカラ | 牡4 | 1:22.1 | M.デムーロ | 天間昭一 | (株)LS.M |
第22回 | 2017年7月9日 | 中京 | 1400m | キングズガード | 牡6 | 1:22.9 | 藤岡佑介 | 寺島良 | (有)日進牧場 |
第23回 | 2018年7月8日 | 中京 | 1400m | マテラスカイ | 牡4 | 1:20.3 | 武豊 | 森秀行 | 大野剛嗣 |
第24回 | 2019年7月7日 | 中京 | 1400m | アルクトス | 牡4 | 1:21.2 | 田辺裕信 | 栗田徹 | 山口功一郎 |
第25回 | 2020年7月12日 | 阪神 | 1400m | サンライズノヴァ | 牡6 | 1:21.8 | 松若風馬 | 音無秀孝 | 松岡隆雄 |
第26回 | 2021年7月11日 | 小倉 | 1700m | メイショウカズサ | 牡4 | 1:40.9 | 松山弘平 | 安達昭夫 | 松本好雄 |
第27回 | 2022年7月10日 | 小倉 | 1700m | ゲンパチルシファー | 牡6 | 1:43.7 | 川田将雅 | 佐々木晶三 | 平野武志 |
第28回 | 2023年7月9日 | 中京 | 1400m | ドンフランキー | 牡4 | 1:23.0 | 池添謙一 | 斉藤崇史 | 早野誠 |
第29回 | 2024年7月7日 | 小倉 | 1700m | ヤマニンウルス | 牡4 | 1:42.7 | 武豊 | 斉藤崇史 | 土井肇 |
第30回 | 2025年1月26日 | 中京 | 1800m |
第26回優勝馬メイショウカズサが記録したタイム1:40.9はダート1700m3歳以上のJRAレコードタイでもある
同名の競走
編集重賞競走の創設以前にも、同名の特別競走が行われていた。なお、JRAではこれらの競走を前身としていない。
優勝馬
編集施行日 | 競馬場 | 距離 | 条件 | 優勝馬 | 性齢 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 | 馬主 |
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1991年3月16日 | 中京 | 1700m | オープン | ストロングパワー | 牡4 | 1:43.9 | 小島貞博 | 鶴留明雄 | 谷川牧場 |
1994年2月26日 | 中京 | 1700m | オープン | ヤグライーガー | 牡4 | 1:47.8 | 武豊 | 中尾謙太郎 | 矢倉敏夫 |
1995年3月25日 | 京都 | 1200m | オープン | マルタカトウコウ | 牡5 | 1:10.2 | 田面木博公 | 吉永正人 | 高橋義和 |
脚注・出典
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c “重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 21. 2024年7月21日閲覧。
- ^ a b c d “2024年第3回小倉競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2024年7月21日閲覧。
- ^ a b “2024年第3回小倉競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2024年7月21日閲覧。
- ^ a b c d e “今週の注目レース(第20回プロキオンステークス:歴史・プレイバック)”. 日本中央競馬会. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月6日閲覧。
- ^ “中央競馬指定交流競走に出走する地方競馬所属馬の決定方法(夏季競馬)” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年7月21日閲覧。
- ^ “令和3年度の重賞競走の主な変更点について”. 日本中央競馬会 (2020年10月19日). 2020年10月20日閲覧。
- ^ “2024年度開催日割および重賞競走”. 日本中央競馬会 (2023年10月16日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ “JRA70周年記念事業の詳細”. 日本中央競馬会 (2023年12月11日). 2024年7月21日閲覧。
各回競走結果の出典
編集- 『競馬成績公報』日本中央競馬会・刊
- (2024年)“第3回 小倉競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2024年7月21日閲覧。(索引番号:19047)
- (2023年)“第3回 中京競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2024年7月21日閲覧。(索引番号:19047)
- (2022年)“第3回 小倉競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2024年7月21日閲覧。(索引番号:19047)
- (2021年)“第3回 小倉競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2022年7月6日閲覧。(索引番号:19047)
- (2020年)“第4回 阪神競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2022年7月6日閲覧。(索引番号:18047)
- (2019年)“第3回 中京競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2022年7月6日閲覧。(索引番号:19047)
- (2018年)“第3回 中京競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2022年7月6日閲覧。(索引番号:19047)
- (2017年)“第3回 中京競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2022年7月6日閲覧。(索引番号:19047)
- (2016年)“第3回 中京競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2022年7月6日閲覧。(索引番号:19047)
- (2015年)“第3回 中京競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:19047)
- (2014年)“第3回 中京競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:19047)
- (2013年)“第3回 中京競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:19047)
- (2012年)“第2回 中京競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:18047)
- (2011年)“第4回 京都競馬 第4日” (PDF). p. 6. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:20047)
- (2010年)“第3回 阪神競馬成績集計表” (PDF). pp. 1968-1969. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:17094)
- (2009年)“第3回 阪神競馬成績集計表” (PDF). pp. 2014-2015. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:18094)
- (2008年)“第3回 阪神競馬成績集計表” (PDF). pp. 1990-1991. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:17094)
- (2007年)“第3回 阪神競馬成績集計表” (PDF). pp. 1946-1947. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:17095)
- (2006年)“第4回 京都競馬成績集計表” (PDF). pp. 1983-1984. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:17095)
- (2005年)“第3回 阪神競馬成績集計表” (PDF). pp. 1903-1904. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:17023)
- (2004年)“第3回 阪神競馬成績集計表” (PDF). pp. 1903-1904. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:17023)
- (2003年)“第3回 阪神競馬成績集計表” (PDF). pp. 1893-1894. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:17023)
- (2002年)“第3回 阪神競馬成績集計表” (PDF). pp. 1744-1745. 2015年7月14日閲覧。(索引番号:16023)
- netkeiba.comより(最終閲覧日:2015年7月13日)
外部リンク
編集- データ分析:プロキオンステークス 今週の注目レース - 日本中央競馬会