バール・フィリップスBarre Phillips1934年10月27日 - 、カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ)は、ジャズ・ベーシストである。1960年からプロのミュージシャンとなり、1962年にニューヨークへ移り、1967年にヨーロッパへと移住した[1]。1972年以来、南フランスに拠点を置き、2014年に「欧州即興センター (European Improvisation Center)」を設立した。

バール・フィリップス
Barre Phillips
バール・フィリップス(2008年)
基本情報
生誕 (1934-10-27) 1934年10月27日(90歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンフランシスコ
ジャンル ジャズ
職業 ミュージシャン
担当楽器 コントラバス
活動期間 1960年 -

1959年に短期間、サンフランシスコ交響楽団のアシスタント・プリンシパル・ベーシストであるS.チャールズ・シアニから勉強した。1960年代に、彼は(とりわけ)エリック・ドルフィージミー・ジュフリーアーチー・シェップピーター・ネロアッティラ・ゾラーリー・コニッツマリオン・ブラウンとレコーディングした[1]

フィリップスの1968年のソロ・ベースの即興演奏の録音は、アメリカでは『Journal Violone』、イギリスでは『Unaccompanied Barre』、フランスでは『Basse Barre』として発表され、最初のソロ・ベースのレコードとして一般に認められている。デイヴ・ホランドとの1971年のレコード『ベーシック・ダイアローグ』は、おそらく即興によるコントラバス・デュエットの最初のレコードであった[2]

1970年代、彼はサックス奏者のジョン・サーマンとドラマーのステュ・マーティンと共に、評判が高く影響力のあるグループ「ザ・トリオ」のメンバーを務めた[1]。1980年代と1990年代に、仲間のベーシストであるバリー・ガイが率いるロンドン・ジャズ・コンポーザーズ・オーケストラと定期的に演奏を行っている。彼は、『Merry-Go-Round』(1981年)、『裸のランチ』(1991年、オーネット・コールマンと共演)、『Alles was baumelt, bringt Glück! 』(2013年)といった映画のサウンドトラックにも取り組んだ[3]

また、(その他大勢の中でも)ベーシストのペーター・コヴァルトとジョエル・レアンドル、ギタリストのデレク・ベイリー、クラリネット奏者のテオ・ユルゲンスマンとアウレリアン・ベスナード、サックス奏者のペーター・ブロッツマンエヴァン・パーカージョー・マネリ、ピアニストのポール・ブレイと共演した。

バール・フィリップスは、「Bomb」というバンドのロック・ギタリストであるジェイ・クロフォード (Jay Crawford)、ベーシストのデイヴ・フィリップス (Dave Phillips)、1987年にフランスで「Quel souci LaBoétie」をヒットさせた一発屋の歌手クローディア・フィリップス (Claudia Phillips)の父親である。

ディスコグラフィ

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リーダー・アルバム

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  • Journal Violone (1969年、Opus One)
  • Alors (1970年、Futura) ※with ステュ・マーティンミシェル・ポルタルジョン・サーマン
  • 『ベース・クインテット』 - For All It Is (1973年、JAPO)
  • 『ベーシック・ダイアローグ』 - Music from Two Basses (1971年、ECM) ※with デイヴ・ホランド
  • 『マウンテンスケイプス』 - Mountainscapes (1976年、ECM)
  • Die Jungen: Random Generators (1979年、FMP)
  • Journal Violone II (1979年、ECM)
  • 『ミュージック・バイ…』 - Music by... (1980年、ECM)
  • 『宇宙幻覚』 - Three Day Moon (1978年、ECM)
  • Call Me When You Get There, (1984年、ECM)
  • Camouflage (1989年、Victo)
  • Naxos (1990年、CELP)
  • Aquarian Rain (1991年、ECM)
  • 『タイム・ウィル・テル』 - Time Will Tell (1994年、ECM) ※with ポール・ブレイエヴァン・パーカー
  • 『バール・フィリップス/灰野敬二/豊住芳三郎』 - Two Strings Will Do It (1994年、PSF) ※with 灰野敬二豊住芳三郎
  • 『エッチングス・イン・ジ・エアー』 - Etchings in the Air (1996年、PSF) ※with 灰野敬二
  • No Pieces (1996年、Emouvance)
  • 『UZU』 - Uzu (1997年、PSF) ※with 吉沢元治
  • Jazzd'aià (1998年、Bleu Regard)
  • 『プレイエム・アズ・ゼイ・フォール』 - Play 'em as They Fall (1999年、Eyewill) ※with 今井和雄
  • Trignition (1999年、Nine Winds)
  • 『サンクト・ジェロルド』 - Sankt Gerold (2000年、ECM) ※with ポール・ブレイ、エヴァン・パーカー
  • Journal Violone 9 (2001年、Emouvance)
  • 『オクトーバー・ベース・トライローグ』 - October Base Trilouge (2001年、3D) ※with 井野信義、斎藤徹
  • After You've Gone (2004年、Victo)
  • Angles of Repose (2004年、ECM)
  • LDP (2005年、PSI)
  • The Iron Stone (2006年、ECM)
  • L' Improviste (2008年、CD Baby)
  • While You Were Out (2009年、CD Baby/Kadima Collective)
  • Musique Primale (2009年、sornettes) ※with Philippe Festou、ensemble contemporain Yin
  • Everybody Else But Me (2011年、Foghorn)[4]
  • The Rock on the Hill (2011年、nato) ※with ロル・コックスヒル、JT Bates
  • No Meat Inside (2013年、Facing You / IMR) ※カルテット with François Cotinaud、Henri Roger、Emmanuelle Somer
  • End to End (2018年、ECM)
  • Oh My, Those Boys! (2018年、NoBusiness) ※with 吉沢元治

ザ・トリオ

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  • 『ザ・トリオ』 - The Trio (1970年、Dawn) ※旧邦題『問題児ジョン・サーマン』
  • 『ザ・トリオ Vol. 1』 - The Trio Vol. 1 (1970年、Pye)
  • 『コンフラグレイション』 - Conflagration (1971年、Dawn)
  • The Dawn Sessions (1970年、Sequel) ※コンピレーション。The Trio featuring John Surman名義
  • 『ザ・トリオ・バイ・コンタクト』 - By Contact (1972年、Columbia)

参加アルバム

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脚注

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  1. ^ a b c Chadbourne, Eugene. “Barre Phillips: Biography”. Allmusic. 2010年11月28日閲覧。
  2. ^ Henkin, Andrey (2004年5月12日). “Barre Phillips”. All About Jazz. 2010年11月28日閲覧。
  3. ^ http://www.euphorium.de/rubriken/films/Alles%20was%20baumelt,%20bringt%20Gl%FCck!.htm
  4. ^ Barre Phillips | Album Discography”. AllMusic. 6 December 2016閲覧。

外部リンク

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