チェス (ミュージカル)
『チェス』(原題:Chess)は、冷戦をテーマにしたミュージカル。ABBAのメンバーであったベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースが作曲し、ティム・ライスが作詞を担当。
チェス | |
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作曲 |
ベニー・アンダーソン ビョルン・ウルヴァース |
作詞 |
ティム・ライス ビョルン・ウルヴァース |
脚本 | リチャード・ネルソン |
上演 |
1984 ヨーロッパコンサートツアー 1986 ウェストエンド 1988 ブロードウェイ 1989 カーネギーホールコンサート 1989 シェレフテオコンサート 1990 アメリカツアー 1990 シドニー 1992 ブダペスト 1994 ヨーテボリコンサート 1995 ロサンゼルス 1997 メルボルン 2001 デンマークツアー 2002 ストックホルム 2003 ブロードウェイコンサート 2005 ノルウェーコンサート 2006 タルトゥ 2007 ロサンゼルス 2008 ヨハネスブルグ 2008 ケープタウン 2008 ロンドンコンサート 2010 アーリントン 2010 イギリスツアー 2011 アベリストウィス 2011 シャーロット 2011 ダブリン 2011 ビーレフェルト 2011 トロント 2012 デンバー 2012 オーフス |
1984年、ミュージカル初演に先立ちコンセプト・アルバムがリリースされる。なかでもシングル・リリースされたマレー・ヘッドによる『ワン・ナイト・イン・バンコック』は英米でスマッシュ・ヒットとなり、続くエレイン・ペイジとバーバラ・ディクソンによるデュエット『アイ・ノウ・ヒム・ソー・ウェル』は英国で大ヒットを記録した。
1986年にロンドンのウェストエンドで行われ、その後3年間上演される。1988年アメリカのブロードウェイ公演では、脚本や音楽を大きく変更し上演するが、2カ月で終了する。その後、演出に変更が加えられながら世界各国で上演される。
コンセプト・アルバム
編集1984年にリリースされ、ローリング・ストーン誌やタイム誌等多くのメディアに絶賛される。全英ヒットチャートでは10位、全米ビルボードでは47位を記録する。
キャスト
編集- アメリカ人:マレー・ヘッド (Murray Head)
- ロシア人:トミー・ショールベリ (Tommy Körberg)
- フローレンス:エレイン・ペイジ (Elaine Paige)
- モロコフ:デニス・クイリー (Denis Quilley)
- 審判員:ビョルン・フィフス (Björn Skifs)
- スヴェトラーナ:バーバラ・ディクソン (Barbara Dickson)
収録曲
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ウエストエンド プロダクション (1986–1989)
編集キャスト
編集- フレデリック・トランパー: マレー・ヘッド
- フローレンス・ヴァッシー: エレイン・ペイジ (Elaine Paige)
- アナトリー・セルゲイフスキー: トミー・ショールベリ (Tommy Körberg)
- アレクサンダー・モロコフ: ジョン・ターナー (John Turner)
- ウォルター・コーシー: ケビン・コルソン (Kevin Colson)
- 審判員: トム・ジョーブ (Tom Jobe)
- スヴェトラーナ・セルギエフスカヤ: シボーン・マッカーシー (Siobhán McCarthy)
- メラーノ市長: リチャード・ミッチェル (Richard Mitchell)
- TVプレゼンター: ピーター・カリー (Peter Karrie)
- 公務員: リチャード・リンドン (Richard Lyndon)、ポール・ウィルソン (Paul Wilson)
曲目
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ブロードウェイ プロダクション (1988)
編集キャスト
編集- フレディ: フィリップ・カズノフ (Philip Casnoff)
- フローレンス: ジュディ・クーン (Judy Kuhn)
- アナトリー: デイヴィッド・キャロル (David Carroll)
- モロコフ: ハリー・ゴッツ (Harry Goz)
- ウォルター: デニス・パーラト (Dennis Parlato)
- 審判員: ポール・ハーマン (Paul Harman)
- スヴェトラーナ: マーシャ・ミッツマン (Marcia Mitzman)
- グレゴール・ヴァッシー: ニール・ベン=アリ (Neal Ben-Ari)
- ヤング・フローレンス: ジーナ・ギャラガー (Gina Gallagher)
- ニコライ: カート・ジョーンズ (Kurt Jones)
- ジョー、ハロルド (大使館員): リチャード・メンツ (Richard Muenz)、エリック・ジョンソン (Eric Johnson)
- ベン: キップ・ニーヴン (Kip Niven)
曲目
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各国プロダクション・コンサート
編集アイルランド、エストニア、オーストラリア、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ノルウェーハンガリー、南アフリカ共和国で上演される。
ロイヤル・アルバート・ホール Chess in Concert (2008年)
編集キャスト
編集- フレデリック・トランパー:アダム・パスカル (Adam Pascal)
- フローレンス・ヴァッシー:イディナ・メンゼル (Idina Menzel)
- アナトリー・セルゲイフスキー:ジョシュ・グローバン (Josh Groban)
- スヴェトラーナ・セルギエフスカヤ:ケリー・エリス (Kerry Ellis)
- 審判員:マーティ・ペロー (Marti Pellow)
- アレクサンダー・モロコフ:デイヴィッド・ベデラ (David Bedella)
- ウォルター・コーシー:クラーク・ピーターズ (Clarke Peters)
- 公務員:カンタービレ (Cantabile)
曲目
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日本版公演
編集日本では2012年に『Chess in Concert』として、コンサート形式で上演。2013年に一部変更をして再演。2015年に『Chess the Musical』としてミュージカル形式での上演となり、日本初演は2015年の上演にあたる。コンサート形式の初演から、演出・訳詞は荻田浩一が担当[1]。
公演記録(日本版)
編集- 『Chess the musical』
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- 2015年9月27日〜10月12日:東京芸術劇場 プレイハウス
- 2015年10月19日〜10月25日:梅田芸術劇場 シアタードラマシティ
キャスト(日本版)
編集2012年 | 2013年 | 2015年 | |
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フレデリック・トランパー | 中川晃教 | ||
フローレンス・ヴァッシー | 安蘭けい | ||
アナトリー・セルギエフスキー | 石井一孝 | ||
アービター | 浦井健治 | マテ・カマラス | 田代万里生 |
スヴェトラーナ・セルギエフスカヤ | Akane Liv | ||
ウォルター | 戸井勝海 | ||
チェスの精 | 大野幸人 | ||
アンサンブル | 池谷京子・角川裕明・田村雄一 ひのあらた・横関咲栄 |
池谷京子・角川裕明・田村雄一 ひのあらた・横関咲栄・天野朋子 高原紳輔・遠山裕介 |
日英キャスト版
編集2020年日英キャストで台本を新に一新。2020年1月25日~1月28日 梅田芸術劇場 2020年2月1日~2月9日 東京国際フォーラムホールC[2]
主な登場人物
編集役 | 声域 | 説明 |
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フレデリック(フレディ)・トランパー Frederick "Freddie" Trumper |
テノール | アメリカ人: チェスのアメリカチャンピオン。 |
アナトリー・セルゲイフスキー Anatoly Sergievsky |
バリトン/テノール | ロシア人: チェスのソ連チャンピオン。 |
フローレンス・ヴァッシー Florence Vassy |
メゾソプラノ / ベルト | ハンガリー人 : フレデリック・トランパーのセコンド(介添人)で恋人。アナトリーと恋に落ちる。 |
審判員 The Arbiter |
テノール | 世界選手権の審判。 |
モロコフ Molokov |
バス / バスバリトン | アナトリーのセコンド。 |
ウォルター・コーシー Walter de Courcey |
バスバリトン | 世界選手権の司会者。 |
スヴェトラーナ・セルギエフスキー Svetlana Sergievsky |
メゾソプラノ/ベルト | アナトリーの妻。 |
脚注
編集- ^ “安蘭けい、中川晃教らが聴かせる!伝説の『CHESS THE MUSICAL』ついに日本初上演”. T-SITE (2015年5月30日). 2015年7月15日閲覧。
- ^ CHESS THE MUSICAL