ス・ワンダフル
「ス・ワンダフル」(英語: 'S Wonderful)は、ガーシュウィン兄弟によるポピュラーソング。作詞アイラ・ガーシュウィン、作曲ジョージ・ガーシュウィン。オードリー・ヘップバーンとフレッド・アステアが共演した1957年の映画『パリの恋人』の主題歌として知られる[1]。このため、ジャズファン以外にも広く知られる曲となっている[1]。
「君が僕を愛してくれるなんて、なんと素敵で素晴らしいことだろう」と速いテンポとスウィング感で、ドラマティックに、ユーモラスに歌い上げる[2]。
1927年のブロードウェイ・ミュージカル『ファニー・フェイス』のためにガーシュウィン兄弟が書き下ろし、アデール・アステアとフレッド・アステア姉弟が初演[1]、通算公演250回を記録し、彼らの代表作として知られるようになった[要出典]。
「'S」は、当時流行していた「It's......」の「It」を省略する言い回しであるが、この歌ができた当初はシンガーが正確に「It's」と発音することにアイラ・ガーシュウィンは苦慮することになった[1]。
カバー
編集カバーしたアーティストを以下に例示する。
- ヘレン・メリル『ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン』(1955年) - メリルのハスキーボイスが引き立つようなアレンジをしているのはクインシー・ジョーンズ[1]。
- アニタ・オデイ 『アニタ・シングス・ザ・モスト』(1957年) - 伴奏はオスカー・ピーターソンのカルテット。かなり速いテンポになっている[2]。
- ビル・チャーラップ『ス・ワンダフル』(1999年) - チャーラップの日本でのファンを確実に増やしたとされる演奏[2]。
- ダイアナ・クラール『ザ・ルック・オブ・ラヴ』(2001年) - 速いテンポで歌われることの多い「ス・ワンダフル」であるが、クラールはボサ・ノヴァのリズムでミディアム・スローのテンポで歌っている[1]。
出典
編集- ^ a b c d e f CDジャーナル(編)「ス・ワンダフル」『スタンダード・ヴォーカル名曲徹底ガイド』 下、音楽出版社、2006年、90頁。ISBN 978-4861710148。
- ^ a b c CDジャーナル(編)「スワンダフル」『ジャズ・スタンダード名曲徹底ガイド』 上、音楽出版社、2004年、190頁。ISBN 978-4900340930。