ジャパンラグビートップリーグ2016-2017
ジャパンラグビートップリーグ2016-2017は2016年8月26日から2017年1月14日まで行われた日本国内最高峰の社会人ラグビーユニオンリーグである。サントリーサンゴリアスがリーグ戦15試合全勝で4シーズンぶり4度目の優勝を果たした。
ジャパンラグビートップリーグ2016-2017 | |
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優勝チーム、サントリーサンゴリアスのキャプテン流大 | |
日程 | 2016年8月26日 – 2017年1月14日 |
優勝 | サントリーサンゴリアス |
準優勝 | ヤマハ発動機ジュビロ |
降格 | ホンダヒート |
試合数 | 120 |
観客動員数 |
584,640 (試合平均4,872人) |
最多得点選手 | 小野晃征 (187) |
最多トライ選手 | 中靏隆彰 (17) |
参加チーム
編集ジャパンラグビートップリーグ2016-2017の参加チームは下表の通りである(記載は前年の成績上位順)。
昨シーズンの結果、NTTドコモレッドハリケーンズ(トップウェスト)が地域リーグに降格し、宗像サニックスブルースが地域リーグから昇格した。
チーム名 | 前年成績 | 備考 |
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パナソニックワイルドナイツ | トップリーグ 優勝 | |
東芝ブレイブルーパス | トップリーグ 2位 | |
ヤマハ発動機ジュビロ | トップリーグ 3位 | |
神戸製鋼コベルコスティーラーズ | トップリーグ 4位 | |
トヨタ自動車ヴェルブリッツ | トップリーグ 5位 | |
キヤノンイーグルス | トップリーグ 6位 | |
近鉄ライナーズ | トップリーグ 7位 | |
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス | トップリーグ 8位 | |
サントリーサンゴリアス | トップリーグ 9位 | |
豊田自動織機シャトルズ | トップリーグ 10位 | |
ホンダヒート | トップリーグ 11位 | |
クボタスピアーズ | トップリーグ 12位 | |
リコーブラックラムズ | トップリーグ 13位 | 残留(トップリーグ入替戦勝利) |
コカ・コーラレッドスパークス | トップリーグ 14位 | 残留(トップリーグ入替戦勝利) |
NECグリーンロケッツ | トップリーグ 15位 | 残留(トップリーグ入替戦勝利) |
宗像サニックスブルース | トップキュウシュウ 優勝 | 入れ替え戦に勝利し昇格(トップチャレンジ1 1位) 2シーズンぶりの復帰 |
昨年からの変更点
編集本年度から大会の方式が2019 ラグビーワールドカップの開催を念頭に置いて、トップリーグを世界基準のリーグ戦にするための競技力向上を進めていくとともに、サンウルブズが出場するスーパーラグビーのルールを一部準用するなど、大幅に改正された[1]。
- 2015-16年シーズンまで採用していた「2プール(グループ)制」「ポストシーズン」(順位決定トーナメント)を廃止し、参加16チームによる1回総当たり(全15節)のリーグ戦のみで順位を決定する。
- 順位は従来通り勝ち点を最優先するが、勝ち点が同じ場合、従来は得失点差を優先としていたのを、本年度から勝利数を優先することになった。
- 勝ち点については、基本勝ち点(勝ち4、引き分け2、負け0)、及び7点差以内での負けだった場合のボーナス勝ち点1は従来通りで変更はないが、「勝敗に関係なく4トライ以上を獲得したチームに勝ち点1をボーナス点として付与」だったものを「勝敗に関係なく相手より3トライ差以上を獲得したチームに勝ち点1をボーナス点として付与」に改正。
- ハーフタイムを従来の10分から12分に延長。
- 外人枠(外国籍選手枠)はチームの登録人数についての制限はないが、同時出場については従来の「一般外人枠2・アジア枠1」に加え、ワールドラグビーの「協議に関する規定第8条」に定める、「ナショナルチームでプレーする資格に準じて、当該年度の6月末時点で他国代表になっていない外人選手」を特別枠として登録することを認める。この場合はアジア枠と同じく、同時出場は1人のみとする。
- なおチームの事情により、アジア枠・特別枠を一般外人枠と同じ扱いとすることも可能であるが、この場合も「一般外人枠2・アジア枠・特別枠各1」は変わらないものとみなす。
- 開催地については、トップリーグ初開催の福井県を含む、歴代最多の全国33都道府県、計47会場にて開催されることとなった。ラグビーワールドカップ2019開催12都市でも開催される。
- HIA (Head Injury Assessment)が導入されることとなり、脳振盪の疑いのある選手を一時退出させ、HIAの専門的な講習を受けた担当者(マッチドクター・チームドクター)により脳振盪を確認することが可能になる。退出選手の評価に充てる時間は最大10分間で、その間は一時交替の選手が出場可能となった。
- TMO (Television Match Official)の実施範囲が拡大された。昨シーズンまで「トライ時のグラウンディングの有無」の確認に限られていたが、「インゴール直前の反則」と「インフィールドのファウルプレー」も新たに適用されることとなった。
順位表
編集順位 チーム 試合 勝 分 負 得点 失点 得失 BP 勝点 1 サントリーサンゴリアス 15 15 0 0 563 184 +379 9 69 日本選手権出場 2 ヤマハ発動機ジュビロ 15 14 0 1 580 208 +372 11 67 3 パナソニックワイルドナイツ 15 13 0 2 579 268 +311 9 61 4 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 15 10 0 5 473 328 +145 8 48 5 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 15 9 0 6 336 292 +44 4 40 6 リコーブラックラムズ 15 8 0 7 390 362 +28 8 40 7 キヤノンイーグルス 15 8 0 7 379 336 +43 5 37 8 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 15 7 0 8 353 332 +21 7 35 9 東芝ブレイブルーパス 15 6 0 9 351 381 -30 9 33 10 NECグリーンロケッツ 15 6 1 8 337 401 -64 4 30 11 宗像サニックスブルース 15 7 0 8 280 481 -201 1 29 12 クボタスピアーズ 15 6 1 8 271 387 -116 2 28 13 近鉄ライナーズ 15 3 0 12 268 417 -149 6 18 入替戦へ 14 コカ・コーラレッドスパークス 15 3 0 12 239 478 -239 5 17 15 豊田自動織機シャトルズ 15 3 0 12 292 539 -247 4 16 16 ホンダヒート 15 1 0 14 274 571 -297 3 7 自動降格
入替制度
編集入替枠の変更
編集昨シーズンは自動昇降格無かったが、今シーズンは一昨年までと同様に16位が自動降格、13位から15位が入替戦へ、トップチャレンジ1は1位が自動昇格、2位~4位が入替戦へ回ることとなった。
ジャパンラグビートップチャレンジリーグ創設に伴う変更
編集2016-2017シーズンまでは、2部リーグに相当するものは地域リーグ(トップイーストリーグ、トップウェスト、トップキュウシュウの各1部リーグ)であったが、2017-2018シーズンからは新しく全国規模の2部リーグとして「ジャパンラグビートップチャレンジリーグ」が創設されることになった[2]。それに伴い今シーズンは以下の点が変更される。
変更箇所 | 前年まで(2015-2016シーズン) | 今年から(2016-2017シーズン) |
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トップリーグ16位の自動降格先 | 各地域リーグ | ジャパンラグビートップチャレンジリーグ |
トップリーグ入替戦で トップリーグ所属チームが負けた場合 |
各地域リーグへ降格 | ジャパンラグビートップチャレンジリーグへ参入 |
トップリーグ入替戦で トップチャレンジ1チームが負け・引き分けの場合 |
各地域リーグ残留 | ジャパンラグビートップチャレンジリーグへ参入 |
自動降格
編集リーグ戦の結果、トップリーグ16位のホンダヒートがトップリーグからの自動降格となり、トップチャレンジリーグ参入が決定した。
トップチャレンジ2
編集順位 チーム 試合 勝 分 負 得点 失点 得失 BP 勝点 1 日野自動車レッドドルフィンズ(トップイーストリーグ) 2 2 0 0 107 0 +107 2 10 トップチャレンジ1へ 2 中部電力(トップウェスト) 2 1 0 1 38 91 -53 0 4 トップチャレンジリーグ参入 3 中国電力(トップキュウシュウ) 2 0 0 2 27 81 -54 0 0
- 12月3日 日野自動車レッドドルフィンズ 43-0 中国電力(秩父宮ラグビー場)
- 12月11日 中部電力 0-64 日野自動車レッドドルフィンズ(鶴見緑地球技場)
- 12月18日 中国電力 27-38 中部電力(コカ・コーラウエスト広島スタジアム)
以上の結果、1位日野自動車レッドドルフィンズのトップチャレンジ1への進出、及び2位の中部電力、3位の中国電力の来季トップチャレンジリーグ参入が決定した。
トップチャレンジ1
編集順位 チーム 試合 勝 分 負 得点 失点 得失 BP 勝点 1 NTTドコモレッドハリケーンズ(トップウェスト) 3 3 0 0 137 38 +99 2 14 自動昇格 2 三菱重工相模原ダイナボアーズ(トップイーストリーグ) 3 1 0 2 55 56 -1 2 6 入替戦へ 3 日野自動車レッドドルフィンズ(トップチャレンジ2 1位) 3 1 0 2 50 97 -47 1 5 4 九州電力キューデンヴォルテクス(トップキュウシュウ) 3 1 0 2 31 82 -51 0 4
以上の結果、1位NTTドコモレッドハリケーンズのトップリーグへの自動昇格及び2位以下3チームのトップリーグ入替戦出場が決定した。
トップリーグ入替戦
編集今シーズンはトップリーグからは13位近鉄ライナーズ、14位コカ・コーラレッドスパークス、15位豊田自動織機シャトルズの3チーム、トップチャレンジ1からは2位三菱重工相模原ダイナボアーズ、3位日野自動車レッドドルフィンズ、4位九州電力キューデンヴォルテクスの3チームが出場する。
なお前述したとおり、トップリーグは負けた場合、トップチャレンジ1は負け・引き分けの場合トップチャレンジリーグ参入となる。
- 1月28日 近鉄ライナーズ(トップリーグ13位) 47-0 九州電力キューデンヴォルテクス(トップチャレンジ1・4位) (東大阪市花園ラグビー場)
- 1月28日 コカ・コーラレッドスパークス(トップリーグ14位) 32-22 日野自動車レッドドルフィンズ(トップチャレンジ1・3位) (レベルファイブスタジアム)
- 1月28日 豊田自動織機シャトルズ(トップリーグ15位) 33-21 三菱重工相模原ダイナボアーズ(トップチャレンジ1・2位) (パロマ瑞穂ラグビー場)
入替戦の結果、近鉄ライナーズ、コカ・コーラレッドスパークス、豊田自動織機シャトルズのトップリーグ残留、九州電力キューデンヴォルテクス、日野自動車レッドドルフィンズ、三菱重工相模原ダイナボアーズのトップチャレンジリーグ参入が決定した。
ジャパンラグビートップチャレンジリーグ参入マッチ
編集上述のとおり、2017-18年度シーズンより、トップリーグの2部組織として「ジャパンラグビートップチャレンジリーグ」を新設するにあたり、各地域リーグの2016-2017シーズン3位クラブの3チームを対象とした「ジャパンラグビートップチャレンジリーグ参入マッチ」を3チームによる1回戦総当たりで行い、1・2位のクラブが2017-2018シーズンよりトップチャレンジリーグへ参入する。[3]
順位 チーム 試合 勝 分 負 得点 失点 得失 BP 勝点 1 釜石シーウェイブスRFC(トップイーストリーグ) 2 2 0 0 76 48 +28 1 9 トップチャレンジリーグ参入 2 マツダブルーズーマーズ(トップキュウシュウ) 2 1 0 1 66 43 +23 1 5 3 大阪府警察(トップウェスト) 2 0 0 2 43 94 -51 1 1
- 12月3日 釜石シーウェイブスRFC(トップイーストリーグディビジョン1 3位) 36-12 マツダブルーズーマーズ(トップキュウシュウA 3位)(熊谷ラグビー場)
- 12月11日 大阪府警察(トップウェストA 3位) 36-40 釜石シーウェイブスRFC(鶴見緑地球技場)
- 12月18日 マツダブルーズーマーズ 54-7 大阪府警察(コカ・コーラウエスト広島スタジアム)
以上の結果、1位釜石シーウェイブスRFC、2位マツダブルーズーマーズの来季トップチャレンジリーグ参入が決定した。
表彰
編集2016-2017シーズンの年間表彰式は、2017年1月15日に実施された。
チーム表彰
編集TOP LEAGUE 優勝チーム
編集チーム名 | 備考 | |
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優勝 | サントリーサンゴリアス | (4季ぶり4回目) |
準優勝 | ヤマハ発動機ジュビロ | |
第3位 | パナソニックワイルドナイツ |
フェアプレーチーム賞
編集チーム名 | 備考 |
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ヤマハ発動機ジュビロ | (初受賞) |
ベストファンサービス賞
編集チーム名 | 備考 |
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神戸製鋼コベルコスティーラーズ | (2季ぶり11回目) |
リコーブラックラムズ | (初受賞) |
個人表彰
編集トップリーグMVP
編集氏名 | 所属チーム | 備考 |
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中靏隆彰 | サントリーサンゴリアス | (初受賞) |
新人賞
編集氏名 | 所属チーム |
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松橋周平 | リコーブラックラムズ |
最多トライゲッター
編集氏名 | 所属チーム | 備考 |
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中靏隆彰 | サントリーサンゴリアス | 17トライ(初受賞) |
得点王
編集氏名 | 所属チーム | 備考 |
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小野晃征 | サントリーサンゴリアス | 187得点(3T/56G/20PG)(初受賞) |
ベストキッカー
編集氏名 | 所属チーム | 備考 |
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ゲラード・ファンデンヒーファー | ヤマハ発動機ジュビロ | キック成功率82.35%(G:72回中59回成功81.94%、PG:13回中11回成功84.62%)(初受賞) |
ベストホイッスル
編集氏名 | 備考 |
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麻生彰久 | (4季連続4回目) |
AIG賞
編集氏名 | 備考 |
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梶原晃久 | (初受賞) |
※AIG賞とは、今年新たに創設され、今シーズンレフリーとアシスタントレフリーを合算して最も多く担当し、多大な貢献をした方に贈られる賞。
ベストフィフティーン
編集ポジション | 氏名 | 所属チーム | 備考 |
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PR1 | 稲垣啓太 | パナソニックワイルドナイツ | (4季連続4回目) |
HO | 日野剛志 | ヤマハ発動機ジュビロ | (初受賞) |
PR3 | 伊藤平一郎 | ヤマハ発動機ジュビロ | (初受賞) |
LO | ヒーナンダニエル | パナソニックワイルドナイツ | (2季連続6回目) |
LO | ジョー・ウィーラー | サントリーサンゴリアス | (初受賞) |
FL | ジョージ・スミス | サントリーサンゴリアス | (3季ぶり4回目) |
FL | 布巻峻介 | パナソニックワイルドナイツ | (初受賞) |
NO8 | 松橋周平 | リコーブラックラムズ | (初受賞) |
SH | 流大 | サントリーサンゴリアス | (初受賞) |
SO | 小野晃征 | サントリーサンゴリアス | (4季ぶり3回目) |
WTB | 中靏隆彰 | サントリーサンゴリアス | (初受賞) |
WTB | 山下楽平 | 神戸製鋼コベルコスティーラーズ | (2季ぶり2回目) |
CTB | ヴィリアミ・タヒトゥア | ヤマハ発動機ジュビロ | (初受賞) |
CTB | 立川理道 | クボタスピアーズ | (初受賞) |
FB | 松島幸太朗 | サントリーサンゴリアス | (2季ぶり2回目) |