コスモス1267号(ロシア語:Космос-1267、ラテン文字表記の例:Cosmos 1267)とは、1981年ソビエト連邦によって打ち上げられた宇宙ステーションへの補給船。TKSの2回目の飛行で、最初の補給ミッションだった。

コスモス1267号
TKS
TKS
所属 ソビエト連邦
国際標識番号 1981-039A
カタログ番号 12419
状態 運用終了
目的 物資輸送
打上げ機 プロトンロケット
打上げ日時 1981年4月25日
消滅日時 1982年7月29日
質量 18トン
発生電力 2.4kW
軌道要素
軌道 低軌道
近点高度 (hp) 200km
遠点高度 (ha) 278km
軌道傾斜角 (i) 51.6度
軌道周期 (P) 89.0分
テンプレートを表示

設計

編集

コスモス1267号はTKSと呼ばれる重量18トンの大型宇宙船で、もともとはアルマース宇宙ステーションへの輸送のために開発されたものだった。有人飛行も可能だが、TKSが有人で打ち上げられたことは一度もなかった。

TKSは地上への帰還に使用するカプセルと、大きな内容積を持つFGBモジュールから構成された。カプセルの先端にはエンジンを装備したモジュールが結合し、帰還の際に使用されたが、FGBモジュール自体も軌道変更能力を有していた。

飛行

編集

コスモス1267号の準備が整った時点で、TKSに対応するアルマース計画は既にキャンセルされていた。そのため、コスモス1267号は宇宙ステーションサリュート6号ドッキングすることになった[1]

コスモス1267号は、1981年4月25日にバイコヌール宇宙基地から無人で打ち上げられた。軌道投入後は自動で飛行を続け、57日後の6月19日にサリュート6号とのドッキングに成功した[1]。このような巨大な宇宙機同士のドッキングは、複数のモジュールで宇宙ステーションを構築するという後のミール国際宇宙ステーションに繋がるコンセプトを実証する上で、大きなステップになった[2]

コスモス1267号はその後もサリュートと結合していたが、1982年7月29日にステーション本体と共に大気圏に突入し、廃棄された[1]

コスモス1267号はTKSの2回目の飛行に当たる。一つ前のTKSのミッションは1977年7月のコスモス929号で、次のミッションは1983年3月のコスモス1443号だった。

参考文献

編集
  1. ^ a b c Cosmos 1267”. NSSDC Master Catalog. 2010年7月18日閲覧。
  2. ^ Salyut 6”. NSSDC Master Catalog. 2010年7月18日閲覧。

関連項目

編集