グレナディアガーズ (競走馬)
グレナディアガーズ(欧字名:Grenadier Guards、2018年2月4日 - )は、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍は2020年の朝日杯フューチュリティステークス、2021年の阪神カップ。
グレナディアガーズ | |||||||||
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2020年朝日杯FS | |||||||||
欧字表記 | Grenadier Guards[1] | ||||||||
品種 | サラブレッド[1] | ||||||||
性別 | 牡[1] | ||||||||
毛色 | 鹿毛[1] | ||||||||
生誕 | 2018年2月4日(6歳)[1] | ||||||||
抹消日 | 2023年12月27日 | ||||||||
父 | Frankel[1] | ||||||||
母 | ウェイヴェルアベニュー[1] | ||||||||
母の父 | Harlington[1] | ||||||||
生国 | 日本(北海道安平町)[1] | ||||||||
生産者 | ノーザンファーム[1] | ||||||||
馬主 | (有)サンデーレーシング[1] | ||||||||
調教師 | 中内田充正(栗東)[1] | ||||||||
競走成績 | |||||||||
生涯成績 |
16戦3勝[1] 中央:15戦3勝 海外:1戦0勝 | ||||||||
獲得賞金 | 2億7139万6000円[1] | ||||||||
WBRR | M116 / 2021年[2] | ||||||||
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戦績
編集- 特記事項なき場合、本節の出典はJBISサーチ[4]
デビュー前
編集母ウェイヴェルアベニューはカナダに生まれ、2015年の米G1・BCフィリー&メアスプリントを勝利、翌2016年の同レースでも2着に入っている。引退後はイギリスへ送られてフランケルを配合された状態で日本へと輸入され、本馬を出産した(持込馬)[5][6]。
2歳(2020年)
編集7月26日、新潟競馬場での2歳新馬戦でデビューし、2着[7]。3戦目で初勝利を挙げ、続く朝日杯フューチュリティステークスでは道中好位でレースを進め、直線に入って抜け出すと最後は中団から追い上げてきたステラヴェローチェに4分の3馬身差をつけGI初制覇を果たすとともに、阪神競馬場での芝1600メートル2歳コースレコードとなる1分32秒3をマークした[8]。JRA賞最優秀2歳牡馬の選考では、262票を集めたホープフルステークス優勝馬ダノンザキッドに対して21票しか得られなかった[9]。
3歳(2021年)
編集年明けの3歳初戦のファルコンステークスではルークズネストからアタマ差の2着[10]。続くNHKマイルカップでは、道中3番手から直線早めに先頭に立つもののシュネルマイスターとソングラインに捕らえられ3着に終わった[11]。夏は休養し秋初戦、京成杯オータムハンデキャップは外から伸びるも前を捕らえきれず3着に敗れた。池添謙一に乗り替わって挑んだマイルチャンピオンシップは好位につけたが直線で馬群に沈み13着に沈んだ。C.デムーロとのコンビで挑んだ阪神カップでは好位でレースを進め、最後の直線で大外に持ち出して先行各馬を差し切り、1馬身1/2差を付ける完勝で朝日杯フューチュリティステークス以来1年振りとなる勝利を飾った[12]。
4歳(2022年)
編集4歳初戦となった高松宮記念は内枠有利の馬場で大外枠が響き、12着と惨敗した[13]。次走はイギリスに遠征しプラチナジュビリーステークスに出走、24頭立て19着と大敗に終わった。その後は休養に入り、6か月ぶり、連覇を狙った阪神カップは中団から伸びてきたが、最後はダイアトニックと叩き合いにハナ差敗れ惜しい2着となった[14]。
5歳(2023年)
編集5歳初戦、1.7倍と抜けた1番人気に推された阪急杯は直線で伸びきれず7着に敗れる。
続く3月26日の高松宮記念では道中最後方待機から最後の直線でメンバー上がり最速となる34秒9の末脚を発揮したが5着となる。レース後、放牧先での馬体チェックにおいて右前脚の膝に熱感があったため、経過観察をしていたが、骨折の疑いが生じたので、4月5日に栗東トレーニングセンターに移動し、レントゲン検査の結果、右第3手根骨を骨折が判明し、6か月以上の休養を余儀なくされる[15][16][17]。10月28日のスワンステークスで7か月ぶりに実戦復帰したが、終始外々を回されて6着に終わる。
12月18日に馬主のサンデーサラブレッドクラブがホームページの中で、12月23日の阪神カップをもって、現役を引退することを発表した[18]。引退レースとなった12月23日の阪神カップでは後方で脚を溜め、直線で大外から懸命に追い込んでウインマーベルの2着と好走した[19]。
12月27日付でJRAの競走馬登録を抹消され、引退後は北海道安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬として供用される[20][21]。
競走成績
編集以下の内容は、JBISサーチ[4]、netkeiba.com[22]、Racing Post[23]およびBHA[24]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭
数 |
枠
番 |
馬
番 |
オッズ
(人気) |
着順 | タイム
(上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量
[kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重
[kg] |
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2020. 7.26 | 新潟 | 2歳新馬 | 芝1400m(良) | 15 | 6 | 10 | 1.5 (1人) | 2着 | 1:22.4(34.5) | 0.1 | 川田将雅 | 54 | サルビア | 452 | |
9.19 | 中京 | 2歳未勝利 | 芝1600m(良) | 10 | 7 | 7 | 2.6 (2人) | 4着 | 1:34.3(37.0) | 1.2 | 川田将雅 | 54 | レッドベルオーブ | 454 | |
11. 7 | 阪神 | 2歳未勝利 | 芝1400m(良) | 17 | 4 | 8 | 1.7 (1人) | 1着 | 1:20.4(34.3) | -0.5 | 川田将雅 | 55 | (ロードリスペクト) | 456 | |
12.20 | 阪神 | 朝日杯FS | GI | 芝1600m(良) | 16 | 1 | 2 | 17.5 (7人) | 1着 | R1:32.3(34.5) | -0.1 | 川田将雅 | 55 | (ステラヴェローチェ) | 458 |
2021. 3.20 | 中京 | ファルコンS | GIII | 芝1400m(良) | 15 | 3 | 4 | 1.8 (1人) | 2着 | 1:20.1(34.9) | 0.0 | 川田将雅 | 57 | ルークズネスト | 458 |
5. 9 | 東京 | NHKマイルC | GI | 芝1600m(良) | 18 | 4 | 8 | 3.4 (1人) | 3着 | 1:32.1(35.1) | 0.5 | 川田将雅 | 57 | シュネルマイスター | 460 |
9.12 | 中山 | 京成杯AH | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 1 | 1 | 2.8 (1人) | 3着 | 1:32.1(34.0) | 0.1 | 川田将雅 | 56 | カテドラル | 460 |
11.21 | 阪神 | マイルCS | GI | 芝1600m(良) | 16 | 5 | 9 | 10.1 (4人) | 13着 | 1:33.8(34.4) | 1.2 | 池添謙一 | 56 | グランアレグリア | 466 |
12.25 | 阪神 | 阪神C | GII | 芝1400m(良) | 18 | 6 | 12 | 5.0 (3人) | 1着 | 1:20.3(34.0) | -0.3 | C.デムーロ | 56 | (ホウオウアマゾン) | 468 |
2022. 3.27 | 中京 | 高松宮記念 | GI | 芝1200m(重) | 18 | 8 | 18 | 5.6 (3人) | 12着 | 1:08.8(34.3) | 0.5 | 福永祐一 | 57 | ナランフレグ | 460 |
6.18 | アスコット | プラチナジュビリーS | G1 | 芝6F(GF)[注 1] | 24 | 4 | 10 | 51.0(19人) | 19着 | 1:13.50 | 1.33 | C.デムーロ | [注 2] | Naval Crown | 計不 |
12.24 | 阪神 | 阪神C | GII | 芝1400m(良) | 18 | 8 | 18 | 4.4 (2人) | 2着 | 1:20.2(35.0) | 0.0 | C.デムーロ | 57 | ダイアトニック | 470 |
2023. 2.26 | 阪神 | 阪急杯 | GIII | 芝1400m(良) | 15 | 4 | 7 | 1.7 (1人) | 7着 | 1:20.1(34.3) | 0.6 | 岩田望来 | 57 | アグリ | 474 |
3.26 | 中京 | 高松宮記念 | GI | 芝1200m(不) | 18 | 8 | 16 | 28.4(10人) | 5着 | 1:12.0(34.9) | 0.5 | 岩田望来 | 58 | ファストフォース | 468 |
10.28 | 京都 | スワンS | GII | 芝1400m(良) | 18 | 4 | 8 | 5.6 (2人) | 6着 | 1:20.3(33.6) | 0.4 | 岩田望来 | 57 | ウイングレイテスト | 468 |
12.23 | 阪神 | 阪神C | GII | 芝1400m(良) | 17 | 5 | 10 | 5.0 (3人) | 2着 | 1:19.4(33.8) | 0.1 | R.ムーア | 58 | ウインマーベル | 476 |
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す
- 海外の枠番はゲート番
- 海外のオッズ・人気はBHAのもの(日本式のオッズ表記とした)
血統表
編集グレナディアガーズの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サドラーズウェルズ系 |
[§ 2] | ||
父 Frankel 2008 鹿毛 |
父の父 Galileo1998 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | |
Fairy Bridge | ||||
Urban Sea | Miswaki | |||
Allegretta | ||||
父の母 Kind2001 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig | ||
Razyana | ||||
Rainbow Lake | Rainbow Quest | |||
Rockfest | ||||
母 *ウェイヴェルアベニュー Wavell Avenue 2011 鹿毛 |
Harlington 2002 |
Unbridled | Fappiano | |
Gana Facil | ||||
Serena's Song | Rahy | |||
Imagining | ||||
母の母 Lucas Street2004 |
Silver Deputy | Deputy Minister | ||
Silver Valley | ||||
Ruby Park | Bold Ruckus | |||
Katebyrne | ||||
母系(F-No.) | ウェイヴェルアベニュー系(FN:10-a) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Mr.Prospector 5 × 5 × 5 = 9.38%、Blushing Groom 5 × 5 = 6.25%、Northern Dancer 4 × 5 = 9.38% | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “グレナディアガーズ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年3月28日閲覧。
- ^ 国際競馬統括機関連盟 (IFHA) “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings”. 2022年1月26日閲覧。
- ^ “【NHKマイルC】バスラットレオン 獅子のように強く、グレナディアガーズ 擲弾兵近衛連隊 馬名意味”. テレビ東京スポーツ. テレビ東京 (2021年5月7日). 2021年8月14日閲覧。
- ^ a b “グレナディアガーズ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年3月26日閲覧。
- ^ “朝日杯FS優勝“怪物の仔”グレナディアガーズの凄みと1番人気3着・福永祐一の「選択ミス」とは(島田明宏)”. Number Web - ナンバー. 2024年2月19日閲覧。
- ^ “日本はいかにして競馬大国になったのか(日本)(1)[生産]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2024年2月19日閲覧。
- ^ “【2歳新馬】新潟6R サルビアが追撃を振り切る”. サンケイスポーツ. (2020年7月27日) 2020年12月20日閲覧。
- ^ “【朝日杯FS結果】7番人気グレナディアガーズがレコードで戴冠!”. netkeiba.com. (2020年12月20日) 2020年12月20日閲覧。
- ^ “【2020年度JRA賞】ハイレベルな争いも、記者投票はアーモンドアイ“圧勝””. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2021年1月6日). 2021年8月14日閲覧。
- ^ “【ファルコンS結果】ルークズネストが朝日杯覇者グレナディアガーズを破って重賞初V”. netkeiba.com. (2021年3月24日) 2021年3月24日閲覧。
- ^ “【NHKマイルC結果】シュネルマイスターがゴール寸前差し切りV! 外国産馬20年ぶりの優勝”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2021年5月9日). 2021年8月14日閲覧。
- ^ “【阪神C】グレナディアガーズ C・デムーロ会心!末脚鮮やか差し切りV ”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2021年12月26日). 2022年1月6日閲覧。
- ^ “【高松宮記念】大外枠のグレナディアガーズは見せ場なし 福永祐一騎手「ゴールドアリュールの子が勝ったことに尽きる」”. スポーツ報知 (2022年3月27日). 2023年2月28日閲覧。
- ^ “【阪神カップ】連覇を狙ったグレナディアガーズは2着惜敗 C・デムーロ「休み明けもあったかもしれません」”. 東スポ競馬 (2022年12月24日). 2023年2月28日閲覧。
- ^ “グレナディアガーズが故障 JRA”. jra.jp. 日本中央競馬会 (2023年4月5日). 2023年4月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月17日閲覧。
- ^ 「グレナディアガーズが右第3手根骨々折 6カ月以上の休養へ」『サンケイスポーツ』2023年4月5日。2023年4月6日閲覧。
- ^ 「高松宮記念5着グレナディアガーズ、右前第3手根骨骨折で全治6カ月以上の診断」『スポーツニッポン』2023年4月5日。2023年4月6日閲覧。
- ^ 「グレナディアガーズが来年春から種牡馬入り 阪神Cで引退」『サンケイスポーツ』2023年12月18日。2023年12月27日閲覧。
- ^ 【阪神C】引退戦グレナディアガーズが昨年に続く2着 21年にVの得意舞台 ムーア騎手「素晴らしい末脚」
- ^ グレナディアガーズ 阪神Cで引退 社台SSで種牡馬入りnetkeiba.com、2023年12月19日配信・閲覧
- ^ “グレナディアガーズが競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2023年12月27日). 2023年12月27日閲覧。
- ^ “グレナディアガーズの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年3月26日閲覧。
- ^ “Grenadier Guards | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. レーシング・ポスト. 2022年6月18日閲覧。
- ^ Authority, The British Horseracing. “Grenadier Guards (JPN) - Horse Profile - The British Horseracing Authority” (英語). The British Horseracing Authority. 2022年6月18日閲覧。
- ^ a b “2022プラチナジュビリーステークス(G1)の出馬表が確定”. www.jra.go.jp. 日本中央競馬会. 2022年6月17日閲覧。
- ^ a b “Platinum Jubilee Stakes”. www.racingpost.com. レーシング・ポスト. 2022年6月18日閲覧。
- ^ “2022プラチナジュビリーステークス(G1)の結果”. 日本中央競馬会 2022年6月22日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|グレナディアガーズ|JBISサーチ(JBIS-Search)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月27日閲覧。
- ^ a b c d “グレナディアガーズの血統表”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2020年12月27日閲覧。
- ^ “ウェイヴェルアベニュー(CAN)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月27日閲覧。
外部リンク
編集- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post