クロム酸ナトリウム(sodium chromate)は、石油産業では腐食防止剤、織物産業では染色補助剤、さらに木材防腐剤[2]として用いられる黄色固体である。医学においては放射性同位体のCr51で標識したクロム酸ナトリウムが循環血液量・赤血球量の測定、赤血球の寿命測定(推定)に使用される[3]

クロム酸ナトリウム
識別情報
CAS登録番号 7775-11-3
PubChem 24488
特性
化学式 Na2CrO4
モル質量 161.97
外観 黄色の結晶
密度 2.723 g/cm3
融点

792 °C, 1065 K, 1458 °F

への溶解度 44.3% at 20 °C, 56.1% at 100 °C
構造
結晶構造 斜方晶系(413 °C以上で六方晶系)
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −1329 kJ/mol
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 1370
主な危険性 発癌性
Rフレーズ R45 R46 R60 R61 R21 R25 R26 R34 R42/43 R48/23 R50/53 [1]
Sフレーズ S53 S45 S60 S61 [1]
関連する物質
関連物質 K2CrO4,
Na2Cr2O7,
CrO3
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

合成法と性質

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二クロム酸ナトリウム水酸化ナトリウムとの反応で得ることができる。

 

また、酸化クロム(III)炭酸ナトリウムの混合物を酸素の存在下で強熱しても得られる。

 

吸湿性であり、四、六、十水和物を形成する。クロム酸ナトリウムは他の六価クロム化合物と同じく発癌性を持つ。強力な酸化剤であり、水に溶けて[1]、弱塩基性溶液となる[4]

安全性

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労働安全衛生法では「クロム酸およびその塩」として、第2類特定化学物質に指定されている。

脚注

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  1. ^ a b c SODIUM CHROMATE”. inchem. 2008年6月20日閲覧。
  2. ^ Sodium chromate - Pesticide use statistics for 2005”. PAN Pesticides Database. 2008年6月20日閲覧。
  3. ^ 医療用医薬品 再評価結果のご案内 No.19” (pdf). 日本製薬団体連合会. p. 12 (1982年1月). 2024年6月25日閲覧。
  4. ^ Record 労働安全衛生研究所(IFA)英語版発行のGESTIS物質データベース, accessed on 2008-06-20

参考文献

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  • Gerd Anger, Jost Halstenberg, Klaus Hochgeschwender, Christoph Scherhag, Ulrich Korallus, Herbert Knopf, Peter Schmidt, Manfred Ohlinge. Chromium Compounds. in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. Wiley-VCH, 2002. doi:10.1002/14356007.a07_067

外部リンク

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関連項目

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