クロハラヘビクビガメ(黒腹蛇首亀、学名Acanthochelys spixii)は、ヘビクビガメ科トゲヘビクビガメ属に分類されるカメ

クロハラヘビクビガメ
クロハラヘビクビガメ
クロハラヘビクビガメ Acanthochelys spixii
保全状況評価
LOWER RISK - Near Threatened
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 曲頸亜目 Pleurodira
: ヘビクビガメ科 Chelidae
: トゲヘビクビガメ属
Acanthochelys
: クロハラヘビクビガメ A. spixii
学名
Acanthochelys spixii
(Dumeril & Bibron, 1835)
シノニム

Platemys spixii
Dumeril & Bibron, 1835

和名
クロハラヘビクビ
クロハラヘビクビガメ
英名
Black spiny-necked swamp turtle

分布

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アルゼンチン北西部、ウルグアイブラジル南東部、(パラグアイに分布する可能性もあり)

形態

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最大甲長17cmとトゲヘビクビガメ属最小種。背甲の色彩は黒や灰色。腹甲の色彩は黒一色で、和名の由来になっている。

頸部背面には棘状の突起が並ぶ。

幼体は腹甲、頭部や四肢の腹面に赤い斑紋が入る。成長に伴い斑紋は消失する。

生態

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底質が泥で水生植物が繁茂する流れの緩やかな河川などに生息する。

食性は動物食で、昆虫類甲殻類貝類魚類両生類などを食べる。

繁殖形態は卵生。1回に4-7個の卵を産む。

人間との関係

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開発による生息地の破壊などにより生息数は減少している。

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。以前は流通量が多かったが、生息地で野生個体の輸出が規制されたため近年は流通量が激減している。しかし属内では流通量は最も多い。アクアリウムアクアテラリウムで飼育される。日光浴をしない個体が多いため、場合によっては陸場を撤去する。性質が臆病なため、ケージ内には隠れ家を設置し落ち着いた環境で飼育する。低温には強いものの、水温25度ほどに設定したほうがよい。飼育下での産卵例は少なくはないが、孵化率が悪いとされる。

関連項目

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参考文献

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  • 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、166頁。
  • 海老沼剛 『水棲ガメ1 アメリカ大陸のミズガメ』、誠文堂新光社2005年、73-74頁。
  • 安川雄一郎 「曲頸類総覧 (後編)」『クリーパー』第25号、クリーパー社、2005年、21-23、43頁。
  • 安川雄一郎 「ビギナーにおすすめのカメ12種〜初心者向けとして飼育者に薦めるカメ類〜」『エクストラ・クリーパー』No.1、誠文堂新光社、2006年、103、130-131頁。

外部リンク

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