カーディフ空港

ウェールズ・カーディフにある空港

カーディフ空港 (ウェールズ語: Maes Awyr Caerdydd/英語: Cardiff Airport) (IATA: CWLICAO: EGFF) は英国ウェールズの空港である。ウェールズで最も乗客数が多い[3] 。 2013年3月からウェールズ政府英語版の所有下にあり、営利事業として独立して運営されている。2018年の乗客数は158万1千人で、前年比で増加している。

カーディフ空港
Maes Awyr Caerdydd
Cardiff Airport
地図
IATA: CWL - ICAO: EGFF
概要
国・地域 イギリスの旗 イギリス
所在地 ウェールズの旗 ウェールズRhoose英語版
母都市 カーディフ
種類 公共
所有者 ウェールズ政府
運営者 Cardiff International Airport Ltd
開港 1954年1月
標高 67 m (220 ft)
座標 北緯51度23分48秒 西経003度20分36秒 / 北緯51.39667度 西経3.34333度 / 51.39667; -3.34333座標: 北緯51度23分48秒 西経003度20分36秒 / 北緯51.39667度 西経3.34333度 / 51.39667; -3.34333
地図
Wales Vale of Glamorgan
CWLの位置(ヴェール・オブ・グラモーガン内)
CWL
CWL
滑走路
方向 長さ (m) 表面
12/30 2,354 舗装
統計(2017)
旅客数 1,581,302
発着回数 31,085
ソース: NATSホールディングス英語版によるAIP英語版 at[1]
Statistics from the UK Civil Aviation Authority[2]
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空港の一覧
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カーディフ空港はヴェール・オフ・グラモーガンにあるRhoose英語版の近くにある。ウェールズの首都カーディフの中心地から南西に、直線距離で約14kmの位置にある。

空港運営会社名は「Cardiff International Airport Limited」であり、最寄の鉄道駅の駅名も「Rhoose Cardiff International Airport」であるが、同社の空港ホームページには「Cardiff Airport」と示していること、現地の言語である英語のWikipediaページも「Cardiff Airport」としていることから、本項はこれに従い「カーディフ国際空港」とはせずに「カーディフ空港」と記す。

運営会社

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2013年3月27日、ウェールズ政府は、カーディフ空港を継続させるために空港保有・運営会社であるTBI plc英語版からCardiff International Airport Limitedを5千2百万ポンドで購入したことを発表した。これは国有化であり、州によって民間企業が買収されたという主張がなされたが、ウェールズ首相であるカーウィン・ジョーンズは、「空港はウェールズ政府によって運営されない。それは商業ベースで政府から独立して管理され、やがて公共の利益に資する。」と述べた。

2013年以来、カーディフ空港はターミナル・周辺のインフラ及び顧客サービス水準の改善をし、新しい航路を誘致したことにより大きな変革を遂げた。

2015年6月、ヨーロッパ最大の地域航空会社であるFlybeは、カーディフに2機の航空機で運用する拠点空港機能を開設し、2018年3月から3機に増加した。Flybeは現在、ファロジャージーダブリングラスゴーベルリンヴェネツィアミュンヘンヴェローナローマエディンバラパリを含む英国及びヨーロッパの16の目的地に直行ルートで頻繁なフライトネットワークを運営しているが、2019年4月4日、拠点空港機能から撤退する旨の発表が行われた[4]。ただし、一切の便が無くなる訳ではない。

空港施設

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ブリティッシュ・エアウェイズの重整備施設

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カーディフ空港にはブリティッシュ・エアウェイズの航空機を整備する主要な整備施設の1つであるBritish Airways Maintenance Cardiff英語版がある[5]。ブリティッシュ・エアウェイズが所有するボーイング社製の長距離路線仕様の航空機であるボーイング747777787の全ての重整備や内装の変更はここで行われている。また、コンコルドの整備もここで行われていた。

なお、ブリティッシュ・エアウェイズはカーディフ空港発着の定期便を運航しておらず、重整備を行う機材は重整備だけのために当空港に飛来する。

航空会社と就航地

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この空港から定期便及びチャーター便を運航している航空会社と就航地は以下の通り。[6]

航空会社就航地
BH Air英語版ブルガリア季節運航: ブルガス
FlybeイギリスAnglesey英語版, ベルファスト・シティ, コーク空港, ダブリン, エディンバラ, ファロ (2019年10月26日廃止),[7] グラスゴー (2019年10月25日廃止),[8] ジャージー, ミラノ・マルペンサ (2019年9月28日廃止), ミュンヘン (2019年9月6日廃止),[8] ニューカッスル, パリ=シャルル・ド・ゴール, ローマ・フィウミチーノ (2019年9月7日廃止)[8]
季節運航: ジュネーヴ, ヴェネツィア (2019年9月7日廃止),[8] ヴェローニャ (2019年9月7日廃止)[8]
KLMオランダ航空オランダアムステルダム
カタール航空カタールドーハ
ライアンエアーアイルランドマルタ, テネリフェ・スール (2020年1月6日廃止)[9][10]
季節運航: バルセロナ, ファロ, マラガ
トーマス・クック航空[11]イギリス季節運航: アンタルヤ, ダラマン, エンフィダ, ラルナカ, パルマ, レウス, ロドス (2019年10月16日廃止),[11] テネリフェ・スール, Zakynthos英語版
TUIエアウェイズ[12]イギリスアリカンテ, グラン・カナリア, フルガダ, ランサローテ, マラガ, パフォス, テネリフェ・スール
季節運航: アンタルヤ, ブルガス , コルフ, ダラマン, ドゥブロヴニク空港英語版, エンフィダ, ファロ, イラクリオン, イビサ, ケファロニア国際空港英語版, コス国際空港英語版, ラルナカ, メノルカ, ナポリ, パルマ, レウス, ロドス, Zakynthos英語版
ブエリング航空アリカンテ, マラガ
季節運航: パルマ

利用統計

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乗客数の推移

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乗客数[13] 変化率 増減数[14]
1997 1,155,186 60,724
1998 1,263,225   0 9.4% 65,597
1999 1,330,277   0 5.3% 63,740
2000年 1,519,920   12.5% 64,298
2001 1,543,782   0 1.6% 67,624
2002 1,425,436   0 8.3% 49,115
2003 1,919,231   37.6% 48,590
2004 1,887,621   0 1.7% 43,023
2005年 1,779,208   0 5.7% 43,040
2006 2,024,428   12.7% 42,055
2007年 2,111,148   0 4.3% 43,963
2008年 1,994,892   0 5.6% 37,123
2009 1,631,236   18.2% 27,003
2010 1,404,613   13.9% 25,645
2011 1,208,268   13.6% 29,130
2012 1,013,386   16.1% 26,842
2013 1,072,062   0 4.3% 24,879
2014 1,023,932   0 4.7% 25,864
2015 1,160,506   13.3% 25,077
2016年 1,347,483   16.1% 26,256
2017年 1,465,227   0 8.7% 28,934
2018年 1,581,302   0 7.9% 31,085
出典: 英国民間航空局

繁忙路線

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繁忙路線 (2018)[15]
順位 空港 乗客数

合計
増減

2017 / 18
1   アムステルダム 146,058   8.9%
2   パルマ 108,313   3.4%
3   ダブリン 108,275   7.2%
4   アリカンテ 103,671   1.8%
5   エディンバラ 102,372   3.0%
6   テネリフェ・スール 88,771   0.1%
7   マラガ 88,740   1.8%
8   シャルル・ド・ゴール 77,503   27.4%
9   ベルファスト・シティ 71,439   39.2%
10   ファロ 64,036   12.2%
11   ドーハ 55,568   New Route
12   ランサローテ 46,465   0.9%
13   Dalaman 41,577   64.9%
14   グラスゴー 33,261   15.0%
15   イビザ 32,568   0.1%
16   バルセロナ 24,385   5.0%
17   Zakynthos 21,638   2.5%
18   ミラノ・マルペンサ 21,483   30.1%
19   ブルガス 20,293   6.2%
20   グラン・カナリア 18,996   0.4%

空港アクセス

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ルースカーディフ国際空港駅
 
カーディフ中央バスステーションのカーディフエアポートエクスプレスのバス

鉄道

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最寄りの駅は、ヴェール・オブ・グラモーガン線英語版にあるルース・カーディフ国際空港駅英語版である。 同駅へは、ウェールズ鉄道交通サービス英語版による、Aberdare駅英語版Bridgend駅英語版を結ぶ列車でアクセスでき、この列車は途中ウェールズの首都であるカーディフの中心地にあるカーディフ中央駅を経由する。この列車は平日及び土曜日は1時間毎に、日曜日は2時間毎に運行されている。空港からカーディフ中央駅まで約35分。

空港駅から空港ターミナルまでRail linc英語版によるシャトルバスが運行されている。空港ターミナルにはナショナルレールコードとして"XCF"が割り振られており、鉄道の駅からシャトルバスを含めて鉄道チケットとして購入できるが、もちろんシャトルバス単独でも乗れる。シャトルバス単独での料金は1ポンド。

空港駅と名付けられてはいるが、駅と空港ターミナルの位置関係は「空港の敷地の向こう側」であり、歩くと1時間程度要するので注意が必要である。

バス

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上記の空港駅からのシャトルバスのほか、カーディフ中心地にあるカーディフ中央駅に隣接したカーディフシティセンターよりTrawsCymru英語版による「カーディフエアポートエクスプレス」(ウェールズ語: Gwennol Maes Awyr Caerdydd)が運行されている。路線番号は「T9」である。夏季は20分毎、冬季は30分毎に運行されており、車内では無料wifiが提供されている。シティセンター発は4時からおよそ23時まで、空港発は4時50分発から0時10分発まで。所要時間は約40分である。[16]

脚注

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  1. ^ NATS – AIS – Home”. 2 February 2015閲覧。
  2. ^ Size of Reporting Airports 2017”. 2019年9月2日閲覧。
  3. ^ Size of Reporting Airports 2017”. 2019年9月2日閲覧。
  4. ^ Barry, Sion (2019年4月4日). “Flybe's future at Cardiff Airport thrown into doubt”. walesonline. 2019年9月2日閲覧。
  5. ^ British Airways maintenance, Cardiff - Case studies - Interserve”. web.archive.org (2010年9月21日). 2019年9月2日閲覧。
  6. ^ cardiff-airport.com - Destinations retrieved 5 October 2016
  7. ^ bbc.com - Flybe cuts routes from Cardiff Airport in winter schedule 30 May 2019
  8. ^ a b c d e flyBe network changes from Sep 2019”. Routesonline. 2019年9月2日閲覧。
  9. ^ https://www.rte.ie/news/business/2019/0823/1070574-ryanair-to-close-4-spanish-bases-next-year-union/
  10. ^ https://www.ryanair.com
  11. ^ a b Timetable”. thomascookairlines.com. 2019年9月2日閲覧。
  12. ^ Flight Timetable” (英語). tui.co.uk. 2019年9月2日閲覧。
  13. ^ Number of Passengers including both domestic and international.
  14. ^ Number of Movements represents total aircraft takeoffs and landings during that year.
  15. ^ 英国民間航空局資料”. UK Civil Aviation Authority. 21 March 2018閲覧。
  16. ^ バスT9の時刻表”. 2019年9月2日閲覧。

外部リンク

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