カン・スヨン

韓国の女優 (1966-2022)

カン・スヨン漢字:姜受延、ハングル: 강수연ラテン翻字:KANG Soo-yeon、1966年8月18日 - 2022年5月7日)は、大韓民国ソウル特別市出身の俳優。本貫晋州姜氏[1]

カン・スヨン
KANG Soo-yeon
カン・スヨン KANG Soo-yeon
生年月日 (1966-08-18) 1966年8月18日
没年月日 (2022-05-07) 2022年5月7日(55歳没)
出生地 ソウル特別市
国籍 大韓民国の旗 大韓民国
民族 韓国人
職業 女優
ジャンル 映画, テレビドラマ
活動期間 1971年 - 2022年
受賞
ヴェネツィア国際映画祭
女優賞
1988年シバジ
その他の賞
テンプレートを表示
カン・スヨン
各種表記
ハングル 강수연
漢字 姜受延
発音: カンスヨン
ローマ字 KANG Soo-yeon
テンプレートを表示

経歴

編集

ソウル特別市で4人兄弟の長女 (第3子) として生まれ、そのまま同市内で育った。俳優のキム・ソックンは6親等の親戚である[2]

1971年に子役として『しっかり者の冒険』でデビュー。1976年の『私は告白する』で映画デビューも果たし、子役スターとして活躍した。その間、東明女子高等学校を経て、高麗大学校言論大学院に学んだ。

1985年の『Wの悲劇』での演技が評価され、子役スターから成年俳優としての道を歩み始めた[3]

イム・グォンテク監督の作品のうち、『シバジ』 (1988)では、両班の家に雇われた代理母オンニョを演じ、第44回ヴェネツィア国際映画祭 女優賞および1987年ナント三大陸映画祭で主演女優賞を受賞。また『ハラギャティ 波羅羯諦』 (1989) では仏門と俗世の狭間で迷いながら修行を続ける比丘尼スンニョ役で第16回モスクワ国際映画祭および第27回大鐘賞映画祭で主演女優賞を受賞し、韓国国内において「ワールドスター」[3]と称されるようになった。1990年には『墜落するものには翼がある』、1991年にも『競馬場へ行く道』で、国内の各種映画祭主演女優賞を受賞し、国内国外の双方で高い評価を確立させた。2000年にはイタリアの映画祭で回顧展が開催されてもいる[3]

テレビドラマでは1985年に『あなた』に出演して以来、長らく出演がなかったが、2001年、中宗在世時、朝鮮三大悪女のひとりとして名をはせたチョン・ナンジョン(鄭蘭貞)を主役とした歴史ドラマ『女人天下』に、主人公ナンジョン役で出演した。この時、韓国ドラマ史上初めて、ランニング・ギャランティ形式 (出演料が視聴率によって支払われるシステム) にて契約を行った。ドラマは韓国国内にて視聴率30パーセントを超える大ヒットとなった[3]

2009年11月、イム・グォンテク監督の最新作『月の光をくみ上げる』にパク・チュンフンと共に出演する事が発表された[4]

2015年からは釜山国際映画祭の執行委員長を務めたが、在任中に政界からの特定映画の上映中止の圧力の責任を問わなかったほか、独断的な人事は職員の不満を引き起こしたため、2017年10月に引責辞職した[5]

2022年5月5日、自宅で脳出血により心停止状態になっていたところを家族によって発見され、江南セブランス病院で治療を受けていたが、意識を取り戻すことなく5月7日に死去した[6]。55歳没。

フィルモグラフィ

編集

映画

編集
タイトル 原題 役名 備考
1976 私は告白する 내마음 나도 몰라 映画デビュー作
血筋 핏줄
1977 星の3兄弟 별3형제
1978 どこかにママが 어딘가에 엄마가
悲しみはもういらない 슬픔은 이제 그만
鳩の合唱 비둘기의 합창
1979 天国から来た手紙 하늘나라에서 온 편지
1980 最後の密愛
1982 ごま塩と醜者 깨소금과 옥떨메
1983 約束の女 약속한 여자
1985 Wの悲劇 더블유(W)의 비극
鯨とり2 고래사냥 2
1986 シバジ 씨받이 オンニョ 第44回ヴェネツィア国際映画祭 女優賞
映画評論家協会賞主演女優賞
1987年ナント三大陸映画祭主演女優賞
1987 桃花(ドンハ) 도화 トファ
女と男・愛の終着駅 우리는 지금 제네바로 간다 チョン・スンナ 第26回大鐘賞主演女優賞
青春スケッチ 미미와 철수의 청춘스케치 ミミ
じゃがいも 감자 ポンニョ
燕山君 연산군
1988
ミリ・マリ・ウリ・トゥリ 미리 마리 우리 두리
1989 波羅羯諦 ハラギャティ 아제아제 바라아제 スンニョ 第27回大鐘賞主演女優賞
第16回モスクワ国際映画祭主演女優賞
その後も長く 그후로도 오랫동안 スミ
墜落するものには翼がある 추락하는 것은 날개가 있다 ソ・ユンジュ 第28回大鐘賞主演女優賞
1991 ベルリンリポート 베를린 리포트 マリエレーン/ヨンヒ
競馬場へ行く道 경마장 가는길 J 第28回百想芸術大賞演技賞
第13回青龍映画賞演技賞
春史大賞映画祭演技賞
1992 君の中のブルー 그대안의 블루 キム・ユリム 黄金撮影賞女優人気賞
1993 あの女、あの男 그 여자, 그 남자 ウン
ウェスタン・アベニュー 웨스턴 애비뉴 ジス
バラの日々 장미의 나날 チェヒ
1995 サイの角のように1人で行け 무소의 뿔처럼 혼자서 가라 ヘウォン 別邦題『3人の女の孤独』
1996 激しい恋 지독한 사랑 ヨンヒ 別邦題『最後の情事』『恋、恋、恋、あゝ恋よ……』
1997 深い悲しみ 깊은 슬픔 ウンソ
ブラックジャック 블랙잭 チャン・ウニョン
1998 ディナーの後に 처녀들의 저녁식사 ホジョン
1999 虹鱒 송어 チョンファ
2003 輪廻 リ・インカーネーション 써클 オ・ヒョンジュ検事/サンフン1
2006 韓半島 -HANBANDO- 한반도 明成皇后
2007 黒い土の少女 검은 땅의 소녀와 特別出演
2022 JUNG_E ジョンイ 장이 ユン・スヒョン

テレビドラマ

編集
タイトル 原題 役名 備考
1971 しっかり者の冒険 똘똘이의 모험 TBC放送、デビュー作
1983 高校生日記 고교생 일기 KBS放送
1985 あなた 엄마의 방 MBC放送
2001 女人天下 여인천하 チョン・ナンジョン SBS放送
普通の人たち KBS放送
2007 ムン・ヒ 〜復讐に魅せられた女〜 문희 ムン・ヒ MBC放送

脚注

編集
  1. ^ 스카이데일리, 강수연·강호동 연예인 알부자 ‘무적 대장군 후예’”. www.skyedaily.com (2016年9月8日). 2022年11月14日閲覧。
  2. ^ パク・ソダム、パク・ウォンスクと親戚関係であることが明らかに…事務所が認める”. Kstyle (2019年10月21日). 2023年8月22日閲覧。
  3. ^ a b c d カン・スヨンプロフィール”. シネマコリア (2002年5月31日). 2009-11-21T08:57Z閲覧。
  4. ^ 林権沢氏の101作目、パク・ジュンフン-カン・スヨンが主演 中央日報 2009年11月19日付記事
  5. ^ 나원정 (2017年8月10日). “부산국제영화제 내부 진통, 표면화” (朝鮮語). 중앙일보. 2023年9月21日閲覧。
  6. ^ 訃報:女優カン・スヨンさん=55歳 - 朝鮮日報 2022年5月7日

外部リンク

編集