カイル・クーズマ
カイル・アレクサンダー・クズマ(Kyle Alexander Kuzma , 1995年7月24日 - )は、アメリカ合衆国・ミシガン州フリント出身のバスケットボール選手。NBAのワシントン・ウィザーズに所属している。ポジションはパワーフォワードまたはスモールフォワード。
ワシントン・ウィザーズでのクーズマ (2022年) | |
ワシントン・ウィザーズ No.33 | |
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ポジション | PF / SF |
基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 |
生年月日 | 1995年7月24日(29歳) |
出身地 | ミシガン州フリント |
身長 | 206cm (6 ft 9 in) |
体重 | 100kg (220 lb) |
ウィングスパン | 214cm (7 ft 0 in)[1] |
キャリア情報 | |
大学 | ユタ大学 |
NBAドラフト | 2017年 / 1巡目 / 全体27位[1] |
ブルックリン・ネッツから指名 | |
プロ選手期間 | 2017–現在 |
経歴 | |
2017-2021 | ロサンゼルス・レイカーズ |
2021- | ワシントン・ウィザーズ |
受賞歴 | |
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Stats Basketball-Reference.com | |
高校・大学
編集ミシガン州のベントリー高校の最終学年に、平均22得点、7リバウンドを記録するなど注目されたクーズマは、大学進学の際にコネチカット大学、アイオワ州立大学、テネシー大学、ミズーリ大学などの誘いを受け、最終的にユタ大学に進学。3年生時の2016-17シーズンに平均16.2得点、9.3リバウンドの好成績を残し、Pac-12のファーストチームに選出された。
NBAキャリア
編集ロサンゼルス・レイカーズ
編集クズマは4年生でのプレーはせずに2017年のNBAドラフトへのアーリーエントリーを表明[2]。27位でブルックリン・ネッツから指名された後、ドラフト開催日にブルック・ロペスやデアンジェロ・ラッセルらが絡んだロサンゼルス・レイカーズとの大型トレードに組み込まれ、権利がレイカーズに移動[3]。サマーリーグでファイナルMVPに選出されるなど、片鱗を見せた。
2017-18シーズン
編集2017年12月1日、ウェスタン・カンファレンスの10月、11月の月間最優秀新人選手賞に選出された[4]。2017年12月20日のヒューストン・ロケッツ戦では、キャリア・ハイとなる38得点を記録し、ロケッツの連勝を14で止めた[5]。2018年2月10日に行われたダラス・マーベリックス戦で12得点、キャリア・ハイとなる15リバウンドのダブル・ダブルを記録、試合は130-123でマーベリックスに敗れた[6]。4月4日に行われたサンアントニオ・スパーズ戦で30得点を記録、試合はレイカーズがオーバータイムの末、122-112で勝利した[7]。このシーズンは77試合で平均31.2分に出場し、16.1得点・6.3リバウンド・1.8アシストなどを記録し、NBAオールルーキーチーム1stチームに選ばれた(新人王はベン・シモンズだった)。
2018-2019シーズン
編集2019年1月7日のデトロイト・ピストンズ戦で自身最多の41得点を記録した[8]。このシーズンは70試合で平均33.1分に出場し、18.7得点、5.5リバウンド、2.5アシストなどを記録した。
2019-2020シーズン
編集この年からアンソニー・デイビスが加入したことにより控えに回った。チームはプレーオフを勝ち上がり優勝し、自身初優勝となった。
2020-2021シーズン
編集前年同様にADの控えとしてシーズンを始めたが、ADの度重なる怪我によって先発出場の機会が増えた。主力のレブロン・ジェームズやADの離脱によってチームは前年以下の成績へ落ち込んでしまう。プレイオフではシュートタッチに苦しんだ。1回戦のフェニックス・サンズ相手に2勝4敗でシリーズを落とし、連覇は叶わなかった。
ワシントン・ウィザーズ
編集2021-2022シーズン
編集2021年8月6日、ラッセル・ウェストブルックを巡る、ロサンゼルス・レイカーズ、ワシントン・ウィザーズ、ブルックン・ネッツ、インディアナ・ペイサーズ、サンアントニオ・スパーズの5チーム間の大型トレードでモントレズ・ハレル、ケンテイビアス・コールドウェル=ポープとともにワシントン・ウィザーズへ移籍した[9]。クズマはトレードが行われたことを知った際には、「興奮したんだ。ずっとトレードされたかった」と出場機会を求めていたことを率直に語った[10]。
これまでフォワードでスタメン起用されていた八村塁が個人的な事情で離脱していたこともあり、開幕から出場した全ての試合でスターターを務めた。また、今季からはフォワード起用だけではなくガードやセンターとしてオールラウンダーな活躍を見せた。エースであるブラッドリー・ビールが左手首の手術によって離脱したり、同時加入したクリスタプス・ポルジンギスが怪我のリハビリで17試合しか出場出来なかったことも影響して、チーム成績は35勝47敗のプレイオフ圏外で終わってしまう。個人ではルーキーシーズン並みのプレイタイムを獲得したことで成績を回復させることが出来た。64試合の出場で、17.1得点、キャリアベストの8.5リバウンド、3.5アシストなどを記録した。
個人成績
編集略称説明 | |||||
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GP | 出場試合数 | GS | 先発出場試合数 | MPG | 平均出場時間 |
FG% | フィールドゴール成功率 | 3P% | スリーポイント成功率 | FT% | フリースロー成功率 |
RPG | 平均リバウンド数 | APG | 平均アシスト数 | SPG | 平均スティール数 |
BPG | 平均ブロック数 | TO | 平均ターンオーバー数 | PPG | 平均得点 |
太字 | キャリアハイ | * | リーグリーダー | † | 優勝シーズン |
NBA
編集レギュラーシーズン
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017–18 | LAL | 77 | 37 | 31.2 | .450 | .366 | .707 | 6.3 | 1.8 | .6 | .4 | 16.1 |
2018–19 | 70 | 68 | 33.1 | .456 | .303 | .752 | 5.5 | 2.5 | .6 | .4 | 18.7 | |
2019–20 | 61 | 9 | 25.0 | .436 | .316 | .735 | 4.5 | 1.3 | .5 | .4 | 12.8 | |
2020–21 | 68 | 32 | 28.7 | .443 | .361 | .691 | 6.1 | 1.9 | .5 | .6 | 12.9 | |
2021–22 | WAS | 66 | 66 | 33.4 | .452 | .341 | .712 | 8.5 | 3.5 | .6 | .9 | 17.1 |
2022–23 | 64 | 64 | 35.0 | .448 | .333 | .730 | 7.2 | 3.7 | .6 | .5 | 21.2 | |
2023–24 | 70 | 70 | 32.6 | .463 | .336 | .775 | 6.6 | 4.2 | .5 | .7 | 22.2 | |
通算 | 476 | 346 | 31.3 | .451 | .337 | .733 | 6.4 | 2.7 | .6 | .6 | 17.3 |
プレーオフ
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | LAL | 21 | 0 | 23.0 | .430 | .313 | .784 | 3.1 | .8 | .3 | .3 | 10.0 |
2021 | 6 | 0 | 21.5 | .292 | .174 | .667 | 3.8 | 1.2 | .3 | .2 | 6.3 | |
キャリア | 27 | 0 | 22.7 | .401 | .283 | .761 | 3.3 | .9 | .3 | .3 | 9.1 |
カレッジ
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014–15 | ユタ | 31 | 0 | 8.1 | .456 | .324 | .556 | 1.8 | .6 | .0 | .2 | 3.3 |
2015–16 | 36 | 35 | 24.1 | .522 | .255 | .611 | 5.7 | 1.4 | .3 | .4 | 10.8 | |
2016–17 | 29 | 29 | 30.8 | .504 | .321 | .669 | 9.3 | 2.4 | .6 | .5 | 16.4 | |
通算 | 96 | 64 | 21.0 | .506 | .302 | .631 | 5.6 | 1.5 | .3 | .4 | 10.1 |
1試合自己最多記録
編集統計 | 記録 | 所属チーム | 対戦相手 | 日付 |
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出場時間 | 48 | ワシントン・ウィザーズ | ボストン・セルティックス | 2021年10月30日 |
得点 | 41 | ロサンゼルス・レイカーズ | デトロイト・ピストンズ | 2019年1月9日 |
リバウンド | 22 | ワシントン・ウィザーズ | オーランド・マジック | 2022年1月9日 |
アシスト | 13 | ワシントン・ウィザーズ | ミルウォーキー・バックス | 2023年11月20日 |
スティール | 4 | ロサンゼルス・レイカーズ | ユタ・ジャズ | 2019年12月4日 |
ブロックショット | 4 | ワシントン・ウィザーズ | フィラデルフィア・セブンティシクサーズ | 2024年2月10日 |
ターンオーバー | 8 | ワシントン・ウィザーズ | オーランド・マジック | 2022年12月30日 |
フィールドゴール成功数 | 16 | ロサンゼルス・レイカーズ | デトロイト・ピストンズ | 2019年1月9日 |
フィールドゴール試投数 | 28 | ワシントン・ウィザーズ | ミルウォーキー・バックス | 2023年1月3日 |
スリーポイント成功数 | 8 | ワシントン・ウィザーズ | クリーブランド・キャバリアーズ | 2022年2月26日 |
スリーポイント試投数 | 18 | ワシントン・ウィザーズ | アトランタ・ホークス | 2023年12月31日 |
フリースロー成功数 | 12 | ワシントン・ウィザーズ | マイアミ・ヒート | 2024年3月10日 |
フリースロー試投数 | 16 | ワシントン・ウィザーズ | マイアミ・ヒート | 2024年3月10日 |
出場時間(プレイオフ) | 30 | ロサンゼルス・レイカーズ | ポートランド・トレイルブレイザーズ | 2020年8月18日 |
得点(プレイオフ) | 19 | ロサンゼルス・レイカーズ | マイアミ・ヒート | 2020年10月4日 |
リバウンド(プレイオフ) | 10 | ロサンゼルス・レイカーズ | フェニックス・サンズ | 2021年5月27日 |
アシスト(プレイオフ) | 3 | ロサンゼルス・レイカーズ | フェニックス・サンズ | 2021年5月27日 |
スティール(プレイオフ) | 1 | ロサンゼルス・レイカーズ | フェニックス・サンズ | 2021年6月3日 |
ブロックショット(プレイオフ) | 1 | ロサンゼルス・レイカーズ | フェニックス・サンズ | 2021年5月25日 |
ターンオーバー(プレイオフ) | 4 | ロサンゼルス・レイカーズ | デンバー・ナゲッツ | 2020年9月20日 |
フィールドゴール成功数(プレイオフ) | 7 | ロサンゼルス・レイカーズ | ヒューストン・ロケッツ | 2020年9月8日 |
フィールドゴール試投数(プレイオフ) | 14 | ロサンゼルス・レイカーズ | ポートランド・トレイルブレイザーズ | 2020年8月18日 |
スリーポイント成功数(プレイオフ) | 5 | ロサンゼルス・レイカーズ | ポートランド・トレイルブレイザーズ | 2020年8月24日 |
スリーポイント試投数(プレイオフ) | 9 | ロサンゼルス・レイカーズ | ポートランド・トレイルブレイザーズ | 2020年8月24日 |
フリースロー成功数(プレイオフ) | 4 | ロサンゼルス・レイカーズ | ヒューストン・ロケッツ | 2020年9月12日 |
フリースロー試投数(プレイオフ) | 5 | ロサンゼルス・レイカーズ | フェニックス・サンズ | 2021年6月1日 |
脚注
編集- ^ “2017年のNBAドラフトコンバイン” (英語). nbadraft.net (2017年5月11日). 2018年5月14日閲覧。
- ^ Utah basketball's Kyle Kuzma to hire agent, remain in NBA Draft
- ^ BROOKLYN NETS ACQUIRE D'ANGELO RUSSELL AND TIMOFEY MOZGOV FROM L.A. LAKERS
- ^ Ryan Primeaux (2017年12月1日). “Kyle Kuzma Named Western Conference Rookie of the Month” (英語). NBA.com. 2018年2月16日閲覧。
- ^ Kellen Becoats (2017年12月21日). “Kyle Kuzma Scores Career-High 38 as Lakers Break Houston's 14-Game Winning Streak” (英語). si.com. Sports Illustrated. 2018年2月16日閲覧。
- ^ “Lakers' Kyle Kuzma: Double-doubles in victory” (英語). cbssports.com. CBS Sports (2018年2月11日). 2018年2月16日閲覧。
- ^ “Kuzma scores 30, Lakers beat Spurs 122-112 in overtime” (英語). ESPN.com. ESPN (2018年4月5日). 2018年4月5日閲覧。
- ^ “29分間でキャリアハイの41得点、カイル・クーズマ「自分は優れたシューター」”. バスケット・カウント (2019年1月11日). 2020年1月28日閲覧。
- ^ “Lakers Acquire Russell Westbrook” (英語). Los Angeles Lakers. 2021年8月7日閲覧。
- ^ Krishnamurthy, Aaditya (2021年9月30日). “Kyle Kuzma Admits He Wanted To Be Traded From The Lakers: “For Me, Wanting To Get Traded, And Be In A Type Of Situation Where I Can Really Spread My Wings And Develop A Certain Type Of Trajectory That I Was On Prior.”” (英語). Fadeaway World. 2023年5月25日閲覧。
外部リンク
編集- カイル・クーズマの通算成績と情報 NBA、NBA日本、Basketball-Reference、ESPN、Eurobasket、RealGM