エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ
「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」(Ain't No Mountain High Enough)は、アメリカ合衆国の歌手マーヴィン・ゲイとタミー・テレルが1967年に発表した楽曲。作詞・作曲は、後に夫婦デュオアシュフォード&シンプソンとして活動するニコラス・アシュフォードとヴァレリー・シンプソンによる。
「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」 | ||||
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マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル の シングル | ||||
初出アルバム『ユナイテッド』 | ||||
B面 | ギヴ・ア・リトル・ラヴ | |||
リリース | ||||
規格 | 7インチ・シングル | |||
ジャンル | R&B、ソウル | |||
時間 | ||||
レーベル | タムラ / モータウン | |||
作詞・作曲 | ニコラス・アシュフォード、ヴァレリー・シンプソン | |||
プロデュース | ハーヴィー・フークワ、ジョニー・ブリストル | |||
チャート最高順位 | ||||
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マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル シングル 年表 | ||||
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オリジナル・ヴァージョン
編集ハーヴィー・フークワとジョニー・ブリストル(ゲイとテレルのアルバムのプロデューサー・チーム)からの依頼により提供された楽曲で、当時ダスティ・スプリングフィールドもこの曲の録音を希望していたが、アシュフォードとシンプソンは「モータウンへの入り口となるべき曲」と考えて、スプリングフィールドからの依頼を断った[2]。レコーディングに参加したユリエル・ジョーンズ(ファンク・ブラザーズのドラマー)によれば、リズム・セクション、ホーン・セクション、テレルの歌、ゲイの歌はいずれも別々に録音され、「ラジオのスイッチを入れてこの曲が流れるまで、完成された曲を聴いたことがなかった」と語っている[3]。
アメリカのBillboard Hot 100では19位、『ビルボード』のR&Bシングル・チャートでは3位に達した[1]。ゲイとテレルのヴァージョンは、『グッドナイト・ムーン』(1998年)[4]、『タイタンズを忘れない』(2000年)[5]、『ブエノスアイレス恋愛事情』(2011年)[6]、『恋するパリのランデヴー』(2012年)[7]、『カットバンク』(2014年)[8]、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年)[9]といった映画のサウンドトラックで使用された。
カヴァー
編集「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」 | ||||
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ダイアナ・ロス の シングル | ||||
初出アルバム『エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ』 | ||||
B面 | 明日まで待てない | |||
リリース | ||||
規格 | 7インチ・シングル | |||
ジャンル | R&B、ソウル | |||
時間 | ||||
レーベル | モータウン | |||
作詞・作曲 | ニコラス・アシュフォード、ヴァレリー・シンプソン | |||
プロデュース | ニコラス・アシュフォード、ヴァレリー・シンプソン | |||
チャート最高順位 | ||||
ダイアナ・ロス シングル 年表 | ||||
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ダイアナ・ロスによるカヴァー
編集ダイアナ・ロスが在籍していたシュープリームスは、テンプテーションズとのコラボレーション・アルバム『ダイアナ・ロス&シュープリームスとテンプテーションズ』(1968年)において、この曲をカヴァーした[12]。そして、ロスは初のソロ・アルバム『エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ』(1970年/原題:Diana Ross)で再び本作のカヴァーを発表しており、同年シングル・カットされた。ロスのヴァージョンでは、作者のアシュフォードとシンプソンがプロデューサーも兼任しており[13]、モータウンの社長ベリー・ゴーディは両名のアレンジを気に入らず、シングル曲の候補に考えていなかったという[2]。
ロスのソロ・ヴァージョンは、Billboard Hot 100と『ビルボード』のR&Bシングル・チャートの両方で1位を獲得し、『ビルボード』のアダルト・コンテンポラリー・チャートでは6位を記録した[10]。第13回グラミー賞では最優秀女性コンテンポラリー・ボーカル・パフォーマンス賞にノミネートされた[14]。
2005年のアニメ映画『チキン・リトル』のサウンドトラックでは、ロスのヴァージョンが使用された[15]。
その他の主なカヴァー
編集- ヒュー・マセケラ - アルバム『The Promise of a Future』(1968年)に収録[16]。
- ヴァン・マッコイ&ザ・ソウル・シティ・シンフォニー - アルバム『ラヴ・イズ・ジ・アンサー』(1974年)に収録[17]。
- ボーイズ・タウン・ギャング - アルバム『Cruisin' the Streets』(1981年)に、同じくアシュフォード&シンプソン作の楽曲「リメンバー・ミー」とのメドレー「Remember Me / Ain't No Mountain High Enough Suite」として収録[18]。
- ジミー・バーンズ - アルバム『Soul Deep』(1991年)に収録[19]。1992年にはシングル・カットされ、オーストラリアのシングル・チャートで最高28位を記録した[20]。
- 1993年の映画『天使にラブ・ソングを2』のエンディング曲として、キャストにより歌われた[21]。オリジナル版とダイアナ・ロスのカバー版を組み合わせたアレンジとなっている。
- モンテル・ジョーダン&チャカ・カーン - 映画『永遠のモータウン』(2002年)において歌唱[22]。
- マイケル・マクドナルド - アルバム『モータウン』(2003年)に収録[23]。マクドナルドのヴァージョンは、第46回グラミー賞において最優秀男性ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞にノミネートされた[24]。
- ジミー・ソマーヴィル - アルバム『Home Again』(2004年)に収録[25]。
- エディ・マネー - アルバム『Wanna Go Back』(2007年)に収録[26]。
- Little Glee Monster - YouTubeにて一発撮りでのカバーを披露している。(2020年6月)その後、シングル『足跡』に収録。(2020年9月)
- ノーナ・リーヴス&真城めぐみ - アルバム『Discography』(2021年)に収録。
- ザ・ペンフレンドクラブ - アルバム『Back In The Pen Friend Club』(2024年)に収録。
脚注・出典
編集- ^ a b “Marvin Gaye - Awards”. AllMusic. 2016年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月19日閲覧。
- ^ a b Kot, Greg (2011年11月21日). “Valerie Simpson on Nick Ashford 'I'm not used to him not being here yet'”. PopMatters.com. 2017年7月19日閲覧。
- ^ “Ain't No Mountain High Enough by Diana Ross”. Songfacts. 2017年7月19日閲覧。
- ^ Stepmom (1998) - Soundtracks - IMDb
- ^ Remember the Titans (2000) - Soundtracks - IMDb
- ^ Medianeras (2011) - Soundtracks - IMDb
- ^ Un bonheur n'arrive jamais seul (2012) - Soundtracks - IMDb
- ^ Cut Bank (2014) - Soundtracks - IMDb
- ^ Guardians of the Galaxy (2014) - Soundtracks - IMDb
- ^ a b “Diana Ross - Awards”. AllMusic. 2015年12月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月19日閲覧。
- ^ diana-ross | full Official Chart History | Official Charts Company
- ^ Hamilton, Andrew. “Diana Ross & the Supremes Join the Temptations - Diana Ross & the Supremes, The Temptations”. AllMusic. 2017年7月19日閲覧。
- ^ Diana Ross - Ain't No Mountain High Enough / Can't It Wait Until Tomorrow (Vinyl) at Discogs
- ^ “Diana Ross”. GRAMMY.com. The Recording Academy. 2017年7月19日閲覧。
- ^ Chicken Little (2005) - Soundtracks - IMDb
- ^ The Promise of a Future - Hugh Masekela | AllMusic
- ^ Van McCoy & The Soul City Symphony - Love Is The Answer (Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ Boys Town Gang - Cruisin' The Streets (Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ Jimmy Barnes - Soul Deep (CD, Album) at Discogs
- ^ australian-charts.com - Jimmy Barnes - Ain't No Mountain High Enough
- ^ Sister Act 2: Back in the Habit (1993) - Soundtracks - IMDb
- ^ Standing in the Shadows of Motown (2002) - Soundtracks - IMDb
- ^ Motown - Michael McDonald | AllMusic
- ^ “Michael McDonald”. GRAMMY.com. The Recording Academy. 2017年7月19日閲覧。
- ^ Jimmy Somerville - Home Again (CD, Album) at Discogs
- ^ Wanna Go Back - Eddie Money | AllMusic
関連項目
編集先代 エドウィン・スター 「黒い戦争」 |
Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル (ダイアナ・ロス・ヴァージョン) 1970年9月19日 - 10月9日(3週) |
次代 ニール・ダイアモンド 「クラックリン・ロージー」 |