アンドレイ・コンチャロフスキー
アンドレイ・セルゲーヴィチ・コンチャロフスキー (露: Андре́й Серге́евич Кончало́вский、ラテン文字転写例:Andrei Sergeyevich Konchalovsky, 1937年8月20日 - ) は、ソ連・ロシアの映画監督。
アンドレイ・コンチャロフスキー Andrei Konchalovsky | |||||||||||||||||||
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2018年撮影 | |||||||||||||||||||
本名 |
Andrei Sergeyevich Mikhalkov-Konchalovsky Андре́й Серге́евич Михалко́в-Кончало́вский | ||||||||||||||||||
生年月日 | 1937年8月20日(87歳) | ||||||||||||||||||
出生地 |
ソビエト連邦 ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国、モスクワ | ||||||||||||||||||
国籍 | ロシア | ||||||||||||||||||
配偶者 |
Irina Kandat (1957年 - ?) Natalya Arinbasarova (1964年 - 1967年) Viviane Gaudet (1969年 - 1980年) Yuliya Vysotskaya (1999年 - ) | ||||||||||||||||||
著名な家族 |
セルゲイ・ミハルコフ(父) ニキータ・ミハルコフ(弟) | ||||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||||
『シベリアーダ』 『天使が降りたホームタウン』 『デッドフォール』 『オデュッセイア/魔の海の大航海』 『愚か者の家』 『くるみ割り人形』 『白夜と配達人』 『パラダイス』 『親愛なる同志たちへ』 | |||||||||||||||||||
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アンドレイ・セルゲーヴィチ・ミハルコフ=コンチャロフスキー(露: Андре́й Серге́евич Михалко́в-Кончало́вский、ラテン文字転写例:Andrei Sergeyevich Mikhalkov-Konchalovsky)とも表記される[1]。父親は作家のセルゲイ・ミハルコフ、弟は同じく映画監督のニキータ・ミハルコフである[2]。
来歴
編集1937年8月20日、モスクワで生まれる[2]。父親は作家・詩人で、ロシア連邦国歌・ソビエト連邦国歌の作詞でも知られるセルゲイ・ミハルコフ、母親も詩人であり、コンチャロフスキーは同じく映画監督となった弟のニキータ・ミハルコフとともに芸術家の家庭で育った[2]。初めはピアニストを志していたが[2]、次第に映画に転向。その後、全ソヴィエト連邦国立映画大学に入学した[2]。卒業製作の短編『Мальчик и голубь(少年と鳩)』(1961年)がヴェネツィア国際映画祭で賞を受けたことによって注目された[3]。
1965年、黒澤明の作品に影響を受けて製作した長編処女作『最初の教師』を発表[4]。翌1966年の第27回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品された[5]。2作目の『愛していたが結婚しなかったアーシャ』(1966年)は検閲によって上映禁止処分を受け、ゴルバチョフによるペレストロイカによって1988年に初めて公開された[2]。同作は第38回ベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟の特別表彰を受けた[6]。また、1960年代は同じく全ソ国立映画大学の生徒だったアンドレイ・タルコフスキーと活動し、タルコフスキーの『ローラーとバイオリン』(1960年)や『僕の村は戦場だった』(1962年)、『アンドレイ・ルブリョフ』(1966年)の脚本を共同で執筆した[7]。
1971年にチェーホフの同名小説を映画化した『ワーニャ伯父さん』を発表[8]。同年のサン・セバスティアン国際映画祭で銀の貝殻賞を受賞した[8]。1979年には叙事詩大作『シベリアーダ』を発表[9]。同年の第32回カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞した[9]。
1980年にはハリウッドでの映画製作のためにアメリカへ移住[2]。ナスターシャ・キンスキーを起用した『マリアの恋人』(1984年)や黒澤明の脚本を元に製作した『暴走機関車』(1985年)といった作品を製作した[10][11]。
その後、ソ連が崩壊した1991年にスターリン時代のソ連を描いた『映写技師は見ていた』を発表[12]。1994年の『Курочка Ряба』で16年ぶりにロシアでの映画製作に復帰した[13]。1997年にはモスクワ国際映画祭で名誉賞を受賞した[14]。
2002年、第一次チェチェン紛争を扱った『Дом дураков』を発表[15]。第59回ヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した[15]。2009年に製作した3D映画『くるみ割り人形』は批評家に酷評された[16]。
2014年、『白夜と配達人』が第71回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した[17]。
作品
編集- Мальчик и голубь (少年と鳩)(1961年) 短編
- 最初の教師 Первый учитель (1965年)
- 愛していたが結婚しなかったアーシャ История Аси Клячиной, которая любила, да не вышла замуж (1966年)
- 貴族の巣 Дворянское гнездо (1969年)
- ワーニャ伯父さん Дядя Ваня (1971年)
- Романс о влюблённых (恋人たちの歌) (1974年)
- シベリアーダ Сибириада (1979年)
- Split Cherry Tree (ひび割れた桜の木)(1982年) 短編
- マリアの恋人 Maria's Lovers (1984年)
- 暴走機関車 Runaway Train (1985年)
- デュエット・フォー・ワン Duet for One (1986年)
- 或る人々 Shy People (1987年)
- 天使が降りたホームタウン Homer and Eddie (1989年)
- デッドフォール Tango & Cash (1989年)
- 映写技師は見ていた The Inner Circle (1991年)
- Курочка Ряба (1994年)
- キング・オブ・フィルム/巨匠たちの60秒 Lumière et compagnie (1995年) オムニバス
- オデュッセイア/魔の海の大航海 The Odyssey (1997年) テレビシリーズ
- Дом дураков (愚者たちの家)(2002年)
- 冬のライオン The Lion in Winter (2003年) テレビ映画
- Глянец (2007年)
- 暗闇の中で Dans le noir (2007年) オムニバス『それぞれのシネマ』の一篇
- くるみ割り人形 The Nutcracker in 3D (2009年)
- 白夜と配達人 Белые ночи почтальона Алексея Тряпицына (2014年)
- パラダイス Рай (2016年)
- 親愛なる同志たちへ Дорогие товарищи! (2020年)
脚注
編集- ^ “アンドレイ・コンチャロフスキー Andrei Konchalovsky”. allcinema. 2014年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g “Andrei Konchalovsky Biography”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “The Boy and the Piggeon 1961”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “The First Teacher 1965”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “Venice Film Festival Awards for 1966”. IMDb. 7 September 2014閲覧。
- ^ “The Story of Asya Klyachina 1967”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “Andrei Konchalovsky Scenarios”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ a b “Uncle Vanya 1970”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ a b “Siberiada 1978”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “Maria's Lovers 1984”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “Runaway Train 1985”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “The Inner Circle 1991”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “Ryaba My Chicken 1994”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “Moscow International Film Festival Awards for 1997”. IMDb. 7 September 2014閲覧。
- ^ a b “House of Fools 2002”. Official. 7 September 2014閲覧。
- ^ “Nutcracker in 3D Movie Reviews”. Rotten Tomatoes. 7 September 2014閲覧。
- ^ “Awards of the 71st Venice Film Festival”. Biennale. 7 September 2014閲覧。