くるみ割り人形 (2009年の映画)

2009年の映画

くるみ割り人形』(くるみわりにんぎょう、The Nutcracker in 3D, DVD題: The Nutcracker: The Untold Story)は2009年ハンガリーイギリス3Dファンタジー映画。 監督はアンドレイ・コンチャロフスキー、出演はエル・ファニングチャーリー・ロウなど。 チャイコフスキーバレエ音楽くるみ割り人形』および、E.T.A.ホフマンメルヒェン作品『くるみ割り人形とねずみの王様』を原案としている。

くるみ割り人形
The Nutcracker in 3D
監督 アンドレイ・コンチャロフスキー
脚本 アンドレイ・コンチャロフスキー
クリス・ソリミネ
原作 ピョートル・チャイコフスキー
E.T.A.ホフマン(クレジット無し)
製作 アンドレイ・コンチャロフスキー
ポール・ローウィン
製作総指揮 モリッツ・ボーマン英語版
出演者 エル・ファニング
ジョン・タトゥーロ
ネイサン・レイン
音楽 エドゥアルド・アルテミエフ
作詞
ティム・ライス
撮影 マイク・サウソン
編集 ヘンリー・リチャードソン
配給 アメリカ合衆国の旗 Freestyle Releasing / Cinemarket Films[1]
公開 ドイツの旗 2009年2月5日(ヨーロッパ映画マーケット)
アメリカ合衆国の旗 2010年11月24日
上映時間 110分
製作国  ハンガリー
イギリスの旗 イギリス
言語 英語
製作費 $90,000,000[2]
興行収入 世界の旗 $16,178,959[2]
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ストーリー

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1920年ころのウィーンの町のクリスマスイブ。マリーとマックスの姉弟きょうだいは家でクリスマスの準備をしていた。いたずらずきのマックスは、クリスマスツリーのかざりの雪のせいのドレスをもやしてしまいマリーにしかられる。マリーは雪の精に銀紙で新しいドレスを作ってあげる。マリーは父母といっしょにすごしたがったが、母ルイーズは王宮おうきゅう舞踏会ぶとうかいで歌うようにと招待しょうたいされていて、父ジョセフといっしょに出かけてしまう。かわりに父の兄のアルバート伯父おじさんが子守にやってくる。外からはあやしいねずみたちがこっそりとマリーの家へ集まって来ていた。

マリーは父母を引きとめられず悲しむ。アルバート伯父はマリーとマックスに大きな人形の家をプレゼントする。家にはチンパンジーの”ゲルガード”、太ったピエロの”ティンカー”、少年ドラマーの”スティックス”の3つの人形が住んでいて、外のハンドルをまわすと明りが点いて、音楽がなり、人形たちが陽気ようきに動きだす。マリーたちは大よろこびする。

アルバート伯父はもう1つのプレゼント、くるみ割り人形の"NC"をプレゼントする。NCはある町で指名手配しめいてはいされている重要人物じゅうようじんぶつだというが、マリーは一目でNCを気にいる。マックスは3個のくるみを一ぺんに割ろうとしてNCのあごをこわしてしまう。マリーはマックスにおこるが、アルバート伯父はすぐNCをなおしてマリーを安心させる。 伯父はマックスとマリーに、だれかにとってはくだらないおもちゃでも、ほかのだれかにとっては大切な友だちで、見かたを変えれば相対的そうたいてき真実しんじつが変わること、想像そうぞうすることが大事であること、などを楽しく歌ってきかせる。二人はアルバート伯父の愛情にうれしくなって、きもちよくねむりだす。

マリーがふと目をさますと、NCが急にしゃべり出す。NCにたのまれて戸だなの上にのせると、NCは飛びおり、マリーと同じ大きさになって一人で動けるようになった。NCは応接間の人形の家に向かおうとする。マリーは強引ごういんにそれについて行く。 応接間では、いすやピアノ、テーブル、何もかもが大きくなっていた。天井てんじょう屋根もなくなって、ツリーの上は星空が広がっていた。NCは人形の家のなかまたちに「ねずみの王」への反撃はんげきについて説明をはじめる。

キャスト

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カッコ内は日本語吹替

製作

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構想

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監督のアンドレイ・コンチャロフスキーは、20年以上にわたる自分の「夢のプロジェクト」だと語った[3]。コンチャロフスキーは、「原作の幻想的な性質を上手く伝え、CGIのキャラクターの感情を取り込み、家族の観客に訴えるために有用」であるために3Dでの映画化を決めた[4]。また彼はバレエは映画では上手く働かない」という理由からバレエのシーン無しで映画化する道を選んだ[4]

撮影

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2007年5月に第60回カンヌ国際映画祭で告知され、同年夏にハンガリーのブダペストなどで撮影された[5]

公開

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2009年2月5日にヨーロッパ映画マーケットで初上映された。2010年11月24日にカナダのモントリオールとアメリカ合衆国の一部劇場で公開された。2011年1月1日にはエストニアロシアで公開された。日本では劇場公開されずに2012年11月12日にDVDが発売された[6]

興行収入

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9000万ドルの製作費がかけられたが、全世界での興行収入は1617万8959に終わった[2]

批評家の反応

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Rotten Tomatoesでは29件の批評家レビューで支持率は0%であった[7]。またMetacriticでは18の媒体で18/100となり、さらに同サイトで「2010年最低の限定公開映画」とされた[8][9]

受賞とノミネート

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部門 候補 結果
Metacritic's Best and Worst Films of 2010
Worst Limited Release Film of 2010 『くるみ割り人形』 受賞
3Dを誤用した作品賞 『くるみ割り人形』 ノミネート
ヤング・アーティスト賞
若手女優賞 エル・ファニング ノミネート

出演

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  1. ^ 3D 'Nutcracker' lands Distributor”. Box Office Mojo (2010年8月30日). 2011年7月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年3月19日閲覧。
  2. ^ a b c The Nutcracker in 3D (2010)”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2011年3月19日閲覧。
  3. ^ Seattle: The Nutcracker in 3D”. Seattle Weekly. 2011年6月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年3月19日閲覧。
  4. ^ a b “EXCLUSIVE: Andrei Konchalovsky Talks The Nutcracker in 3D”. Movieweb. (23 November 2010). http://www.movieweb.com/news/NElZVCG5q9Bupm 4 December 2010閲覧。 
  5. ^ “Filming locations”. http://www.imdb.com/title/tt1041804/locations 2011年4月3日閲覧。 
  6. ^ The Nutcracker in 3D Release Info”. Internet Movie Database. 2011年3月19日閲覧。
  7. ^ Nutcracker in 3D Movie Reviews”. Rotten Tomatoes. 2011年3月19日閲覧。
  8. ^ The Nutcracker in 3D at Metacritic”. CBS Interactive. 2011年3月19日閲覧。
  9. ^ The Best and Worst Movies of 2010”. CBS Interactive (2011年1月7日). 2011年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年3月19日閲覧。

外部リンク

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